今回はウチの近所の番外編ということで、こんなお話も紹介したいと思います。 浜松の人なら誰でも必ず学校で習う郷土の大偉人、賀茂真淵。 その生涯を分かりやすく漫画で描いた作品『漫画で読む浜松の偉人 賀茂真淵先生』が完成し、先月浜松市の全小学校に配布されました。
今から300年前の江戸時代に、日本語の研究、そして万葉集の研究を通して、国学の基礎を築いた賀茂真淵。 この郷土の偉人に関係する場所が浜松市内には点在しています。
雄踏街道バイパス沿いのJR浜松工場の向かいに公園のような一角があります。 ここが賀茂真淵生誕の地と言われており、記念碑が建立されています。
かつてはその住居の敷地にあったであろう井戸の跡ですね。
実は、『漫画 賀茂真淵先生』は、浜松市の民間の歴史研究グループの皆様が、構想4年、製作1年の年月を掛けて、多くの人の協力と市の助成を得て完成したものなのです。 まさに念ずれば通じる。 夢と情熱の賜物。 決して官製の漫画という訳では無いのです。 正直、ロンドン野郎自身これまで賀茂真淵の偉業というのは、どうもピンとこなかったのですが、この作品を読んで初めて理解できたような気がします。
多くの関連書物を参考に、ゆかりのある場所にも足を運び、まずシナリオを構築するのに4ヶ月掛けたそうです。 単純に原作を漫画化したということではないので、小学生向きの平易な書き方ながらもしっかりした構成になっていて、大人が読んでも十分読み応えがある内容です。 テレビや新聞等の多くのマスコミで取り上げられているので既に目にされた方もいるかもしれません。
漫画作者の江川直美さんは有名少女漫画家のアシスタントを長年されてこられ、数年前に浜松に嫁いでこられた才媛です。 一方で自営のお仕事を手伝いながら、そしてご家族の介護をされながら、この1年間体がいくつあっても足りないくらいのご努力の末、完成にこぎつけました。 実はロンドン野郎、作者の直美さん、そしてご主人様に個人的に長年大変にお世話になっているんです。
生誕の地の記念碑から坂を上るとそこは縣居(あがたい)神社。 賀茂真淵の没後、浜松城主の水野忠邦や弟子たちによって賀茂真淵を祭る為に建立された神社です。
この神社は学問の神様としても有名で、受験シーズンには多くの受験生やご家族が参拝されます。 近くの縣居(あがたい)小学校では、学校の教育の中に賀茂真淵を全面的に取り入れる独自の教育活動を行っており、多くの成果を上げているそうです。
『漫画 賀茂真淵先生』、興味のある方は、公式ウェッブサイト(ココをクリック⇒)『賀茂真淵先生』から漫画そのものをPDFでダウンロードする事ができますよ。
またFacebookでも専用ページが設けられているのでFBユーザーの方はココクリック⇒『賀茂真淵先生/Facebook』してみてください。
漫画の冊子そのものは非売品ですが、ある程度手持ちがありますので、ロンドン野郎の近辺におられる方は是非声を掛けてください。 また浜松市文化事業財団、南部公民館、県居公民館でも配布しているそうです。
これを機会にもっと認知されるといいですね。(漫画が途中から白黒になるのが残念です。)
今回の作品でようやく賀茂真淵がどういう業績を上げた人だったのか、その一端が理解できました。 やっぱり最大の功績は日本語の研究だったんですね。
最近ロンドン野郎の周りでプロフェッショナルとして漫画に携わる方々と偶然知り合う機会があり、いかに漫画を描くということが大変なのか多少分かってきました。 途中から白黒に替わるのは印刷予算の関係もあるのですが、水彩絵の具でカラーで仕上げるのは本当に大変な手作業なんですよ。
かく言う私も、記念館の所在地を知ってから訪れたいと思いながら、未だ訪問したことがありません。
漫画冊子に余裕があるようでしたら、また勉強してみたいので、是非頂きたく。
ど、どうしたらよいんでしょう、私。
もう少し涼しいときに訪問を試みます。