ウェスタンオンタリオ大学 The University of Western Ontario(通称UWO)の構内。 なんせ案内なしのロンドン野郎独り散歩なので、万一間違いや誤解があったら、ご存知の方は是非ビシバシ指摘して下さいね。
Western Road(本当にそういう名前の通りがあります)側の門から入って行くと、 1960年代に完成したAlumini Hallという建物が見えてきます。 ここは音楽ホールになっていて、何と客席2300席。 かなりの規模です。 オーケストラ、オペラ、バレーといったの各種コンサートが開かれているそうです。
この建物は音楽学部の管轄になっています。 壁面に男女の学生のバナーが貼ってあるのはどういう意味? 右下の$550,000って表示は何かの奨学金?って写真を撮った時は思っていたのですが・・・
今拡大してよく見ると、カナダの民間慈善団体United WayのシンボルマークとともにPlease support Western's United Way campaign!の文字がありました。 たぶんUWO全体の募金活動のこの年の目標なんでしょうね。 カナダでは個人、法人を問わずこういう活動には本当に熱心で、公共の福祉を補って社会のバランスを保つ大きな力になっているんです。
そして、Faculty of Engineering 工学部のSpencer Engineering Building。 1959年に完成した建物です。 UWOの工学部の卒業生はロンドン野郎が駐在中に勤務していた会社にもたくさんいました。 カナダのビジネス環境は、日本のように大学を卒業してすぐに就職でゼロから社会人としてスタートするのではなく、常に即戦力の能力が求められます。
そんな訳で、学生は在学中から地場の有力企業に、共同研究やインターンという形で派遣されて実務を学んでゆくというステップを踏む事が広く行われています。 企業にとっては有能なサポート社員として貴重な戦力になると同時に、ロンドン野郎の勤務先では定期的に業務成果の発表を幹部社員の前で行なわせ、密かに有望な学生に目を付け、卒業の際には正式に就職してもらうなんていうこともやっていました。 勿論、学生にとっても企業での実務経験は就職の際にはキャリアとして履歴書に記す事ができるって訳です。
この建物の名前のもとになったAlexander Charles Spencerさんがどんな方だったか分かりませんでしたが、UWOの数多ある奨学金制度の中にも同じ名前の奨学金制度があります。 ちなみに上の写真の右上。 石の壁に顔が埋め込まれています(写真をクリックすると大きくなります)。 一応学生の角帽をかぶっているのでBuddhaということはありませんが、かなり怪しくも不思議な図ですよね。 ブログに写真をアップしながら気が付きました。 由来を知っている方がいたら教えてください。
Alexander Cahrles Spencer Buildingの向かいに、一本の木がありました。 木の幹にこんな花が結んであります。
下のプレートには、MAKAMIK CRAB APPLEという気の名前と共に、故Andrea Aimee Beswick Balleyの追悼に1998年11月18日植樹と記された銘盤がありました。
UWOの構内には、人の名前にちなんだ建物や施設が数多くあります。 色々な分野で成功した人々がこういう形で社会貢献して今のUWOが形作られてきたのだと思います。 上述のUnited Wayの話にも関係しますが、北米では相続税も無く富の集中が激しい一方で、それを社会に還元して行く、公に頼らず社会を支えてゆくシステムがあります。
UWOの旅はまだ次号へ続く