こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

キレンゲショウマ と レンゲショウマの花 (庭にて)

2024-08-02 | 

先月下旬から、キレンゲショウマ(黄蓮華升麻)が花を開きはじめた。このものは種苗会社から実生との苗を購入し10年以上育ててきたものである。

毎年のことながら、花が開くとその色、形、そして質感に、わたくしたちは感動を覚える。

 

花が開くと同時に、小さなアリが活発に蜜を求めて花の中を動きまわる。花の中で粒状に見えるものはアリである。

 

 

花はもちろんのこと、花のつきかた、葉の色、独特の形、質感なども素晴らしい。

 

 

昔話になるが、わたくしたちは裏磐梯地区(福島県)でキレンゲショウマの花にはじめて出会った。この場所でキレンゲショウマが生育されていることに驚いた。しかし、そこで見た花の美しさを、わたくしたちはいまだに忘れることができない

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徳島県のホームページでの資料から(部分的に要約引用)

「キレンゲショウマは県内において剣山の限られた場所で生育している。 宮尾登美子氏の「天涯の華」以来、開花時期にはキレンゲショウマの花を見に来る県内外の人が絶えない。群落内に足を踏み入れ、踏み倒しや手折るなどをしながら花を撮影している。また、花茎を採取したり、盗掘などよる被害が激増した。 

ニホンジカによる食害が目立つ。ニホンジカはキレンゲショウマを好み、群落内の地上部を根元まで徹底的に食い尽くす。結果として、キレンゲショウマは一時、壊滅状態になった。」

 

キレンゲショウマは、NHK朝ドラ「らんまん」にも登場した。

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今朝から、レンゲショウマ(蓮華升麻)のツボミも開いた

 

 

 

ー 撮影 7月下旬、8月2日 ー

 

 


ネジバナの花で吸蜜するミツバチ、そして受粉後

2024-07-12 | 
今日は雨模様にて気温は高くありませんが、今週は日差しがないのにかかわらず蒸し暑い天気が続いています。さて、育てているネジバナでは、開花と受粉が終わり、花茎にタネを放出した果実の残骸(裂開果実)のみが残っています。
 
花が盛りのときは、アリやアブのみならずミツバチ、そしてチョウなどが小さな花の列を訪れました。アップした画像はミツバチやシジミチョウが訪れたときにマクロレンズで撮ったものです(忙しく動く訪花者に振り回されましたが)。
 
 
 
個々の花とミツバチ、両者の大きさが不釣合であることにおいてユーモラスです。それにしても、ハチは花びらをしっかりと掴んで吸蜜しています。そして、後ろ肢には花粉が付着しています。
 
 
ミツバチ(体重、約100 mg)は花蜜(20〜40 mg)のみならず15〜50 mg の花粉を着けて巣に戻ると言われています(日本養蜂協会 HP)。
 
他家受粉を成功させるために、花から花ヘと飛び回るミツバチはネジバナにとって格好の訪花者です。ネジバナは、花粉運び屋(花粉媒介者、ポリネーター)を巧みに誘うことにおいて、他のラン類に劣らずしたたかです。
 
 
 
 
受粉後、タネをつくっている子房(果実)は次第に膨らみます。そして、膨らむにつれて、花期が終わるまでの捻じれはは小さくなります。花の列での捻れは自家受粉を避ける手段としての役割を担っています。
 
 
 
一つの花に数千から数万個のタネができます(東京学芸大学 HP、学芸の森)。この画像は強い風が吹いてくる前の姿です。放出された小粒のタネが、成熟し開裂した果実の表面と花茎に付着しています。
 
 
 
風を受けた後、表面と花茎についていたタネの大部分は飛び散ってしまいました。
 
 
 
タネは、発芽に必要なタンパク質や他の栄養素を貯える仕組み「胚乳」を持っていません(東京学芸大学 HP )。ネジバナの根元に共生する菌類からそれらを得て、タネは発芽します。この点において、ネジバナは一種の寄生植物です。
 
ネジバナを実生でふやすためには、果実が黄色を帯びた状態で花茎ごと袋に入れて集めたタネを、根元近くに蒔くことが求められます(みんなの趣味の園芸、NHK出版)。余談ながら、なんとなく花茎を切り取ることが嫌で、わたくしはこの方法を実行したことがありません。花茎が枯れて折れるまで、そのままにして置きます。
 
ー 6月下旬〜7月上旬 ー
 
 

ネジバナ、今年も花を開いて

2024-06-20 | 
今週に入ってから、植木鉢で育てているネジバナの群れが花を開きはじめた。花をできだけ長く保たせたいので、鉢は午前11時過ぎには日陰に入る位置に置き、そして雨のときは屋内に移動している。



鉢全体として、花茎は30本ほどである。今年は、数本での花茎が高さ30 cm ほどまで成長している。



唇弁の縁は歯牙ように見える。





花の構造


2020年には、このようなシーンを撮るチャンスがあった。



ネジバナはラン科ネジバナ属の多年草である。デンドロビウムの花と組み合わせてみたかったが、そのものの花はすでに終わっている。ともかく、手持ちのラン科の花と組み合わせてみた。




ー 6月19日 ー



朝日を浴びるコチョウランの花

2024-06-06 | 

今年もようやくコチョウランの花による香りが居室に漂いはじめた。これまでに何度か書いているが、花期の終わったものを手に入れて、翌年にはどんな花が咲くだろうかとのスリルを感じながら育ててきた。アップした画像は今年の部分的な結果である。

 

 

唇弁(リップ)が赤系の色を帯びている。しかし、その色は室内(LED照明)において艶やかに見えない。ところが、室外で朝日を浴びると、リップの色は蛍光を発していると見紛うほどまで輝く。そして、ペダルやセパルの色は純白そのものである。突起の色も美しい。

 

 

舞台裏まで入れた花の姿である。百円ショップで入手した透明なプラスチック容器に20箇所ほど通気口を開け、その中にバークチップを入れて苗を植え込んでいる。容器の土台は通気性がある素焼き鉢である。

 

 

コチョウランの葉は日焼けしやすいので、日差しを長い時間浴びさせることは避けたい。それでも、わたくしは室外で朝日を浴びる花をゆっくりと楽しみたいとの誘惑に駆られている。

ところで、近くのスーパーの花コーナーで、コチョウランをはじめとするラン類の苗が出品されると、苗はすぐに消える。多分、自分と同じような思いで苗を育てる人が多いのだろう。

 

追加: 他の鉢でも蕾が開きはじめた。このもののペダルはより大きい(6/7)

 

追加: 今朝全開になった花。セパルとペダルが淡い赤紫色を帯びている(6/9)

 

 

 


庭の花と新葉、朝日を浴びて (4月)

2024-04-19 | 

黄砂の飛来で何となくはっきりしない空模様が続いている。そして、今夜の月の輝きはいぶし銀のそれのようである。それでも、今朝は庭の花や新葉が、近くの尾根から昇る朝日を浴びて我が世の春を謳歌しているように見えた。「君たちよ、この数日間での夏日に急かされることなく春の到来をゆっくりと楽しんでほしい!」庭の世話人はそう願っている。

 

サクラソウ、南京小桜(現存する最古のサクラソウ園芸種、江戸時代に創出された)

白い縁取りが花びらの彩りを引き立てている

 

ツクシシャクナゲ(筑紫石楠花、関東には自生地がない)

 

キレンショウマ(黄蓮華升麻)の新葉

 

ハウチワカエデの新葉(葉はカエデのなかでもっとも大きくなる)

 

夜明け前から、黄砂飛来時での朝焼けを待ったが、結果は.....

 

 

ー19日ー

 

 


桜花に誘われて、大学キャンパス内での枝垂れ桜 (4月)

2024-04-15 | 

昨日は午後のひととき、市内の大学キャンパス内(国立大学法人・群馬大学桐生キャンパス)を散策し、一斉に花が開いている「枝垂れ桜(ヤエベニシダレ)」の彩りを楽しんだ。

 

奥の建物(木造建築)は100年以上前に建てられた学舎である(現在は記念館として保存されている)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨日の最高気温は27.5℃であった(今日は28.4℃)であった。構内を囲むソメイヨシノは葉桜の状態になったが、「季節外れの暑さ」とか「季節先取りの暑さ」にもかかわらず、枝垂れ桜は華やかさを保っていた。そして、キャンパス内にはこれから見頃を迎えようとしている種類の桜もあった。

 

ー撮影、14日午後ー


桜花に誘われて、桐生川散策 (4月)

2024-04-07 | 

市街地を横切るように流れている桐生川(一級河川)の周辺が桜花で彩られる時季になりました。今朝は近くの堤防を歩いてみました。小さな群れながら、ソメイヨシノなどの大木が、川に迫っている山並みからの日差しで照らし出されました。

左奥の城山(361 m)の山頂と山腹も、今週後半から次週前半にソメイヨシノの花で彩られるでしょう。

奥に見える山並みの谷間には、桐生川ダム(梅田湖)があります。

 

よく手入れがされている堤防はわたくしたちにとって格好の散策コースです。余談ながら、わたくしはこのアングルで観る景色に惹かれています。対岸の左奥に、高さ300 m ほどの山並みが視界に入るからです。そして、山があれば朝霧が昇ることもあります。

右奥には市街地の南側を横切る山並みが写っています。この山並みによる遮断効果(?)で、わたくしたちはスカイツリーからのテレビ地上波を直接には受信できません。山並みでの山頂(茶臼山、300 m)に設けられた電波中継所からのUHF波でテレビを視聴しています。ちなみに、茶臼山は赤城山、榛名山、浅間山、八ヶ岳連峰、奥秩父連峰などの展望台です。

 

桜花の流れ、雲の流れ、そして水の流れ

 

桜の下には、東屋が建てられています。東屋のベンチで桜花を観ながら茶で風雅を楽しむ。いつかはと思いながら、今だ実行したことがありません。

 

今日の最高気温は25℃でしたので、開花は撮影時にくらべてかなり進んだと想像しています。明日は曇りのち雨、明後日は雨との予報が出されています。水曜日からは好天が続くようですので、「桜、雨で散る」の場面が現れないことを願いたくなります。

 

 


開花がはじまったデンドロビウム、白雲浮かぶ青空を背景として(3月)

2024-03-10 | 
弥生も中旬になったが、日中での冷たい北風そして朝夕での底冷えに、当方はいささか閉口している。それでも、デンドロビウムのほのかな香りが先週末から居室に漂いはじめた。

今日は、白雲が浮かぶ青空に春の訪れを感じて、デンドロビウムを北風が当たらないベランダに出してみた。

デンドロビウム・ノビルタイプ交配種「清少納言」



このもののツボミ(先月下旬)



「清少納言」とデンドロビウム・ノビルタイプ「ときめき」を組み合わせてみた。構図はいささか雑然としているが。



デンドロビウム・ノビルタイプ交配種「ときめき」


「ときめき」のツボミ(先月下旬)



「ノビルタイプ交配種の魅力はなんといってもその豪華な花姿にある(江尻宗一著、NHKー趣味の園芸「デンドロビウム」)」。

育てているものは豪華とはほど遠い姿になっている。それでも、これから1ヶ月以上、花の彩りと香りを楽しもうと思っている。

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デンロビウム・ノビルタイプ交配種:ヒマラヤ山麓原産の原種ノビルを基本として品種改良が行われてきたグループ。ノビルは春咲きの原種であり、原産地では樹木に着生して生育している。デンドロビウム(Dendrobium)との属名は古代ギリシャ語「dendron(樹木)」と「bios(生活)に由来する(江尻宗一著、NHKー趣味の園芸「デンドロビウム」)」。




午後のフクジュソウ(福寿草)(2月)

2024-02-21 | 
この花が山中の枯れ木立のそばで咲いている姿を見ずして春を迎えると、大事な忘れ物をしたような気分になる。フクジュソウ(福寿草)は、わたくしにとってそのような花である。今年も、山道での残雪と凍結に神経質になってアプローチしたスポットで、小さな群れながらも、花々が午後の日差しで輝いていた。
 
 
 
花では、蜜や花粉を餌とするヒラタアブ(ハエ目ヒラタアブ科)が活発に動き回っていた。それではと、蕊(しべ)とアブの両方にマクロレンズの焦点が合う瞬間を待ってみた。
 
 
 
花々をこのようなアングルで観ることに、わたくしは惹かれている。花びらの彩り、白飛びを起こさせるほどまで日差しを反射する光沢(金属光沢)、花びら裏側の質感。福寿草ならではの特徴を意識できるからだ。
 
 
 
福寿草家族のごとくかたまれり 福田蓼汀 (花の大歳事記、角川書店)」
残念ながら、コロナ禍以来、このような発想は避けられてきた。先月に最終回が放送されたイタリア発の医療ドラマ「doc 2 明日へのカルテ」(NHKG、日曜日午後11時)においても、「コロナ流行以前では.......」との会話がしばしば医療スタッフ間でなされていた。「家族のごとくかたまれり」との比喩が以前のようにまで復活するのは、いつ頃になるだろうか。
 
 
 
 
 
 
午後の日差しが山並みで遮られた直後にて
 
 
 
 
フクジュソウ(福寿草、キンポウゲ科フクジュソウ属の多年草)
これまでフクジュソウとされていたものは、現在4種類に分類されている。フクジュソウ、ミチノクフクジュソウ(東北から九州、朝鮮半島、中国)、キタミフクジュソウ(北海道北東部、中国、シベリア東部)、シコクフクジュソウ(四国と九州の一部)。園芸種としては「福寿海(フクジュカイ)、秩父紅(チチブベニ)など(「みんなの趣味の園芸」NHK出版HP」から)




今月の花、和蘭とデンドロビウム・キンギアナムタイプ

2024-01-31 | 
今月も今日まで。1日では午後4時11分にエリアメールで受信した緊急地震速報「能登半島沖で地震発生。強い揺れに備えてください(気象庁)」に強い衝撃を受けた。2011年にエリアメール受信後に震度6強の揺れを、当方はあるところで体験したからであった。
 
ところで、居室で育てている和蘭と洋ランの一部(デンドロビウム・キンギアナムタイプ)が今年も花を開きはじめた。
 
午後の日差しを浴びる和蘭(シュンランなどの和蘭と洋蘭シンビジウムの交配種)
 

 

雑然としたたたずまい(苦笑)

 
 
午後の日差しを浴びるデンドロビウム・キンギアナムタイプ(オーストラリア東部原産のンドロビウム・キンギアナムという原種をもとに改良されたグループ(江尻宗一「デンドロビウム」NHK出版))
 

 
 
植え替えもせず、根詰まり状態のままにして置いたものが花を開いたので、幾分か後ろめたい気分にて、気が向くとこれらの花々にレンズを向けている。
 


秋の花としてのキレンゲショウマ(黄蓮華升麻) 2023年9月

2023-09-30 | 

キレンゲショウマは7〜8月に花を開く夏の草花である(アジサイ科キレンゲショウマ属の多年草)。庭で育てているものも7月に一番花を開いた。その後、幾つかの花を開いたが、先月での異常な暑さによって、多くの蕾が花を開く前に萎んで落ちた。午前11時以後は日の当たらない半日陰の位置で育てていたにもかかわらずあった。

何事にも例外がある。今年はほとんど日差しを受けない位置で育てたキレンゲシュウマが、今月下旬に優しい色と質感を感じさせる花を開いた。例年ならば、このような位置での蕾は膨らむことなく枯れる。


日陰の目立たない位置で蕾が膨らんだので、食害によって蕾や花に大きなダメージを与える「クロハウリムシ」はこれらの蕾や花に接近しなかった。


葉が傷んでも「一花を咲かせる」。植物のしたたかさ(強かさ)は感動的である。



3日後の姿である。



今後、今年の夏のような暑さが恒常化するかもしれないとして、花壇において草花の位置を決めなければならないと、わたくしは思っている。

撮影: 今月下旬、ホワイトバランスは太陽光、ピクチャースタイルはポートレート。


美しい草花として「キレンゲショウマ」が劇的に登場したNHK朝ドラ「らんまん」が終わった。ところで、前シリーズの続きドラマのファアンとして待ち望んでいた、イタリア発の医療ドラマ「doc 2 あすへのカルテ」(NHK総合、日曜日午後11時)が放送されはじめた。新型コロナ感染拡大そして収束後においてドラマはどうように展開されるだろうか。「doc 2」の第一回では、日頃の何気ない癖や行動で病院のスタッフがコロナに感染したことを示唆する場面があった。余談まで。

接写で知る花の個性、ヤブラン(藪蘭)

2023-09-10 | 

花を接写すると、肉眼ではあまり意識できなかったような花の個性に気づく。「木を見て森を見ず」とのことわざに逆らうつもりはないが、わたくしはマクロレンズで撮った画像をパソコンのディスプレイで拡大し、花びらやしべでの彩り、美しい造形、そして独特の質感をあらたに見いだすことを趣味にしている。

「ヤブラン」は山野の木陰などに自生しているキジカクシ科ヤブラン属の多年草である(本州、四国、九州、沖縄に分布)。このものは耐寒性、耐暑性に優れ、病害虫による被害もほとんど受けないので、造園や緑化用草花として広く利用されている(みんなの趣味の園芸、NHK出版)。我が家の狭い庭においても、植えたわけでもないのに、ヤブランがいつの間にか定住者になっている。近くの山から野鳥が種子を運んできたのだろう。


花はきわめて小さいが(花径 6−7 mm)、木漏れ日で浮き出る淡紫色の花びらとしべ、そして蕾の彩りは魅力に満ちている


花びらは6枚、雄しべは6本である




花名の由来は藪に生えていて、葉がランのそれのように見えることによるとされている。そのことに加えて、私は花がランのそれのように美しいからだと思うことにしている




蕾と花。花茎は30ー40 cm 程度である。花茎には花(and/or 蕾)がたくさんつく(総状花序)



ところで、成熟前の種子と花・蕾が混在する場面も面白い。薄紫色の花から、どのような色素変換プロセスでこの色が現るのかと推理したくなるほど、種子は光沢のある緑色を帯びている。なお、成熟前に、種子を包んでいる皮(果皮)は落ちる。結果として、画像のように種子はむき出しの状態になる



今朝は薄日が差す空模様になっている。木漏れ日が花を照らし出すほど、日差しが強くなればと思う。ただし、先週までのような酷暑は勘弁してもらいたいが。


8月下旬〜9月上旬、EF 100 mm F 2.8(マクロ)にて撮影。




今日の1枚、マツカゼソウ(松風草) 2023月8月

2023-08-17 | 
桐生川上流域では、マツカゼソウが渓流沿いの木陰で小さな花を開いている。松風との名は風情を感じさせるが、このものがミカン科の草花であると聞くと、にわかに信じ難い気分になる。ともかく、マツカゼソウ(松風草)はマツカゼソウ属の多年草として、ミカン科において唯一の草本(木にならない植物)である。

草丈は50-80センチであるが、花は小さい。


枝先に、花びらが4枚の花が多数咲く。花が終わる頃には果実できる。果実は4個の分果で構成されている。



花は独特の香りを放つ。鹿はこの香りを嫌うといわれている。そのため、鹿の食害を受けず、群落をつくる。牛が嫌うレンゲツツジが牧場で群落をつくるようにである。


ところで、雨で水量が増えた流れを高速シャッタースピード(1/2000秒)で撮ってみた。




今日はNHK朝ドラ「らんまん」において、自生地でキレゲショウマが花を開いている場面があった。その場面が突然現れたとき、わたくしには久しく忘れていた一目惚れのような感情が蘇った (O_O)。



庭の梅雨明け、レンゲショウマ、キレンゲショウマ、ツユクサの競演 2023年7月

2023-07-24 | 

関東地方に対しても、先週末(22日)に梅雨明けとの発表がありました。今日は朝から雲ひつと浮かんでいない天気になっていますが、空の色はいまひとつ冴えない状態が続いています。

さて、小さな庭では「レンゲショウマ(蓮華升麻)」が花を開きはじめました。あたかも梅雨明けを待っていたかのようにです。


今年も、1メートル近くまで伸びた花茎が、1本あたり十個以上の蕾をつけて大きくしなっています。

 

ツクシシャクナゲ(筑紫石楠花)の木陰では、クマガイソウ(熊谷草)の葉がドクダミに囲まれて、まだ青々として色を保っています。

 

レンゲショウマとは離れた位置で、キレンゲショウマ(黄蓮華升麻)も梅雨明けでの強い日差しを浴びていました。

 

あちらこちらで、ツユクサ(露草)が花を開きはじめましたので、レンズを向けてみました。

 

来月2日に望(満月)となりますので、レンゲショウマとキレンゲショウマを明るい月の光のもとで撮るチャンスがあればと思っています。

 

撮影: 24日朝、自宅にて、EF 100 mm F2.8L。