舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

人の振り見て

2007-08-09 03:33:06 | ダンス話&スタジオM
今日のレッスンはすべて宇都宮でした。
ほとんどのクラスで9月の発表会で踊る曲が定まり、踊り込みやフォーメーション練習に入っています。

骨髄バンクなどお客さまにお見せすることがメインのイベントでは、お客さまが全編とおしてご覧くださっても飽きないように出演曲が被らないよう心掛けています。
でもスタジオの発表会はあくまでも踊る人のためのものです。踊る人が2年分の練習の成果を楽しく発揮できることが何よりです。

だからグループごとの申し込み用紙に「いちおう第三希望の曲まで書いてください」と書いておいたのですが、ほとんどのグループは第二希望までしか書いてない(笑)けれど、2曲があまりにもセットで踊るのにふさわしくなかったり、衣装と曲が著しくそぐわない場合以外はなるべくどのクラスも本命の曲を踊れるようにプログラムしようと思います。

いくら踊る人のために発表会とはいえ、せっかくなら演技をできるかぎり高水準に持っていきたいものです。
というわけで、今日もこの時期恒例の「二手に分かれてプチ発表会」をしました。

うちでは曲が仕上がるとしばしばジャンケンなどで公平に二分し、半分ずつ踊ってお互いに見せあうことにしています。
これは順番を覚えているかどうかのテストではありません。断じてありません。なんたって曲が仕上がったばっかりの段階なんですもの。
そうではなく、ここで動きのタイミングはどうかとか、正しい方向で踊れているかどうかなどを確かめるのですね。

たとえ鏡のあるスタジオであっても、自分一人の世界で踊っているとつい独自の解釈が暴走しがちです。そこで仲間うちの踊りを見ることによって、人の踊りがどうこうよりむしろ自分自身の踊りを見直すきっかけになるんです。
文字どおり「人の振り見て我が振り直す」のこころです。
半分ずつに分かれたグループには必ず私かマミちゃんが加わりますので、一緒に踊りながら全員のタイミングを合わせていければいいなと思います。

そうすると腰の揺れとか手をしなやかに見せる動きなどの表立った要素に目がいってしまいがちですが、より効果を得るコツは、こういう目先の小技に気を取られないことです。
それよりも「どこを抑えているか、どこの力が抜けているか」の方が遥かに重要な要素で、それに気付いた人の進歩は目覚ましいです。

こないだフラと彫刻の話をしましたが、ベリーダンスでも同じことがいえます。
手で示すべき動きが完璧に決められているフラと違い、ベリーダンスはかなりアドリブに依るところが大きいです。それだけによけい表立ったアドリブに気を取られやすく、そちらにばかり神経がいってしまうと「手の動きは完璧に模しているのに、肝心の上半身がガタガタいっちゃってるベリーダンス」のような悲劇がおこりかねません。

だからアドリブ大好きな私も、レッスンで見本になるときはなるべくシンプルな基本の振りに徹してよけいなことをやらないようにして、生徒さんの気が散らないように気をつけている...つもりなんですがはたして成功してるのかどうだか(笑)。私ゃ、あの音楽聴くとつい興奮して、うっかり好きなようにアドリブかましたくなってしまうんですな。

そういうベリーダンサーは多いようで、私の習ったニューヨークの先生なぞレッスン中に「一度目と二度目でたしょう振りが違うかもしれないけど、気にしないで」ソレ気にするなって方が無理でしょう的な発言をする方までいらっしゃいます。
つーかそういう先生、恐ろしいほど多いです。右足から出るか左足から出るか決まってないのなんてザラです。なんだか音楽を聴いてその都度自分のフィーリングに身を委ねたくなってしまうらしいです。
どうもそういう状態に持ち込ませてしまう力があるようだなあの音楽には。

まあでも見本の私がそれではいけないので、フィーリングに身を委ねてアサッテの方向に向かわぬよう、心して見本に徹します。

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