声の仕事とスローライフ

ただ今、仕事と趣味との半スローライフ実践中。遠方の知人友人への近況報告と、忘れっぽい自分のためのWeb忘備録です。

海の上のピアニスト

2015-09-24 12:51:26 | 映画・ドラマ
最近、難民問題がメディアで頻繁に取り上げられていますが、

無国籍者の問題を考えた時、

ふと、この映画の存在を思い出しました。

現実には、ありえないストーリーだと映画評で読んだ記憶がありますが、

映画ならではの構成とストーリーは素晴らしく
娯楽の視点から観れば、良い映画だと思います。


船室の丸窓に映るデッキの少女を観ながら
即興でピアノ演奏するシーンの美しさは心に残りますね。


心に残る場面のNo.1は、

主人公の“1900”がニューヨークに着いて船のタラップを降りるシーン…

タラップの途中から引き返す直前の表情と

引き返した理由を語るシーンはとても印象的でした。


限られたピアノの鍵盤上で自由に表現すること

自分の周りの囲まれた場所で生きていることの安心感…、

その一方で、

生まれてからずっと限られた世界で生きていることへの葛藤…

不思議なほど、彼の気持ちに共感している自分がいました。


赤錆びに侵食された廃船の中での、かつての同僚との再会シーンは、

どうしても私の中では

( もう、とっくに1900は亡くなっている…
だから、これは幻覚だ )

という捉え方しかできなかったのですが、(~_~;)

観終わった後の余韻は長く残りました。


そのエンドタイトルを観ながら浮かんだのは、


音楽は流れていくもの…

風にように…

時間の流れとともに

消えていくもの…


今は、
CDでもyoutubeでも残す方法はありますが、

残せない名演は、
世の中に数限りなくあるのでは?

そう思わせてくれた映画でした。


清水由美













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