白河夜舟

水盤に沈む光る音の銀砂

諭吉吹雪

2006-10-29 | 日常、思うこと
名古屋にて、スーツを誂える。 仕事着に六桁の金を使うというのは 本来の性分に合わない行いではあるのだが、 こころの構え、けじめのような物として 思い切ってみたのである。 よいものはよいのである。 しかし必定金はかかるのである。 安物買いの銭失い、とは真理である。 ここらで褌を締め直して物に取り組むには いいことではないか。 帰途、ベルギービール、トカイワイン、 スモークサーモンを成城石井にて購い . . . 本文を読む

アテンションプリーズ7

2006-10-25 | 公開書簡
告知。 今後の遠征予定。 11月3日~5日  京都府京都市・大阪府大阪市・大阪府豊中市 11月10~12日 石川県小松市 11月11日には久々に公開演奏を行います。 某有名トロンボーン奏者との久々の共演なのですが、 一般観覧はおそらく出来ませんので悪しからず。 . . . 本文を読む

TOY

2006-10-14 | 音について、思うこと
午前11時から練習を始め、 バッハ、ドビュッシーを弾きこむ。 ケニー・ホイーラーの『gnu high』から 「heyoke」「smatter」を、探りながら 弾き進めた後、キース・ジャレットの 「paint my heart red」を素描し、 即興の試行錯誤へと移る頃にはどっぷりと 日は暮れて、いつのまにか午後8時。 これほど楽器を弾きこんだのは久々のことで、 心配していた視野狭窄や極度 . . . 本文を読む

Vertigo

2006-10-11 | 哲学・評論的に、思うこと
1989年秋、落合博満にもらったサインである。 当時野球を覚えたての僕は、その独特の構えと鞭のように しなるように見えるバットスイングに魅了されていた。 このサイン会のとき、質問コーナーがあり、 僕は彼に「星野監督はどんなひとですか?」と聞いた。 彼は思わず上向きに笑ってから、じっと僕の顔を見つめ、 「気難しいひと。」と、寛いだ様子で答えてくれた。 実にあたたかで、おおらかな空気をたたえたひとだっ . . . 本文を読む

不定愁訴

2006-10-07 | 日常、思うこと
金曜、仕事中に視野狭窄と離脱症状に襲われる。 自分が自分でなく、精神と身体が分離して 意識が重荷を引きずるような、 それでいて、不可思議な軽やかさを覚える。 しかし、首をがくりと垂れ、なかなか持ち上げられぬ 状況が終業まで続く。 這々の体で帰宅し、焼酎を煽り、力尽きて眠る。 けれど、眠れない。 事務事業評価、法規改正、補正予算等の仕事が 一気に重なったのと、 季節の変わり目がもたらす心身 . . . 本文を読む

生まれた月の夜に

2006-10-02 | 日常、思うこと
59歳の父親のまえで 55歳の母親と 2台のピアノを用いて スカボロー・フェアを即興で演奏する 親と子の関係だからなのか 互いが次にどのような音を弾くのか 思いを寄せずとも ひとりでに 何の作為もなく なんらの経過もなく 直観してしまう ひとりでに出来上がる音 誰もいなくなった部屋で 情けないかな、感極まる 言葉にできない時間 照れくさいやら 恥ずかしいやら 感謝やら  . . . 本文を読む