ロンドン野郎

カナダのオンタリオ州ロンドン市で4年半暮らしたロンドン野郎。 この度本家大英帝国ロンドン市(近郊)へ参上。

WESTERN FAIRって?

2006-06-09 11:05:47 | ロンドン街歩き①

Dscf0057_3 オンタリオ州ロンドンの中心部から少し西に行った、Dandas St.とYork St.に挟まれた一角にWESTERN FAIRと呼ばれる場所があります。 いったいこれは何なんだろう、というのがこちらに来てからのちょっとした謎 でした。 中には競馬場あり、IMAXシアターあり、スロットマシーンだけのカジノあり、スポーツセンターあり、宴会場(ホール)あり、展示会場あり、広大な駐車スペースもあり、あまりにも多目的で妙に広大な空間なのです。 そもそもWESTERN FAIRという名前のDscf0079由来も言葉からだけでは何だかよく分かりませんでした。

毎年晩夏に数日間大規模な移動遊園地がここにやって来ます。 ロンドン市民がみんな楽しみにしている一大イベントで、大勢の人で賑わいます。 昨年のこの催しに夕涼みがてらに出掛けてみて、初めてWESTERN FAIRの意味が分かりました。 WESTERN FAIRは毎年恒例のDscf0107「収穫祭」だったのです。 それがこの場所の名前そのものにもなったようです。 入り口にはWESTERN FAIR 130THの文字がありました。 130年も続いているのですね。 元々ここの施設は、農産物品評会場でもあったようで、移動遊園地で華やいでいる一角には、コンテストで優勝したらしい牛、羊、鶏なんかもちゃんと展示してありました(勿論、生きているヤツです)。

移動遊園地には何ともいえない風情がありDscf0062_1ます。 浅草の「花やしき」みたいな、華やかで賑やかなんだけれどちょっとうらぶれていて物悲しい、といった日本的な「侘び寂び」でしょうか。  少し前の映画ですが、トム・ハンクスの「BIG」なんかにもこんな感じの移動遊園地のシーンが出てきます。 分解してトレーラーに積んで運んでくるらしいのですが、ジェットコースターや観覧車、Dscf0092_1 Dscf0102大人になっても懐かしく思い出されるんでしょうね。

WESTERN FAIRの施設の中で、IMAXシアターはなかなか迫力があって、お勧めです。 シアター自体は市民たちの寄付でできたようです。 残念な事にIMAXの本社では、こういうシアター向けのプログラムの新規製作は中止してしまったという話も聞きますが、これまでの膨大な映像資産がある筈なので、まだ上映は続くと思います(これを書いた後で、昨年11月に閉鎖となってしまった事が分かりました。 残念)

Dscf0067_1私がこちらで勤務している会社では、昨年、一昨年のクリスマス・ダンスをここで行いました。 1500人もの人がディナーを食べて、踊りまくる巨大パーティなのですが、ホールには十分なスペースがあります。 競馬やスロットも一回は経験してみるのも面白いでしょう。 WESTERN FAIRでは年間を通して、色々なイベントが行われています。 中にはゲイ・パレードみたいなものもあるようですが、これはちょっと引いてしまいますね。


ロンドンの日本食レストラン事情

2006-06-05 12:21:56 | グルメ情報

オンタリオ州ロンドンの街には意外なほど日本食レストランがあります。 私が直接知っているだけでも確実に7軒はあります。 然し、その大半が韓国や中国系のお店で、正直似ていながらちょっとばかり異なるモドキっぽい感じがします。 韓国レストランではやっぱり韓式の方が絶対美味しいと思います。 日本では韓国料理=焼肉=カルビというイメージですが、こちらの韓国料理店は、どちらかというと家庭料理的なメニューがメインです。 実はこれが意外に美味しい。 たぶん日本人の口にも合うと思います。 ちょっと家庭料理ではないかも知れませんが、私のお気に入りは参鶏湯。 鶏を丸ごとスープで茹でて、中にはもち米と朝鮮人参、それにナツメみたいなものが入っている。 とっても健康に良さそうです。 味もアッサリしていて全然辛くありません(物足りない人もいるかも?)。 面白いのは韓国での食べ方。 日本の土用の丑の日のうなぎと全く同じで、韓国の夏の暑い日のスタミナ料理なのです。 一度お試しを。

Osamu_047_2 それはそれとして、日本人の方がしっかり経営している日本食レストランは唯一つ。 先日紹介したLondon Tourismの向かいにある「四季」さんだけです。 こちらのお店は一応の日本食は色々揃っています。 今回コッソリ紹介したいのは、焼きそば。 それもメニューには載っていないのですが、頼めば出てくる「卵入り焼きそば」。 実は日本の某企業の社内喫茶店名物メニュー「スパゲッティ卵入り」をヒントに、ロンドンの日系某社の社長さんが特別にお店にお願いして作ってもらったSpecialです。 と、言ってもそんな大げさなものではなく、日本風のソース焼きそばの下に薄焼き玉子が隠れているだけのものですが、卵のやわらかい味と、焼きそばが妙にマッチして本当に美味です。 ちょっと量が多いので、二人以上でシェアするのが良いでしょう。Shizuka_055

韓国料理屋さんで、私の個人的なお勧めなのは、この「四季」さんの近くのWelington St.沿いにある、「Take Sushi」さん。 多分カナダの人たちは、「テイク寿司」と読んでいると思いますが、本当は「たけ寿司」さんです。 従業員の皆さんもとても親切でなかなか気が利いているお店です。 個室もあります。 先程の参鶏湯はここで食べられます。


LONDON TOURISMと街中の秘境探検

2006-06-03 23:01:01 | ロンドン街歩き①

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ロンドン市内の中心を南北に走るWellington St.の中ほど、在住日本人の間では超有名な日本食レストラン「四季」の真向 かいに、London Tourismの事務所があります。 ここは要するにロンドンの観光案内所なのですが、ロンドンやその近辺の観光スポットとか、色々な行事のスケジュールなどの情報を得る事ができます。 情報は無料。 係員が常駐していて、何でも親切に教えてくれます。 ホテルやこの街への引越の際に必要な生活情報なんかも手に入るようです。 土日もやっていますので、是非一度覗いてみることをお勧めします。0605_lndn_tourism_033 

先日フト思い立って久しぶりにここに寄ってみたところ、London Tourismそのものには何の関係も無いのですが、二つの思わぬ発見をしました。 一つは、建物の裏手のちょっとした湖(池?)と山の中のハイキングコース的な雰囲気の一帯です。 表通りからは全く見えない場所なのですが、街の中とは0605_lndn_tourism_045思えないくらい原生林がうっそうと茂っていて、嵐か何かで倒れた木が自然のま ま朽ち果てている様子や、沼地のようなところに蒲の穂が沢山生えていたり、ちょっとした秘境気分です。 湖はフェンスで囲まれているのですが、一部が切れている場所があり、そこから湖の周囲に自然にできたよ0605_lndn_tourism_048_1うな歩道が続いています。 別に立ち入り禁止という感じでもありません。 私が行ったときは、犬を連れた老夫婦が散歩をしていました。 あとで調べたところ、この一帯は Westminster Ponds and Pond Millsという場所で、特別自然保護区域Environmentlly 0605_lndn_tourism_042Significant Areaになっているようです。 ちなみに、この湖は氷河時代の氷河が後退した跡に残った巨大な氷の塊が溶けてできたという気が遠くなるような壮大な歴史があるそうです。 Great Horned Owl、Red-tailed Hawk、Red Foxやらの貴重な動植物が生息しています。 冬場なんかは絶対誰も来そうもないし、夏の暑いときにも歩やすい場所でもないのですが、何か秘密の探検をしているようで少しワクワクしました。

もう一つの発見は、London Tourismの隣に、焼け跡のよ0605_lndn_tourism_050_2うな殺風景なビルが立っているのが、前々から気になっていたのですが、これはロンドン市消防本部の訓練施設だという事が分りました。 焼け焦げたビルは本当に火を付けて訓練を行う為の「火災現場ビル」のようです。 その日は休日だったので何も行われていませんでしたが、普段はここで新米消防士の0605_lndn_tourism_059_2訓練なんかが行われているのでしょうね。 消防士が主人公の映画「Back Draft」でも、消防士が重いホースを担いでヘロヘロになりながら建物を駆け上って行く訓練シーンがあったように思います。 一度本物を見てみたいものです。 この片隅に窓の割れたキャディラックが一台放置されていましたが、よく見ると自動車メーカーのGMカナダが寄贈したもので、おそらく事故車からけが人を助け出す訓練に使っているようです。