
雨の似あう花だとか。理由は、雨の多い時季に咲くから、とあった。上賀茂神社で咲く楝(オウチ)の花です。
芭蕉にこんな句があります。「どむみりと樗(オウチ)や雨の花曇り」 (「どむ(ん)みり」とは「どんより」の意)

この木を知ったのは、2010年4月に観た吉田松陰生誕180年記念映画「獄(ひとや)に咲く花」ででした。当時は、獄門の木として理解してしまいました。松陰が収監されていた藩の牢獄「野山嶽」。海岸で大きな楝(オウチ)の木が花をつけ爽やかに揺らいでいた終章のシーンが浮かびます。

白っぽく見えます薄紫の小花がびっしりと、雨にけぶるようです。 10日ほど早く梅雨入りしました。