山形弦楽四重奏団の定期演奏会プログラムの選曲は、自分の所有している膨大なCDを聴きまくり、魅力的だなと思った曲の楽譜を手に入れることが出来るかどうかで決まる事が多いような気がします。他に楽譜屋さんのリストを見ながら、この曲はどんな曲?なんだの興味でCDを買うこともありますけど。
自分の所有しているCDの中にない曲は、他の人からのオススメが無いとなかなか選曲されません。
次回、山形Q第81回定期演奏会で演奏する予定になっているW.A.モーツァルトの歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」のフルート四重奏版を演奏する気になったのも、ウィーンで奥さんがお世話になったトビアス・リー氏のヴィオラを聴きたいと言うことで購入したCDが元々の発端です。
演奏は、ヴォルフガング・シュルツ氏のフルート、ウィーン・フィルハーモニア弦楽三重奏団(ペーター・ヴェヒターVn・トビアス・リーVa・タマーシュ・ヴァルガVc)になっています。
歌劇のフルート四重奏版???ってどうなってるの?歌が入っていないし・・・・。
レコード、カセット・CDも無い時代、著作権も甘かった時代に、交響曲、歌劇など劇場で聴くような音楽を家庭で楽しむために出版社が楽譜を出していました。
作曲家本人が行ったものも、弟子筋、全然関係ない作曲家や編曲家、演奏家までありとあらゆる編曲物が当時存在したのだと思います。オリジナル偏重主義で多くは失われていますが、このコジ〜とフィガロの結婚、ドン・ジョバンニ、魔笛、後宮からの逃走などフルート四重奏版の楽譜も存在し続けています。
オペラの楽しみを軽く聴くような良い編曲だと思います。