白河夜舟

水盤に沈む光る音の銀砂

おもかげ

2011-07-02 | 音について、思うこと
この季節には、汗でよく手が滑ります。 音を違えずに弾こうとすると、 さすがに、いつもより疲れるように思われます。 羅針盤も帆柱も失った帆船が、大洋の闇のなかで 嵐に切り揉みされているような時間ではなく、 真珠のように密なな絹地が柔らかく織りあわされて 花色を次第に帯びていくような静かな時間に、 粉硝子のような星雲も、時間の刃のような月も、 墨色の分厚い雲に覆われて、おやすみなさい。 【 . . . 本文を読む