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名所江戸百景096 第115景 高田の馬場 流鏑馬(やぶさめ)

2013-10-13 09:30:02 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、新宿区(しんじゅくく)の高田馬場(たかだのばば)の流鏑馬(やぶさめ、新宿区無形民俗文化財)です。
 下の写真は、高田馬場にある穴八幡神社(あなはちまんじんじゃ、高田八幡宮)の銅像です。


 高田の馬場の流鏑馬は、毎年、体育の日(祝日)に行われます。平成25年は10月14日(月)です。
  時間:、13:15~ 行列(穴八幡~馬場)、14:00~ 高田馬場流鏑馬
  場所: 新宿区、都立戸山公園 箱根山地区 (最寄駅は東京メトロ東西線 早稲田駅)

 東京メトロ東西線の早稲田駅(わせだえき)の出口を出た所の交差点に穴八幡があります。
 穴八幡神社は高台にあり、階段を登ると、まだ時間が早かったので、赤い門の周りで普段着で予行演習中でした。
 しばらくすると、予行演習は終わり、休憩時間の食事のため社殿内に行きましたので、境内は静かになりました。
 待ち時間の間に社殿の参拝をすると、流鏑馬で有名な神社らしく、大きな弓が奉納されていました。

 穴八幡神社は、その名称から推測できるように、神社社殿が置かれている高台の横の崖に横穴があります。
 現在は、社殿が作られて、穴は氏子代表の方しか見る事ができないそうです。下の写真の右側にある赤い門が入り口です。(門は閉じていて入れません)

 3代将軍・家光(いえみつ)の寛永年間に、神社の番人をしていたお坊さんの草庵(そうあん)を作るために南の崖を切り崩したときに横穴が発見され、中で金銅の(銅に金箔をつけた)御神像が現れたとされ、神穴が出現したと言う事で、「高田八幡宮」から「穴八幡宮」という名に改称されました。
 これを聞いた家光は、穴八幡を幕府の祈願所(きがんじょ)・城北の総鎮護(そうちんご)としました。
 一説には、古墳(こふん)だとか、縄文時代の遺跡だとか言われていますが、今一つはっきりしません。

 下の絵は、広重の名所江戸百景「第115景 高田の馬場」(冬景)です。

 構図としては、広重の名所江戸百景の特徴である近景構図が用いられ、手前の的(まと)が大きく描かれています。
 練習なので、矢が当っても的に刺さらず、下に落ちています。的の向こうには、流鏑馬の様子が遠近法で生き生きと描かれています。後方には、冬を示す白き富士山と鳥(カモか?)の群れが配置されています。
 高田の馬場の流鏑馬は、8代・吉宗(よしむね)の享保年間に、吉宗が世嗣(よつぎ)の疱瘡(ほうそう、天然痘)平癒祈願で流鏑馬を奉納したことに始まるそうです。

 一時間もすると、社殿から流鏑馬の準備を終えた方から順番に出てきます。この時間帯は、まだ皆さんくつろいだ感じです。
(絵画調)

 神社には神輿も置かれていて、2年前の平成23年に、写真に写っているお揃いの半被(はっぴ)を新調したそうです。

 続いて、流鏑馬で乗る馬の支度と、騎乗者の支度が始まります。騎乗する人も若者から年配者までいます。

 かなり、手間のかかる支度で、準備するだけで相当な時間が過ぎていきます。
 広重の名所江戸百景「四ッ谷内藤新宿」の真似をして、馬の後方からの写真も撮りましたが、あまりイメージが良くないので、割愛します。
 下の写真の手前の像は、布袋(ほてい)さんです。

 各人の準備が整うと、全員が社殿の中で流鏑馬前の儀式を行います。儀式が終了したので、皆さん出てきました。

 穴八幡を出て、早稲田の町を行列で周ってから、流鏑馬の会場である戸山公園に向かいます。

 とりあえず、無理しないで、街中の行列は撮影せず、流鏑馬会場の戸山公園に移動します。
 一時間近く経つと、流鏑馬の行列が入場してきました。

 こうやって見ると、流鏑馬の騎乗者の服装は複雑です。支度に手間がかかる分けですね。
 
 とりあえず、馬が走るので、シャッター速度を速くする必要があり、ISO感度400にします。矢を射つ所は的の前に来た時ですから、タイミングの予測は楽で、通常の連写機能をONにします。

 最初は、的の正面(馬は真横に移動)で撮影してみましたが、馬が競馬用のサラブレッド(引退馬)の為、動きが早く、ぶれが大きくなり、写真で思うように撮影できません。(流し撮りできる人はともかく、「くまドン」はできません。)
 このままでは、撮影できないので、撮影角度を変えてみました。馬の進む方向に近い角度から撮影することにしました。
 結果として、左右方向の移動量が減り、横方向のぶれが気にならなくなりました。2番目の的を狙っている所です。
(絵画調)

 2番目の的は遠いので、近い3番目の的が撮り易い位置に移動しました。

 この写真を、広重の名所江戸百景「第115景 高田の馬場」に対応する「くまドン板」の景(確定・秋景)とさせていただきます。
 (このプログは、名所江戸百景の現代版である「くまドン版」を作ることを第一目標としています。)
 流鏑馬も、開始の頃の硬さが取れてきました。
 騎乗の皆さん、前の週の朝早く5時から練習しているらしく、結構、命中率が良いのです。
 結構、騎射の回数も多いので、撮影チャンスも多いです。
(絵画調)

 騎射が終わると、再び、スタートの位置に戻ります。

 今度は、馬場の進行方向に移動してみました。現代では、馬場の距離を長くとれないので、騎射終了後に馬を停止させる必要があります。相当、大変な技術が必要になるのでしょう。
 連絡通路の所は、一応、馬を止める為に畳が立ててありますので、畳の上からカメラだけを出して撮影しました。

 しかし、ファインダ越しでは、タイミングがわかりませんでした。片目で見ているのと同じ状態なので、遠近感が分からないのです。

 何人かの騎射が終了するまで、ここで待ちますが、こちらのカメラを馬が興味を持ったのか覗いています。
(絵画調)

 全ての騎射が終了して、最後の引き上げの時に撮影した写真です。的のある幕側から撮影していますので、ある意味、広重の名所江戸百景「高田の馬場」に一番近い構図かもしれません。


 最後に情報として、高田馬場の流鏑馬は、毎年、体育の日(祝日)に行われます。平成25年は、
 日時: 平成25年10月14日(月)
      11:00~ 放生会(放生寺)
      13:15~ 行列(穴八幡~馬場)
      14:00~ 高田馬場流鏑馬 (1)流鏑馬 (2)騎射挟物<平騎射>
      15:40~ 行列(馬場~穴八幡)、終了奉告祭
 場所: 新宿区、都立戸山公園 箱根山地区(最寄駅は東京メトロ東西線 早稲田駅)
 執行: 弓馬術礼法小笠原教場(斎藤支教場)
     当日受付で高田馬場流鏑馬保存会に入会(入会金2000円)すると、椅子席で見学できる
     (但し、当日席は数席程度のみ)。

 流鏑馬終了後は、再び、穴八幡に戻り、終了奉告祭が行われます。
 「くまドン」は、せっかく戸山公園に来たので、少し見学してみることにしました。下は公園の説明板です。

 江戸時代は尾張徳川藩の下屋敷で、「戸山荘」と呼ばれ、小田原宿を模した回遊式庭園が作られていました。その時に造られた築山(つきやま)が、現在では、戸山公園の箱根山(はこねやま、標高44.6m)と呼ばれています。
 江戸時代の雰囲気を残すのは、箱根山だけとなりましたが、山手線内では一番高い山で、見晴らしがすごく良い場所です。

 今回は、これで終わりとさせていただきます。

 次回は、日本橋の祭りの予定です。

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