京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 移ろいの中

2011年09月13日 | 日々の暮らしの中で
                  
厳しい残暑が続いている。
娘からの頼まれ物を探しに出たが、もう午後も2時を回っていた。
         
         
「秋の蜂」 羽音を立てているが勢いはなく、働き蜂とは言え、今や甲斐性もなさそうな姿だ。

自転車の陰に、土が入ったままの植木鉢を一つ置きっぱなしにしておいた。周辺を掃いていたつもりだが、黒い物体が飛び跳ねたではないの。なにーっ!?びっくりしたが、カエルだった。真っ黒な蛙。鉢の中にいたのだろうか、まさかここで冬眠などとは考えにくいが、そもそも蛙を見ること自体が非常に珍しい。「秋の蛙(かわず)」  それにしても、真っ黒だった。
どことなく動きも鈍ったこうした小さな生き物は、この秋という季節の中ではすでに大いにはかなげに映る。

見事な満月の晩だった昨夜、何があったのかは知る由もないが、何かためらう今宵の十六夜の月だ。
山の端のところで出ようか!? 沈もうか? と、ためらっているかのように見える月。もう出るかもう出るかと待ち続けてみたが…、どうして来ないのよ… って、期待も砕かれて。 ああ、ややこしや~。

あさっての月は立待月だ。秋はロマンもいっぱい。

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6 コメント

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秋・秋・秋・・・ (yattaro-)
2011-09-14 08:08:55
「秋の蜂」「秋の蛙」「立ち待ち月」・・・身の回りは秋一色。色んな秋が・・・。
何とはなしにはかなげに眼に映る秋。季節の移ろいを感じます。
見事な「いざよいの月」も見せてくれました。
keiさんの気持ちの中で、待ち続ける報せ。
早く吉報が届くといいですね。
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ためらい、yattaro-さん (kei)
2011-09-14 10:49:06
電気もない時代の早寝早起きのライフスタイル。
月明かりがあれば足元も暗闇の怖さも救ってくれるのでしょうに、
まだかまだかと訪れを待つうちに夜は明けてしまったようですよ。(笑)

娘のところも…、待つものは違いますが、スルーしてしまいました。
月満ちて、待つだけですね。
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立ち待ち月 (ryo)
2011-09-14 19:35:22
日本の言葉って本当に良いものですね。
月もいろいろとあります。
「十六夜」もすてきな言葉です。

蛙さんは我が家近辺でも見かけません。
まさか、もう冬眠?
そんな季節も近いでしょうか...。
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日本のことば ryoさん (kei)
2011-09-14 21:18:27
四季それぞれに、あるいは天体の動きやらに連れて、
繊細な感覚で捉えた豊かな言葉がたくさんありますね。
日本語っていろいろな表情を持った素晴らしい言語ですよね。

思うだけでなかなか追いつきませんが。
そういう言葉を駆使して作品を書かれるのですから、すばらしいことです。

真っ黒になっているかえるにビックリしました。
箒の先にひっかかって飛び出たのかもしれませ
ん。
まだこの暑さですから先のことですよね。
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せめぎあい (matsu)
2011-09-14 22:13:34
夏と秋のせめぎあいですね。
こちらも今日の日中は真夏でしたが、夕方は日暮れも早くなり、それにつれてたちまち涼しすぎる風が吹いてきます。

虫の音がしきりです。「秋の夜長を鳴き通し・・」

「秋のかわず」は珍しいですね、
「かわずの鳴く音も・・・」これは春ですね。
真っ黒な蛙って何だかかわいそうです。
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まだしばらく matsuさん (kei)
2011-09-14 23:25:54
鉢の土にでもいたのでしょうか、真っ黒でした、驚きです。
飛び跳ねたのでもうビックリ!

アサガオの小さな鉢を、種を取ろうと残しておいたのがあるのですが、
一晩のうちに葉も花のあとも何もかもをきれいに食べつくし、
見事に細い茎だけになっていました。蛙がこのようなものを食べますか?(笑)

こんなに暑くても、秋の気配がする嬉しさです。日が暮れるとほっとしますね。虫の音も心地よいですね。
変わり目ですからお気をつけください。
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