白河夜舟

水盤に沈む光る音の銀砂

fake

2008-10-26 | 日常、思うこと
私の頭の中には、いつの頃からか、 薄命そうなピエロがひとり棲んでいて、 それは、紗の服かなんかを着込んで、 そして、月光を浴びているのでした。 ともすると、弱々しげな手付をして、 しきりと 手真似をするのでしたが、 その意味が、ついぞ通じたためしはなく、 あわれげな、思いをさせるばっかりでした。 手真似につれては、唇も動かしているのでしたが、 古い影絵でも見ているよう― 音はちっともし . . . 本文を読む

ふたたび割れる

2008-10-20 | 日常、思うこと
less than humanのフレームの調子が どうもおかしいと思って触っていたら 突然、力を入れたわけでもないのに レンズが割れた。 まっぷたつ。 1年間で2度もレンズが割れるとは、 これははじめから縁がなかったのかと思う。 出張から帰ると、 仕事先の室長の子息が23歳で心筋梗塞で 急死したという知らせが入った。 過労とストレスから今日を休みにして、 今朝起きて、どうも心臓がおかしい . . . 本文を読む

金剛輪寺参詣

2008-10-19 | 日常、思うこと
近傍隣家のリフォーム及び催し事の太鼓隊列から 発される騒音と家庭内の錯乱に嫌気がさして、 不調のボルボを駆って名神高速、彦根で降りて ひこにゃんに会いに行こうとするも気が萎えて 多賀方面に走り、行きつけの蕎麦屋に入り、 眼の前の席に座る、仲睦まじいカップルの姿を 雑誌「東京人」アウトロー特集のページ越しに ひとり眺め見ながら、三色盛り850円、美味。 食後、多賀大社へと歩いて、二礼二拍手 . . . 本文を読む

失われた名前に

2008-10-12 | 日常、思うこと
名を呼べば、そこに存在が立ち上がって 生きはじめる、といいますね だから名が失われれば、もう呼びようがなくて 存在は失われてしまいます 永いあいだ 独語して呼びさましていた名前が 失われてしまった以上は もう二度とその名を呼ぶことはできません だから存在を立ち上げることももうできません だから あのひとは もう いないのです ************************* . . . 本文を読む

はじめまして

2008-10-08 | 日常、思うこと
聴く人のいない音は音楽ではない。 演奏でしかない。 だから、聴いてくれませんか、 一緒に試みてくれませんか、と、思いながら 叶わずにひとり試みてきた。 演奏を音楽にしたくて仕方がなかった。 あなたがいなければ音楽にならない、 音楽にならないから音楽が解らない。 だから切に願ってきたけれども、 どうにも演奏する機会も仲間も客もいない。 どうしてかと考えたところ、 下手なのに上手ぶるので嫌われているか . . . 本文を読む

ミクロコスモス

2008-10-04 | 日常、思うこと
昨夜、NHK教育テレビ「芸術劇場」において 今年7月3日、東京・紀尾井ホールにて行われた エグベルト・ジスモンチと東京フィルハーモニーによる 演奏会の模様が、インタビューやリハーサル風景と併せて 実に2時間15分にわたり放送された。 ジスモンチの音楽は、キース・ジャレットの音楽と並んで かねてから僕にとって大きな位置にある。 僕は7月4日に大阪・フェニックスホールにおいて ジスモンチのソ . . . 本文を読む