鴻風俳句教室

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たんぽぽの綿毛飛び立つ風の艶

2007年06月04日 14時02分20秒 | 俳句と写真で美を求める=句写美じぃじ

 日本でなら「たんぽぽの綿毛」などちっとも珍しくはない。
 なんだこんなものというだろう。

 ところが中国では、土の中に眠っていたたんぽぽが、
 春になって、外に頭を出したとたんに、
 たくましいオバチャン連中が「摘み草」と称して
 集団で摘み取ってしまう。
 それを洗って、生で食べるんだ。

 マヨネーズも塩も振らないんだから、
 青臭さと、わずかな苦味だけが口に残るんだね。

 学生の一人が
 「四豊山まで行って採って来ました。」
 「先生どうぞ」といわれても、
 「ごちそうさま、いただきます。」とはいえないもんね。

 だから、オバチャンたちに見つからずに
 こうして綿毛に育つだけで貴重品なんだ。

 「遠くまで飛んでいって、花を咲かすんだよ。」
 「オバチャンたちに採られるなよ。」と
 エールを送りたくなるんだ。

 綿毛もこうしてみると、まるで天使の集まりに見えてくるね。