今イタリアにいます。
昨日の夜にアリタリア航空でミラノに着きました。
出発してから4時間くらいぶっ通しで本を読んでいて、気分転換に機内のエンタメで映画を探していたらアカデミー賞で作品賞を受賞したばかりの『アルゴ』があったので観てみました。
きっとまだ観ていなくて、これから観ようという人がたくさんいると思うので詳細は書けませんが、映画好きが好きな展開がいろいろと用意されているので映画としては良く出来ていると思うけど、もし本当にあった出来事ではなくて、フィクションとしてこの映画を作ったとしたらきっと非難されたことでしょう。
かなり無理があるよ。
ストーリー的には、イランという国は歴史的にシャーと呼ばれる王が治めてきた国でした。あるとき国民からとても愛されるものがシャーになりました。
欧米に浸食されてきた石油などの権益を国民の手に取り戻そうとしたことから、、アメリカとイギリスの手引きで革命が起こされて、彼らの言いなりになる者がシャーの座に着き軍政の元、とても悲惨な圧政が始まりました。
たくさんの国民が粛正の元殺されていきます。
しかしながら国民も、イスラムの文化を放棄して欧米化していこうという暴君の方針に怒りが爆発して革命が起きました。
暴君であるシャーは、アメリカに亡命し、逆に亡命していたイスラムの指導者ホメイニ氏が国内に呼び戻されイスラム政権が始まるんだ。
で、物語は革命後、アメリカに亡命した暴君を国民自らの手で裁こうと、アメリカに彼を帰せと言ってもアメリカは返しません。
それで怒った国民はアメリカ大使館を占拠して大使館員を人質に取る・・・という話しです。
怒り狂ったイラン人はアメリカ大使館を占拠するんだけど、なんとか6人だけ大使館を脱出できて、カナダ大使館に逃げ込みます。
でも、イラン人たちも6人が逃げたことに気がつき、なんとか探し出そうとする。
空港には厳戒態勢がひかれ、持っていたアドレス帳にアメリカ人の名前があっただけで欧米人が簡単に殺害されたりします
。
そんななか、彼らを救出するためにCIAが動き出すんだけど・・・
でもね、もしこれがフィクションだとしたら、こんなこと無理じゃんふざけんなって思うよ。
だってCIAの計画は、一人をカナダ人の映画制作会社の人間としてロケハンをしていますといってイランに入国して、隠れている6人をそれぞれ監督とか作家とか衣装さんとかカメラクルーとかAPとかに仕立て上げて、ロケハンが終わったから7人で空港から海外に出国するって言う計画なんだよ。
あり得ないでしょう。絶対成功するわけないじゃんって思うよ。
でも、実際にあったことなんだよね~
そう考えるとすごいかも。
そんな映画でした。