白河夜舟

水盤に沈む光る音の銀砂

私の花はなんの花

2008-09-29 | 日常、思うこと
私の花はなんの花 艶やかなカトレアの花かな 心の美しいスズランの花かな 海の好きなハマナスの花かな 私の花はなんの花 母の愛のようなバラの花かな ちょっとすましたユリの花かな 水遊びの好きなスイレンの花かな 私の花はなんの花 スマートなチューリップの花かな いつも明るいヒマワリの花かな 山の好きなエーデルワイスの花かな 私の花はなんの花 爽やかな朝顔の花かな 可愛い小菊の花かな . . . 本文を読む

ひこにゃんに会い損ねた

2008-09-28 | 日常、思うこと
ひとりというのは自由でいて窮屈だ。 この世の中は金を遣わせるように出来ているから、ひとりよりも ふたり、さんにん、を厚く遇するような施設がたくさんである。 その最たる例が日本の旅館で、これはひとり客を歓迎しない。 ひと部屋に最低でもふたり泊める、というのが採算の最低ラインに なっているから、ひとり客は金にならないから泊めないのだ。 5割増しで泊まれるのならまだいいほうで、なかにはふたり分 . . . 本文を読む

閉じた円環の淵を歩いて

2008-09-27 | 日常、思うこと
ひとには、「母国語」でも、「日本語でもない」、 「母語」というべき言葉がある。 誰にも、「母国語」の語彙を用いて、自身の生活のなかで育み ふくらませてきた、独自の言語の体系がある。 母語とよんでいるものはそれである。 そのひとだけに備わった言葉、の意味である。 ひとは母語に拠って生き、考え、感じている。 そのひとが話している言葉というのは極めてパーソナルで、 「日本語」、といった大まかな分類では到 . . . 本文を読む

ある日のこと

2008-09-21 | 日常、思うこと
未来って何なの。 聞かれたから、 こうあって欲しかったっていう過去のことや、って いい切ったら、 記憶って何なの。 って、たずねられたから、 ずっとてめえが正しかったって言い張るのに使うための 嘘のかたまり、って答えた。 そしたら、じゃあ 意識って何なの。 って、聞かれたので、 てめえと関係ねえことに出しゃばるくせに、 都合が悪ぅなったら引っ込むカタツムリの眼みたいなもんや、 . . . 本文を読む

どうして誰もそんなに大切なことを伝えてくれなかったの

2008-09-16 | 日常、思うこと
うすうす気づいてはいたけれど、 僕にとってこの10年間、それは生きる支えでした。 その存在のおかげで、ぼくは復職もし、勉強もし、 演奏して、もっといえば生きてこれたと思います。 伝わることはないことも知っていて、 妨げにならないようにと、音信をなるべく絶っていた それだけのことでした。 僕の心をおもんばかってのことだったのか、それとも どうせ知っているだろう、ということからだったのか、 いずれにせ . . . 本文を読む

くるぶし

2008-09-07 | こころについて、思うこと
祖父は、今生きていれば、今日でちょうど90歳。 21年も前に死んだから、もう殆ど覚えていない。 黄疸でからだは真っ黄色、黄河で泳いだようなふうになり、 歩くこともできないくらいに衰え弱って、 座敷を這いずって、病院からの迎えの車に乗るために 玄関のほうへそろそろ進んで消えていった、 その痩せたくるぶしを見たのが、僕の見た最後の姿だった。 おじいちゃん、よくなるよ、と、話しかけた覚えがある . . . 本文を読む