京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

失わはったら、あきまへんえ

2024年03月30日 | 日々の暮らしの中で
〈春三月は愛の物語「源氏物語」を読みはじめられるのにふさわしい月です。〉
もはや読み返す意欲も気力もないまま、三月は明日一日を残すのみになった。

田辺聖子さんはこうも言われる。
〈私は、この世の中でどれほどの楽しみを見つけ得るかということが、女のかしこさの度合いだと、この頃つくづく思うようになっている。そしてそれは、自分にどれだけ美味しいご馳走を食べさせてやるか、ということである。〉

〈人生でたのしみをみつける条件というのは、想像力や好奇心を持てるかどうか、にかかっていると思うものだ。…せっかくの、新体験のチャンスを平然と見のがす人間の無気力・無感動がふしぎでならない〉

〈私は、“いそいそする”なんてことがあるのが、生きてるたのしみだ、と思い当たった。なるべく、人生、“いそいそする”ことが多いといいんだけどな〉

気の向くまま足の向くまま、その日の風にまかせて、…じゃなくって。
4月 。
今、こんなことを書きならべ、 自分で自分の背をくいっくいっと押してるって感じ、かな。


     柳の葉垂れて流れのなすままに  岩田幸恵

三条大橋の上から北を眺めてみた。長閑な陽気を楽しむ人でいっぱいだった。橋の上も下も、多くの人が行き交う。
どこからきて、どこへ向かうのだろうか。

〈びっくりする、面白がる精神を、失わはったら、あきまへんえ〉

 うん!
コメント (8)
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