京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

落ち葉

2020年11月09日 | 日々の暮らしの中で
小一時間、ゆっくり足元を確かめながら久しぶりの散歩に出てみて、周囲の樹々の色づきが思っていた以上に進んでいることに気付いた。
風にあおられた路上の落ち葉が、溝や街路樹の根元へと快い音を立てながら舞い踊る。安住の地探しかな。


        寂莫を絢爛と見る落葉かな   松根東洋城

【落ち葉は静かに木の元に吹き集められ、根を覆って温め、やがて地に還っていく。それは、
ページが一枚ずつ重なって本となり、読んだ人の心を温め、滋養となっていくのと同じだ】
本を読むことが好きで選んだ道ではなく、本を待つ人たちのために本屋になったモンテレッジオの村人は、本を届ける職人だった。そうした『モンテレッジオ 小さな村の 旅する本屋の物語』にある一節。

         読書の意欲がわいてきたので、娘のところから戻ってきた『クスノキの番人』を読み始めた。東野作品は『素敵な日本人』を読んで以来の2作品目。
 〈その木に祈れば願いが叶う〉 でも祈念のルールがあるという。
コメント (4)
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