風は冷たいが
確実に春が近づいている…
今日の昼間、ちょっとした事件があった。
母猫のユキちゃんがBFのシロクロさんを連れてやって来た…
私と夫がすぐ近くにいると言うのに
ユキちゃんは、全く気にする様子もなく
いそいそと嬉しそうに何度もシロクロさんの方を振り向きながら、
まるで
『だいじょうぶ、この家の住人はネコずきだからエサちゃんとくれるわよ、私に任せなさい!』
と、
1m後ろから着いてくるシロクロさんに言っているかのように、
エントランスからウッドデッキに通じる階段を仲良く昇ってきた…。
その様子を見た夫が、
「ダメだよ!」
とユキちゃんに声をかけて、同時にシロクロさんを追い払った。
シロクロさんは、ご近所さんの庭先にいたオス猫だ。
「ノラ猫が来るから仕方なくエサをやっているのよ」
と、ご近所さんのTさんは言い訳していたが、
シロクロさんは、私たちが此処へ越して来る前からほぼ毎日、Tさんの家でエサを貰っていたらしい。
そのTさんから突然電話があったのが先週のことだ。
腰痛が悪化して町に住む息子さんと同居する事になったという挨拶だった。
ふと、
庭先に居着いた猫のシロクロさんを思い浮かべたが、
懐いていた様子だし、息子さんが週に何回か来るような事も言っていたので、問題ないだろう…と思いつつも、
一抹の不安がよぎったのだ。
その不安が的中した…
夫は
「ユキちゃんとシロクロさんが居着いたら、どんどん子猫が産まれるだろう…我が家が猫屋敷になるのは困る…」
と言う。
それには私も同感である。
何度かユキちゃんを捕まえようとしたが、これまでに引っ掻かれることも多く、悉く失敗。
オス猫のシロクロさんなどはHalに対しても挑戦的で、
近づこうものなら、Halの方が引っ掻かれそうな勢いで威嚇して来る。
夫も最近では、この2匹を手懐けることはムリだと諦めていて、
とりあえず白雪ちゃんだけでも病院に連れて行こうと言う話になっていた。
夫は言う、
「ユキちゃんがシロクロさんを連れて来たと言うことは、我が家でまとめて面倒みてほしいということに違いない、嬉々とした顔でやってきたシロクロさんを追い返したのは忍びないが、我が家には我が家の事情がある」
…と。
とにかくHalが落ち着かないのだ…。
私がネコを可愛がる事に大きなストレスを感じているらしい。
今日の夜、夫の提案で
初めて抱っこした白雪ちゃんと、Halを対面させてみたが、
Halは、その数分の間ずーっと震えていた…。
その直後、ネコのニオイのついた服を着替えてから、Halのそばに行くと、
いつも以上に甘えて離れない…
大きな身体を抱いて30分ほど背中や胸を撫でてやると少し落ち着いたようだ。
やはり、Halの場合、今すぐネコとの同居は難しいのかもしれない。
一方の白雪ちゃんは、私の腕の中でグルグルと気持ちよさそうにノドを鳴らしていた。
この仔は慣れるのが早そうだ。
「今日のユキちゃんは気の毒だったなぁ…自信満々でBF連れて来たのに追い返されたんだからなぁ…面目丸潰れだよなぁ。オレ恨まれているかもなぁ」
夫もユキちゃんのことを気にしているようだ。
確かに、
あんなに嬉しそうな表情のユキちゃんを見たのは初めてだ。
だけど…
最近のユキちゃんは、白雪ちゃんの寝床を独り占めしている時間が長くなった。
白雪ちゃんが入ろうとすると威嚇したり噛み付く様子を見ていると、
どうやら次の妊娠のための寝床を確保しようとしているようにも思えて仕方ない。
春が来るのが悩ましい…。
(~_~;)