京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

行く春を近江の人と

2023年05月05日 | こんなところ訪ねて
   行く春を近江の人とおしみけり

連休のあい間となった日、一緒に参加した催しもののあと湖東三山のうちの金剛輪寺まで足を延ばした。近江の空は広く、平素にはない視界の広がりに気持ちは晴ればれとしてくる。

黒門を入ったあたり。紅葉の名所は新緑が美しい。

参道脇に並ぶ1400体とかのお地蔵さんの記憶。

この時季に両親を案内したことがあったのを思いだしながら本堂に向かって息を切らせた。


昨年の5月3日に三山のうち中間に位置するここ金剛輪寺を抜いて百済寺と西明寺を参拝しており、そして10月には金剛輪寺までやって来ながら参拝せず、黒門を入ったところにある愛荘町立歴史博物館を訪れていた。

そして今日、立夏を前にして小関越えの道を、三井寺駅に出て大津の側から歩いた。
というのも蓮如上人御下向道中の方々がお泊りになる等正寺を訪ねたかったからで、

そこから小関峠へと向かうことにしたのだった。
「小関越えとは北国街道(西近江路)から別れて藤尾で東海道に合流する約5kmの道で、かつて東海道の間道として利用され、小関(こぜき)越えと呼ばれていた」と案内板に。



芭蕉が「大津へ出る道、山路を越えて」、なんとはなしにゆかしげな菫草を目にしたのはどのあたり…。
散りこぼれた藤の花が道のはたを淡く染めていた。山ほととぎすがしきりに鳴いて、峠を渡る風が心地よい。

今日も近江の人と
   緑陰に染まるばかりに歩くなり  星野立子

藤尾の集落へ少々遠回りしてしまったが、疎水に沿って、やがて一燈園(3/8)の下に出て、京津線四宮駅を目ざした。

近江の友にはつきあっていただいた感のある今回、この御礼にと案内を考えている先がある。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする