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京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

梅雨明けを待ちながら

2020年07月17日 | 今日も生かされて
ー また降ってますよ。
ー また雨ですか。

街に出ると、
ピンクの長靴をはいた3歳か4歳くらいの女の子が、前を行くお母さんに声をかけた。
「あー、また水たまりだあ。みずたまりがあるう」
振り向いたお母さんは、ゆっくりと、ただ「どうぞ。どうぞ」、って。
お母さんに何を求めていたのか、これで察しがついた。
小さなピンクの足元が、ピチャピチャと雨を踏んだ。


  「昼は咲き 夜は恋ひ寝(ぬ)る 合歓木(ねぶ)の花…」  (紀郎女の歌より)
浄土宗の寺の境内に咲く合歓の花。夜は羽のような葉を閉じる。
これほど紅を濃くした花を見るのも珍しかった。そこはかとなくけぶるような花の風情を、この濃い目のピンクがいくらか損なっている気はする。
雨上がり、刷毛のような中でひと滴が光っていた。


梅雨明けを待ちながら未だ自粛肝心の思いで暮らしているが、九州豪雨で被害を受けた方々の片付けも思うに任せない様に胸が痛む。「たすけてほしい」、と耳にした。
コメント (6)
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