新潟の野鳥・フィールドノート

新潟で観察した野鳥を写真で紹介します.野鳥の日常生活に光を当てられたらいいなーと思っています.

スズメ 擬似交尾?

2016-07-18 04:52:01 | スズメ科
スズメ 学名・Passer montanus 英名・Eurasian Tree Sparrow

 スズメの「頭掻き」を狙ってレンズを向けていると,突然,1羽のスズメが1羽のスズメの背に飛び乗りました.交尾が行われるものと予想して連写したのですが,どうも様子がおかしいのです.正常な交尾ではなく,擬似交尾だったようです.

 上から7枚目の写真をご覧ください.上に乗ったスズメが下のスズメの頭の羽毛を嘴でくわえています.普通ならこの時点で上の雄が尾を一方に傾け,下の雌はその反対方向に尾を傾けて交尾するはずなのですが,下のスズメは尾を上に上げたままです.これでは交尾が成立しません.上のスズメは,すぐに跳び下りてしまいました.この間,わずか2秒弱でした.

 この擬似交尾について,少し考えてみました.

 上のスズメは,頭部の羽色の濃淡がはっきりし,嘴が黒くて成鳥と見て間違いないでしょう.しかし,下のスズメは,頭部の濃淡がぼやけ,嘴の色が淡く,虹彩の色も薄いように見え,今年生まれの若い鳥とも考えられます.性的に成熟していなかったことが交尾にいたらなかった要因なのでしょうか?

 下のスズメは,交尾行動の途中で交尾への衝動が失われ,交尾にいたらなかったとも考えられます.
 
 飛び乗られたスズメの不用意な姿勢が交尾行動を誘発してしまった可能性も考えられますが,残念ながら,それ以前の画像は,1分前の頭を掻いているものしかありませんでした.まさか,「頭掻き」が交尾を誘うことはないでしょうね.

 なぜこのようなことを考えるのか? 疑問にお思いの方もおられるでしょう.今回の観察で,スズメがどの年齢(月齢)で性的に成熟するのか,分かるかもしれないからです.また,交尾行動に学習が必要かどうかもわかるかもしれません.これを機会に,スズメの行動にも注意深く目を向けてみたいと思いました,

 皆さんも考えてみてください.疑問から,新しい発見が生まれます.

 見る機会の多いスズメでもわからないことが多すぎます.外形では雌雄の区別もできないのですから. 

スズメ 擬似交尾?
撮影日時 2016.07.15 撮影場所 新潟県新潟市・佐潟


スズメ 擬似交尾?
撮影日時 2016.07.15 撮影場所 新潟県新潟市・佐潟


スズメ 擬似交尾?
撮影日時 2016.07.15 撮影場所 新潟県新潟市・佐潟


スズメ 擬似交尾?
撮影日時 2016.07.15 撮影場所 新潟県新潟市・佐潟


スズメ 擬似交尾?
撮影日時 2016.07.15 撮影場所 新潟県新潟市・佐潟


スズメ 擬似交尾?
撮影日時 2016.07.15 撮影場所 新潟県新潟市・佐潟


スズメ 擬似交尾?
撮影日時 2016.07.15 撮影場所 新潟県新潟市・佐潟


スズメ 擬似交尾?
撮影日時 2016.07.15 撮影場所 新潟県新潟市・佐潟


スズメ 擬似交尾?
撮影日時 2016.07.15 撮影場所 新潟県新潟市・佐潟


スズメ 擬似交尾?
撮影日時 2016.07.15 撮影場所 新潟県新潟市・佐潟


スズメ 擬似交尾?
撮影日時 2016.07.15 撮影場所 新潟県新潟市・佐潟


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