柿平では、節分草(セツブンソウ)の花期が終わると、キバナノアマナ、カタクリ、アズマイチゲなどの花が咲き始める(3月23日撮影)。
花が終わった節分草。 半月形の袋の中で、実(種子)ができ始めている。
やがて、袋は破れて種子がはじける。そして、初夏の頃に、葉や茎などの地上部が枯れる。
破れ傘(ヤブレガサ、キク科ヤブレカサ属)を連想させる姿。
かつて、花期になると山肌の色が変わるほど、節分草は自生地のそばの山に自生していたようだ(出会った古老の話から)。
さて、節分草自生地の片隅に、個体数は多くないものの、キバナノアマナが花を開いていた。
キバナノアマナ(黄花の甘菜):
日当たりのよい林に縁や草地に生えるユリ科キバナノアマナ属の多年草。花茎の高さは15-30 cm程度である。花片は6枚、その長さは1-1.5 cm。花片の裏側は少し緑色を帯びている。本州(中部地方以北)、四国、北海道に分布している(山渓ハンディ図鑑1、野に咲く花、増補改訂版、2013年)。 しかし、関東地方では自生地が限られているように思われる。
ところで、キバナノアマナのそばに、ニリンソウ(左側)が出番を待っていた。
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つぎに、私達は秋山郷の座禅草(ザゼンソウ)の自生地に向かった。時季は過ぎていたが、ダルマソウ(座禅草の別名)が、熊や猪に対する保護柵の中で、静かに木漏れ日を受けていた。
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保護地で、地元の人々から、近くの山にカタクリの群生地があることを教えていただいた。群生地は秋山川の対岸にあった。しかし、群生地に行くためには、飛び石伝いに川を渡らければならなかった(木橋が流されていたので)。
群生地付近の川縁に、カエデの大木が林立していた。しかも、カエデの花が見頃となっていた。
カエデ(ハウチワカエデ)の花。