ロンドン野郎

カナダのオンタリオ州ロンドン市で4年半暮らしたロンドン野郎。 この度本家大英帝国ロンドン市(近郊)へ参上。

リンコワールドのお話 - 竹内玲子さん

2010-05-05 09:58:47 | うんちく・小ネタ

カナダのオンタリオ州ロンドン市に在住していた時、いくつかハマったものがありました。 その一つが、ニューヨーク在住の日本人、竹内玲子さん「笑うニューヨーク」を始めとするNYシリーズの著作。 2002年当時一介の貧乏グラフィックデザイナー(失礼!)だった竹内玲子さん(通称”リンコ”さん)がミステリー作家島田荘司先生のWebサイトに投稿していた文章が日本最大の出版社講談社の目に止り、いきなり書き下ろしで講談社文庫からの出版依頼、っていうシンデレラ・ストーリー。

といって、別に堅苦しいお話でも何でもなくて、リンコさんとその仲間たちがニューヨーク生活の日常で繰り広げるアホで面白おかしくて、少しせつないストーリー。 一応ノンフィクションなんですよね。 当時出張先の日本からカナダに帰る途中、成田空港の本屋さんで偶然第一作の『笑うニューヨーク Deluxe』を見つけて、シカゴへ向かうJALの機中、ニヤニや、クスクス、グフグフ、妙な笑いをしながら(こらえながら)一気に読んでしまいました。 隣席の方はなんかキモかったかも知れません。

リンコさんは関西人です。 ”人を笑わせるためなら親でも殺す”というあのおそろしい関西人です(また失礼!)。 だから、自分自身アホで、バカバカしくて、ふにゃふにゃで、意地汚くて、欲深くて、執念深いと書いているのですが、実は全く逆。 神戸のしっかりした家庭で育ったお嬢様。 笑いを取る為に書いている面白おかしいお話の行間に、なんとなく本当の人柄がにじみ出てくるところがまた魅力でもあったりするんですよね。 ただのアホ(またまた失礼!)ではニューヨークでたくましく生きてゆく事や本を出せる訳もありません。

リンコさんが書いたNYシリーズの本はこれまでに6冊。 そして、その6冊目がつい最近講談社文庫から出版されました。 その名も『爆笑ニューヨーク POWERFUL アホで使える最新情報てんこ盛り!』

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またまたアホなタイトルではあるんですが、この一見面白おかしい語り口の中に、ニューヨークで生きる日本人たちの力強さを感じます。 第一作の『笑うニューヨーク Deluxe』から、ロンドン野郎のカナダ独り駐在中どれだけ励まされてきた事か・・・ということで、周りの人にもずいぶん紹介してきました。

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これが鮮烈デビューの第一作。      そして続けざまに第二作。サイキック占い師登場。

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第三作。 留学の話が結構グッときます。           ちょっと踊ってみた第五作。

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実はこれが第四作。 徳間書店さんからの出版です。 消防士ポール登場。

リンコ本の素晴らしい登場人物たち。 コンちゃん、フンフン、リース、ゲンジ、ウズ、中国人マー、謎のギリシャ人、色男パオロ、消防士ポール、リン父母さま等々。 リンコさんの文章の中ではみんなイキイキした魅力的な人たちばかり。 なにか他人とは思えない親しみを感じてしまうのが不思議です。 そして、忘れてはいけないのは、同居パートナーのハスキー犬チョビ嬢様。 チョビ嬢様的には『リンコさんの姉貴分』らしい。 ちなみに、先日コメントを頂いたコンちゃん様こそ、まさにそのコンちゃんなんです。 だからロンドン野郎、本当に大感激なんです。

最新作では、な、なんとあの大女優でありレーサーの高島礼子さんとの交流のお話まで。 全く無名だった2002年の第一作から、どんどん人の輪が広がって行くのがファンとしては嬉しかったりします。

冒頭に書いたシンデレラ・ストーリーの話に戻ると、リンコさんは中学生の頃からどくとるマンボウ北杜夫さんと交流したり、何かを常にき続けてきた人なんですね。 それに読む本や漫画の量も並大抵では無い。 実は全てがそういう積み重ねの結果です。 決して、突然シンデレラになったという訳ではありません。 リンコさん、今でもブログをなんと毎日二本も更新中です。 何事でも続けるということは本当に大事です。 

さあ、ロンドン野郎の読者のみなさんもリンコワールドの仲間入り!

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