こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

急に天気が回復して

2023-05-08 | 朝景

昨日から降り続いていた雨が止みますと、そのときまで色彩感の乏しかった山並みでの深緑や花々が、爽やか日差しを浴びて瑞々しい彩りを取り戻しました(8日、午前9時過ぎにて)。

 

城山(360 m)のみならず鳴神山(左奥の山頂、980 m)も深緑で覆われるようになりました。

 

鳴神山には、環境省「種の保存法」に指定されています「カッコソウ(サクラソウ属の多年草)」が世界でこの山にしか見られない固有種として分布しています。かつては、花の時季になりますと、山肌がカッコソウで彩られたとのことですが、現在では自生種が極めて稀な存在になっています。そのため、カッコソウの保護活動を有志の方々がボランティアとしておこなっています。

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田中澄江(「花の百名山」の著者)さんが書かれた随筆「ボタニカルアート、花百館」の原文を部分的に紹介します。

「鳴神山にはヒイラギソウがあるという。背は4、5センチだがヒイラギのような葉をもつ。カッコソウもあるという。私の好きな野生のサクラソウの仲間である。ぜひゆきたいと思いつつ、十数年たって秋の十月の半ば、桐生市に所用があって、その帰りにようやく登ることがことができた。(中略)

鳴神山は、氷河期の名残の貴重な花が多いが、カッコソウはもうほとんど盗まれてしまったという。そう言えば大分前に、東武鉄道の浅草駅で、カッコソウを持って下りてきた青年にあい、どこからかと聞いたら、鳴神山と答えたことを思いだした。ヒイラギソウの葉も見つからなかったが、 (中略)下りの川内への川沿いの道の岩に、イワタバコも花を残していて、この谷はあたたかく、ひとも住みよかったのであろうとおもった。」

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城山の山頂には、1350年に桐生城が築かれたと伝えられています

 

青空のもとでの深緑、市街地の西側を囲んでいる山並み(一部)です

 

近くに山麓には、キリ(桐)が生えています。当地の名(桐生)は、霧が多く発生することに由来すると言われていますが、桐が多く自生していることにもよるとも言われています。

桐の残花

大きな木ですので、花やできはじめた実の細かいところまでを、わたくしの視力(1.2)  では観察できませんでしたが、

望遠でクローズアップし、それらの優しい彩り、形、そして質感に惹かれました。

 

木漏れ日を浴びて

 

キレンゲジョウマ(黄蓮華升麻)、実生の苗を種苗会社から購入して庭で育てています

いまでは、根が芋のようになり、それから10本近くの花茎が伸びるようになりました。

 

シャクヤク(芍薬)

 

 

ー 5月17日 加筆しました ー

 

 



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