白河夜舟

水盤に沈む光る音の銀砂

純粋な矛盾

2007-05-29 | こころについて、思うこと
翼を休める鳳凰の姿した笙が息を吹き込まれて 絢爛たる音の翼を天球に拡げようとする瞬刻を 次元空間から摘出したとすれば、 それは湧き出でる数多の薔薇のようであるに違いない。 「けふはぼくのたましいは疾み  烏さへ正視ができない  あいつはちやうどいまごろから  つめたい青銅の病室で  透明薔薇の火に燃やされる  ほんとうに、けれども妹よ  けふはぼくもあんまりひどいから  やなぎの花もとらな . . . 本文を読む

酔夢譚

2007-05-21 | 日常、思うこと
5月19日、祖父が亡くなって20年を迎えた。 太い乾竹を震わすような声であったという。 僕はそれを覚えていない。 相当に可愛がられたというけれども、 残念ながら、その殆どが記憶に無い。 川辺の釣具屋でゴカイを買って釣りを試みるも 空しく帰った道すがら、 材木工場から市道を横切って貯木の堀端へ向かう トロッコの線路を横切るときに、 自転車の後ろ側からしがみついた大きな背中。 死を1週間後に迎 . . . 本文を読む