お寺で座禅を組んでいると、お坊さんに後ろから「カアーッッッツ!」と怒鳴られる。
この「喝!(カツ!)」というのは、いったいどういう意味なのだろうか。
喝とは、禅宗で間違いに気付かせたり、迷いを悟らせる為、老師が出す大声の言葉を言う。
「喝」自体に意味はないと言われるが、叱咤(しった)の声と言われる。
「喝」とは「バカモノ!」とか「しっかりせい!」と言う意味の言葉ではないという。
悩みで頭がいっぱいになっている時、ポンと肩を叩かれたり、大きな声にびっくりしたりして、我に帰るという経験をした事はないだろうか。
「喝」とはその効果をねらったものなのである。
ある意味、気合いを入れてもらっているのであろう。
警策(きょうさく・けいさく)という棒で肩や背中を打たれる事もある。
この時は無言で警策を肩に置かれ、首を傾けた上で打って貰うのだ。