白河夜舟

水盤に沈む光る音の銀砂

旅から旅へ

2009-02-26 | 日常、思うこと
先週末、ふと思い立って特急しらさぎに乗り、 雪のない金沢に降り、兼六園・成巽閣を観、 21世紀美術館で「杉本博司 歴史の歴史」展に 感銘を受けたあと、 ひがし茶屋街で飲み、片町で飲み、一升酒となり 酔いつぶれて戻ってきた。 今日は、今後2年間の住まいを探しに上京して、 湯島の梅、池の端など逍遥したあと、 結局、本郷に住むことに決め、申し込みを済ませて 戻ってきた。 40年前に、叔父が設計 . . . 本文を読む

ご報告とお願い

2009-02-17 | 公開書簡
突然のことですが、本日付で内示がありまして、 本年4月1日より、2年間、東京・日本橋にて 勤務することとなりました。 齢30を前にしての東京デビューとなります。 何せ初めてのことですから、いろいろな不安を 抱えての赴任となります。 東京在住の知人・友人の方々、色々とお世話に なることもあろうかと思います。 その節はどうぞよろしくお願いいたします。 東京在住の知人・有人の方にお願いがありま . . . 本文を読む

おぼろ月に輪舞する子供達

2009-02-15 | こころについて、思うこと
学生時代のことだから、もう7年も前のことになる。 京都・東山の国立博物館では、レンブラントの展覧会が 大々的に開催されていた。 卒業論文の提出を控えた時期ではあったものの、 折角の機会を逸するのも口惜しくて、観にいこうと思い立って ある日、阪急石橋駅から十三駅まで出た。 しかし、京阪電車に乗るためにわざわざ淀屋橋まで出るのが 何とも億劫で、そのまま阪急京都線に乗り換えてしまった。 普段なら、予め決 . . . 本文を読む

improvisation

2009-02-12 | 音について、思うこと
(※)引っ掻き毟って殴って狂って打って擦って剥いて生爪飛んて血が泥どろみどろに散り掛かるというより浴びせ掛ってぬるぬるして洗っても洗っても落ちないので漂白剤掛けたら皮膚が白斑どころか剥がれて落ちて呼吸だって不能になって塩酸のせいか呻いたり嘔吐したり陰に惨に喚いて痙攣してちゃんちゃらちゃんちゃん跳ねて捩じれて我に返ってあれあれ言う間に硬直して涎なんかを垂れ流しぬばばばばってな具合で崩れて落ちて言葉の . . . 本文を読む

扇と鶴

2009-02-07 | 日常、思うこと
こんな夢を見た。 坐して、何事かを待っている。 座敷には塵ひとつ舞っていないが、 何だか乳緑の薄い靄が立ち込めているようだ。 光はぼんやり温く、眠い。 畳の余白に、庭の南天の樹翳があやされるように 揺れている。 白障子の丸い嵌め硝子の底には碧空が映じている。 香を焚いてある。 仄かに、藺草の匂いが忍び込んでいる。 やがて、三尺四方の紫紺の大布が畳の上へ広げられると、 わたしは持 . . . 本文を読む

悲しい旅

2009-02-01 | 日常、思うこと
1月31日、小牧発JAL4376便は定刻より遅れて出発し、 低気圧の影響もあって烈しい気流に錐揉みされながらも 無事に高知に到着した。 シャトルバスもなく、タクシーで高知市へ向かう道中は 一足先に高知を訪れ、帰途に就いた知人への電話や、 四国を初めて訪れた理由の話に始まり、 運転手の、若くして親を亡くした経験の話に終わった。 当夜の安宿に大量のビールを持ち込んで、飲み続けて、 眠ったのは、夜も白み . . . 本文を読む