舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

Duffy & Shellie

2010-03-31 23:43:18 | Disney (パーク、映画&テレビ)
今回の東京行きにあたって、ディズニーシーにも馳せ参じ、ついに大人気のあの子をゲットして参りました。
彼の名は「ダッフィー」。ディズニーシーオリジナルのテディベアです。

ダッフィーは元々「ディズニーベア」という名で、本家のアメリカで誕生しました。
こないだディズニー・ワールドに行った時も目撃したんですが、ほとんどが着ているものはTシャツだし、顔も今イチ可愛くなかったんですよね~。
というわけで、このたび日本で買い求めたのです。

ダッフィーがダッフィーという名前になるにあたって、「航海に出るミッキーのためにミニーが作ってプレゼントした熊のぬいぐるみ」という背景が公式化されました。

しかしシー内では等身大の生ダッフィーが闊歩しています。
「ぬいぐるみ」としてそれはどうなんだ。


同じツッコミをしたい衝動に駆られた人がそうとう多かったらしく、先々週あたりから始まったダッフィーのショーではそこらへんのこじつけ...いえストーリーが解説されてるらしいのですが、どうせ目眩がしそうなほど混んでいるでしょうから、今回は行きませんでした。

というのもこのダッフィー、とにかく人気が凄まじいのです。

シー内をみても、シー帰りとおぼしき東京駅をみても、地元のカンセキをみても、どこもかしこもダッフィー連れ。
もちろんシーのダッフィー取扱店は脳味噌が煮えたぎりそうな混みっぷりです。それでも整理券無しで入れた我々は好運な方だったようで、新商品の発売日など、平日でさえ阿鼻叫喚の有様とききます。
皆さん、そういう「平日だけど入りたい日」って、お仕事はどうなさっているんでしょう。って他人様の心配してる場合じゃないけど。

脳味噌がだいぶ煮えて来てふつふつと音を立て始めたのを聞きながら、我々は棚を埋め尽くしているダッフィーを見比べ、吟味し、選びとりました。

と、別の棚にはつい最近デビューしたダッフィーのお友達、「シェリーメイ」という女の子も並んでおります。
我々はダッフィーと同時にその子も選んでゲット致しました。
さ~てと、それじゃあこの子たちのための洋服も揃えてあげようね。

ところがです。
ダッフィーのお洋服は実に良くできたものが販売されているのにも関わらず、シェリーメイの服は「パンツとスカートだけ(上半身無し)」という、あまりにも差別的な扱いなのです。
前回のイベントでは女の子のための服もあったらしいけど、今回の(イースターらしい)は最初からありません。

そこで、マミちゃんの発案により、ダッフィーのイースター服を2セット入手し、それと別にシェリーメイ用スカートもゲットして、彼女にはセットのズボンの代わりにそちらを着せました。
で、出来上がったのがこちらの二人組。ミラコスタのレストランでお隣になったお兄さんにも、「メイちゃんのスカートと合いますね」とお褒めいただいて、よかったよかった。

どうやらファンの皆さんはシェリーメイを「メイちゃん」と呼んでおられるようですね。
でも我々は自主的にシェリー酒にちなんで「シェリー」と呼んでます。ホントはこの子の綴りはShellieなんだけどね(笑)。
もしかしたら「シェルシー」と呼んだ方が、語源的には酒よりずっと近そうですが、いきなり首を振りながらドラマチックに踊り始められると驚くので、とりあえずウチではシェリーちゃんで。

ディズニーリゾートには「園内で買ったものをその日のうちにホテルの自室に届けてくれる」という非常に有難いシステムがあるのですが、この二人を荷物扱いするのはどうかと思い、退園まで雨にも負けずに連れ歩きました。

すると、雨よけのために二人を同じバッグに入れておいたら、数度にわたって目を離した隙にダッフィーがシェリーに抱きついているという困った事態が起りました。
それもそうとう情熱的にです。これはまずい。いえ、双方の同意の上でなら何をしても構いませんが、状態から想像するに、どう見てもダッフィーの方が積極的です。

だいたい、こんな出会ったばかりの二人なのですから、あまり進展を急ぎすぎると関係をこじらせてしまい、ただのお友達にさえなれなくなる事も有り得ます。
友情にしろ色恋にしろ、もっと時間をかけて育まなくちゃ。

私の意見では、そもそも彼らの並べられ方がマズいと思います。
店頭での彼らは、完全に男の子と女の子に分けられており、場所も離れているので、遠くから言葉を交わす事も不可能です。
そうなってくると、いざ初めて異性と対面した時に、過剰反応を起こしてしまうのではないでしょうか。
特に、ウチに来たダッフィーは顔こそ平均的ダッフィーより優しそうな印象なんですが、身体は明らかに他の子に比べてガッチリしています。どう見ても肉食系なのです。
男の子ばかりの社会から、いきなり女の子(しかも肌がうっすらピンク色だし睫毛長いし)と二人きりにされては、平静で居ろという方が無理というものです。

このさい、男女分け隔てなく並べた方が良いんじゃないでしょうか。
あ、でもアレか。迂闊に引き合わせておいて、折角カップリングが成立したのに引き離されたり(注:ダッフィーとシェリーメイは単体で売られている)、他の子と組にされたりしてしまったら、却って残酷ですよね。

せめて、向かい合っている棚にそれぞれダッフィーとシェリーメイを並べて、お互いに目だけでも慣らさせてあげた方が良いんじゃないかという気がします。

ちなみに、ウチの肉食系ダッフィーは、ホテルに戻ってから衣服を着せたところ、途端に振舞いが紳士的になり、良いとこのお坊ちゃんのようになりました。
シェリーとも清らかなお友達以上の進展を急がなくなったようです。

よかったよかった。この、かえるに囲まれた家庭において、君たちはたった二人の熊なんだから、どうか仲良くしてね。
もちろん、ドン以下ウチのかえるたちともね。

3月30日(火)のつぶやき

2010-03-31 01:36:11 | 徒然話
02:58 from web
言語的変態発生警報:ここに言葉の音の響きや字の形状に異常なこだわりを持つ変態がおります。とりあえず、「確認」という語および「~という形になります」という言い回しはNGです、ごく個人的に。一般向けに使われてる分には良いんですが、一対一の対話に出て来るとさぶいぼがプツプツプツ....
03:04 from web (Re: @mayzizi
@mayzizi いやぁ、最初行った時は品切れと言われて参っちゃいました。しかし粘ってみるもんですね~。というわけで、めでたく明日から貴女も「ふ~じこちゃ~ん」!(笑)
03:45 from Photomemo
Photo:ダッフィーとシェリーメイ@ Easter♪ http://photomemo.jp/lanarana/155655
17:31 from movatwitter
今夜はこれから古泉会の催しで踊ります。私はベリーダンス担当~!!
18:21 from movatwitter
あ、GWイベント二つ目が決まりました♪やはり私の誕生日です(笑)そして場所は「ホントに東京」です。こうなったら泊まり込みで行っちゃうよ~♪
18:25 from movatwitter
さ、まもなく本番なう!! 張り切って踊りますよ♪
18:34 from movatwitter
イベントの来賓挨拶にお出ましになった方が、平家物語の引用を始めたのですが、思い切り文の真ん中を飛ばしてしまい、つい舞台袖から顔出して訂正申し上げようかと思ってしまいました^_^;
21:45 from movatwitter
山風木なう。イベント後にお食事しました。野菜バーで普段足りてない野菜を1ヶ月分くらい摂ったつもりだったんだけど、野菜って食べだめ出来ないみたいですねorz
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戦利品

2010-03-30 03:11:28 | ダンス話&スタジオM
へっへっへ。例のブツ手に入れましたぜ、旦那。こんだけ集めんの、そうとう大変だったんでさァ。

とかいう不穏な台詞がピッタリの怪しさ満載の包み×3ですが、このブツ...いえ黒い謎の物体こそ、さっき「ついったー」でもご報告した、フラの新曲で使うアレです。
店員さんが数十という大量購入に驚きつつもとても丁寧に包んでくださいました...が、丁寧に包んでくださったゆえに、このように怪しさ満点の包みになってしまったという説も。
大丈夫です。ちゃんと個別包装用のカワイイ袋も入れてくださいましたから。


さて、我々はこの日・月に、以下の3つの目的を持って上京して参りました。
(1) 親戚の法事。
(2) ゴールデンウィークのイベント会場の下見。
(3) 例のアレを入手する。

そのためけっこうハードな二日間でしたが、無事すべて達成する事が出来ました。


ゴールデンウィークのイベントの会場は、実を言うと元々ステージが設置されている場所で踊ります。
本番はさらにイベント用のデコレーションなどが施されますが、だいたいのステージの感じや、客席から見た状態を実際に確かめておきたかったのです。
常設なだけあって、かなり立派なステージですね。見晴らしが良くて気持良さそうです。ただし高所恐怖症の人は注意。上方から見ているお客さまの方を見て踊った方が良いかもしれません(笑)。


今回の滞在で、一番大変だったのは例のアレの入手でした。
予約や取り置きの出来る代物ではないので、当日直接店頭に行かなければならず、着いて早々に問い合わせたのですが、なんと「現在完売。次回入荷未定」という残念すぎる答えが...!!
もしかして滞在中に入荷する事があればと、何度も探してはみたものの、いっこうに成果が上がりませんでした。

半ば諦めていた2日目の夜、なんとマミちゃんがひっそりと5個ほど店頭に出ている例のアレを発見!!
「こ、こ、これをもっと下さい」と訴えたところ、親切な店員さんが在庫をかき集めてくださったため、めでたく全員分ゲットに至りました。

というわけで、明日からはじっさいに例のブツを使って練習できます。
楽しみだな~。みんなでやったら迫力だろうな~。

3月28日(日)のつぶやき

2010-03-29 00:49:00 | 徒然話
01:04 from web
F1予選はポールポジションがベッテル、2位ウェバーで、フェラーリ様のつぶやきにもあったとおり、レッドブルがマジで速いですね。シューマッハーも7位とは素晴らしい。でも、やっぱり個人的には3位のアロンソと5位のマッサに頑張って欲しいぞ~。
01:07 from web
F1は期待大の予選結果だったけど、フィギュアの長洲未来さんは、折角SPが良かったのにFPで転倒しちゃったそうで、かわいそうだったなぁ。でも彼女はまだまだこれからだから、是非今の楽しんで滑る姿勢を見失わないで、良い演技を見せて欲しいです。
02:19 from web
明日が早いので、F1予選を見届けたところで寝ます。うわぁ、小学生みたいに健康的な就寝時間だなぁ(※感覚が異常)
13:06 from movatwitter
法事終了なう。危ない天気だけど、何とか持ちこたえて良かった~。
13:47 from Photomemo
Photo:法事の会食なう http://photomemo.jp/lanarana/154826
21:33 from Photomemo
Photo:カクテル「フィガロ&クレオ」。元は見た目通り爽やかなノンアルコールなれど、ウォッカを入れると魅惑の味に♪ http://photomemo.jp/lanarana/155117
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ゴールデンウィーク in 東京じゃない東京

2010-03-28 01:47:55 | ダンス話&スタジオM
ゴールデンウィークのハワイアンイベントの主催の方から、イベントの詳細案内が届きました
それによれば我々の出番は5月3日(月)の午後3時からです。おぉ、ちょうどGWど真ん中の良き日ではありませんか

そして会場はアレです。東京じゃない東京です。
いい加減勿体ぶらないで言いたいんですが、今調べたら主催者側の公式発表はまだのようなので、とりあえずもう少し後に公表したいと思います(笑)。

しかし、どんなに楽しい場所であっても、「出演者が快適に踊れて、お客さまにも快適にご覧いただける場所」というのが、我らがスタジオMの出演条件です。
その点今回のイベントは、雨天時などに備えてお客さまにも出演者にも配慮されているのが感じられたので、喜んで出演させていただく事に致しました。

折よく親戚の法事で東京に行く用事がありますので、その機会に会場を下見してこようと思っております。
でもみんなが遊んだり買い物したりしているところで、こういう個性的極まりない二人組が何やら計測したり写真撮ったりしていると、不審人物と思われかねないかなぁ。

3月27日(土)のつぶやき

2010-03-28 00:49:03 | 徒然話
15:41 from movatwitter
むお~!! F1オーストラリアGP予選なう!! フェラーリ様のつぶやき(Insideferrari)で実況中継されてます。乱発される誤字脱字が却って臨場感を際立たせる~!!
15:47 from movatwitter
どうやらフェラーリ様は二人ともラウンド3に進んだのかな? 「レッドブルめちゃ速い」とのこと。早く観たい~!!
17:04 from movatwitter
RT @InsideFerrari: we're happy with this result 3rd and 5th is not too bad at all both drivers will start from the clean side of the grid
17:06 from movatwitter
ということでフェラーリ様は3・5番目だそうです。まぁ確かに奇数番の方が有利とされますし、なんといっても華麗に抜く事にかけては右に出る者のないアロンソがついてるから無問題ですね。
17:09 from movatwitter
あ、「マッサもすごいんだよ!」と、うちのドンが言ってます。確かに、技術の高さに加えて、あの事故を潜り抜けて活躍するマッサの精神力の強さは信頼できますね♪
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3月26日(金)のつぶやき

2010-03-27 01:17:30 | 徒然話
01:50 from movatwitter
間もなく『のだめ』最終回です。前回、千秋先輩がのだめのプロポーズを受けようとか言ったとこで終わったんだよな…う~ん、あの折角才能で惹かれ合う二人には、恋愛とか結婚とかは介入させないで欲しいんだけど…ま、個人的な意見は置いといて、締めくくりを見届けましょう。
23:16 from web
『のだめ』とりあえず音楽がんばっていこう、というところで終わって良かったよかった。あれだけの才能を持って、わざわざパリまで留学したのですから、好きな男を追っかけてゲットして終わりとかじゃなくて、「のだめはこれからも音楽の道を邁進します」ってところで終わって欲しかったのです。
23:52 from web
世界中の言葉で「I love you」と書いてあるグリーティングカードを発見。お、これはハワイ語か。なになに...Aloha wau i'a 'oe...!? ちょっと待って、i'aって「魚」じゃん。こんなところで魚フェチを告白されても...。
23:57 from web
ハワイ語の中に散見される「'」(オキナ)というのは、記号でもふりがなでもなく、文字のひとつです。今は発音されないけど、昔は音もありました(音が無くなる前はk音だった)。だから「'」の位置をを間違えると、全然違う語になるので注意が必要です。と、先程のカードのメーカーに伝えたい(笑)
by lanarana on Twitter

NINE

2010-03-27 00:02:32 | 徒然話
2晩空いちゃって申し訳ありません。今夜こそ、一昨日観た『NINE』の話をしようと思います。


『シカゴ』のロブ・マーシャル監督がメガホンを取ったミュージカル映画、しかもキャスティングを見れば明らかに踊れる顔ぶれのオンパレードで、予告編によればみながみな『シカゴ』以上に官能的な衣装と踊り...こうなったらもう、観に行く他ありませんわなぁ(笑)。それも、是非とも映画館の大画面と音響で。

というわけで、例によってレディースデイの水曜日を狙って行って参りました。
春休みという事でファミリーが多いのは覚悟の上としても、明らかにレディーではない紳士が単独でお越しになっているのもかなり目撃し、そんなこんなで映画館は随分混んでいました。
しかし、そのわりに『NINE』の劇場はがら空き。どう見てもファミリー向けではない内容に加え、まだ公開が始まりたてであるおかげで上映回数が多いので、一回あたりの来客数が少ないのでしょう。
こりゃ、上映回数減らされる前が狙い目ですね。


『NINE』は、フィギュアスケート高橋大輔くんのフリープログラムで楽曲が使われた『道』のフェデリコ・フェリーニ監督の作品、『8 1/2(「はちかにぶんのいち」と読むのが正しいらしい)』が元になっています。
それをミュージカル化したものを、さらにロブ・マーシャル監督が映画にした、というわけです。


主人公はグィドという名のイタリア人映画監督です。
かつては名作を生み出し、巨匠と言われていましたが、ここ数年の作品は評価も興行成績もそうとう残念。
更に残念なことに、今まさにクランクインの時を迎える最新作『ITALIA』が、実はまだ一行も脚本を書けておらず、構想さえも思い浮かばないという四面楚歌状態なのです。
何も思い浮かばない事でさんざん苦しんでいるのに、記者会見では内容について問いつめられるし(まぁ当然っちゃ当然だけど)、プロデューサーはプレッシャーをかけまくって来るし、スタッフもキャストも(脚本すら書けてないという事実を知らされぬまま)ばっちり集結して準備万端だし、グィドの苦悩は並大抵ではありません。

むぅ~、グィド監督の気持、痛いほど分ります。というより、経験した人じゃないと分りませんよね。
何たって私もそういうクリエイターの端くれ。いくら〆切が迫ったって、非情に夜が明けて来たって、思い浮かばないものは思い浮かばない。かといって、そんなふうに開き直るなんてもってのほか。
脳味噌を万力で締め上げて、何かが絞り出せるなら、たとえ頭蓋骨を犠牲にしてでもそうします。
このドMな喩えを聞けば、「振付けには著作権ってものがあるんですよ」という切実な訴えも、少しはご理解いただけるのではないでしょうか(笑)。

まぁ個人的な愚痴はさておき、かように同情すべき立場に追いやられているグィド監督ではありますが、決定的に同情できない事があります。
その苦悩のハケ口に、何人もの女性にデヘデへしているのです(笑)。

もうこの人のハーレム状態と来たら、あんたは柾木天地かとツッコミを入れたくなるほどです。
(※編集部注:柾木天地...『天地無用!』の主人公。彼の周囲には異星から来たあえかなる皇女様とかその妹姫とか宇宙海賊とか宇宙一のマッドサイエンティストとかいろいろ目白押し)
いや、妻帯者のくせに他の女性にまで色目を使うんだから、天地くんより遥かにタチが悪いな。


ではここで、天地...いやグィドを取り巻く魅力的な女性たちをご紹介しましょう。

まずは奥さんのルイザ。元々女優志望でしたが、グィドに見初められて結婚してからは、表舞台でのキャリアを棄てて献身的に旦那を支えてます。

そんな健気な奥さんがいるくせに作った愛人がカルラ。しかもこの人も既婚者です。ダブル不倫かぃ。
しかし正直、それを演じているのがペネロペ・クルス嬢となると、私も(不倫でなければ)付き合いたいものです(笑)。

そしてグィドの映画のミューズ、クラウディア。グィドは彼女の女神のような美しさにすっかり虜ですが、あまりに憧れるあまり、実際に手を出してはいない。

もうこの時点でウハウハな彼のもとに新たに近づいたのが、アメリカン・ヴォーグ誌の記者、ステファニー。イタリア文化すべて、特にグィドの作品を深く愛する彼女は、格好のお近づきのチャンスに乗じて、積極的にグィドを誘います。

かように男としてはダメなグィドですが、彼の監督としての才能を高く評価し、長年一緒に組んで来たのが、衣装担当のリリー。グィドも良き理解者である彼女を深く信頼している模様。

さてイタリア男と言えばママンです(笑)。それもグィドのママンはソフィア・ローレンですから、すでに亡くなっているのに未だに彼の心のよりどころになっているのもうなずけます。苦境の直中にあるグィドにとって、彼女の存在は心の支えです。

もう一人、幼い頃から彼の心を捉えて離さないのが、少年時代に出会った娼婦のサラギーナです。「イタリア男ならこう生きろ」という彼女の教えが、今も彼の根幹を形作っています。


...なんだこりゃ。どう考えてもそうとうひどいぞ、この男(笑)。
グィドは苦しみの中の癒しを欲して彼女たちを求めるんですが、どうも彼が求めれば求めるほど、事態は泥沼化し、更なる頭痛の種を増やしている気がしないでもありません。

そしてじっさいに、
この映画では、女性関係の清算は一切行われません。
まぁ仕方ないですね。こんだけハーレムを作ってしまったら、それを綺麗に収拾できる方が異常です。
だからといって、光源氏御殿あるいはギャルゲーのハッピーエンドのようにみんなと調子よく仲良くして終わりというわけでもなく、奥さんには愛想を尽かされ、愛人との関係も終わり、女神と崇めるミューズとはやっぱり何も発展せず、ようはグィドは誰一人手に入れられません。自業自得でよろしい。

だからといって暗礁に乗り上げている映画『ITALIA』が無事撮れたかというと、これもダメだったんだな。
一応物語は別の新たな映画を撮り始めるところで終わるんだけど、それが前途洋々なのか多難なのか、さっぱりわからないままです。


つまり、私の言いたい事としては、
この映画は何らかのストーリー展開を求めて観てはいけません。
「もしかして進展するんじゃないか」「どんなオチがくるんだろう」なんてところを期待しながら観ていると、すっかり失望どころか絶望するハメになります。
それでは、この映画の魅力が一切理解できないまま終わってしまいます。それを危惧するゆえに、私はこうしてミもフタもないネタバレ話を書いているのです。


ならこの映画には価値がないかと言ったら、決してそうではありません。
この映画の魅力はひたすらダンスです。それに尽きます。
ダンスシーン以外は寝ていたとしてもおつりが来るくらい、ダンスシーンのクオリティは最高なのです。

まず、最初に述べたとおりキャストが踊れる人ばかりなのが素晴らしい。
ステージ演出として一番良かったのはファーギーのパートですね。最高にエロくカッコ良く、瞬きも惜しいほどです。

ダンサーとして魅力的なのは、ペネロペ・クルスです。
彼女がこんなに踊れるとは知りませんでした。調べたら、女優よりダンスの勉強をしていた時期の方が長いくらいなんですね。
しかも技術だけでなく、魅せるのに必要な「間」もニクいほど心得ています。
そのおかげで、一切脱いでいないにも関わらず、彼女の踊りはひたすら官能的。グィドでなくても骨抜きにされそうです。

その他の役者さんたちも踊れる人揃いで、そのうえ舞台演出も素晴らしく、古き良きショウを彷彿とさせる華麗な舞台といい、やっぱり脱いでないのにエロい振付といい、優秀なバックダンサーたちといい、心から酔いしれられる質の良さでした。

このダンスシーン目当てに、DVDを買う気になりそうなくらいです。
そうだ、インド映画みたいに、ミュージカル・シーンだけまとめて再生できるようにして売った方が良いんじゃないかね。
私だったら、そこばっかり観てストーリーがどんなだったか忘れそう(笑)。

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