こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

梅雨の晴れ間での遠望、浅間山など、2015年6月

2015-06-29 | 山を眺める

昨日は梅雨の晴れ間との天候になった。浅間山が見えるならば良しとしようかぐらいの気持ちで、私はいつもの展望スポットに向かった。意表を突かれてとはこのことであろうか。そのスポットで、浅間山、榛名山、八ヶ岳連峰、草津白根山などを、梅雨の時季にとは思えないほどはっきりと見渡すことができた。


この眺めが、望遠レンズ(70-200 mm)を付けたカメラのファインダーに飛び込んできた。ここでの最高峰は浅間山(2568 m)であり、その右側には榛名山(1450 m)、そして草津白根山(2170 m)が鎮座している。そして、榛名山と白根山の前に写っている緩やかなスロープは赤城山の裾野である。市街地は手前から群馬県桐生市、みどり市、前橋市などである。

 

昨日は、かなり強い風が吹いた。そのあめであろうか。雲での変化が展望にアクセントを添えていた。



左から、剣ヶ峰、浅間山、籠ノ登山、湯の丸山、角間山、浅間隠山(双耳峰)、榛名山など。市街地は桐生市の中心部である。そう言えば、この街の一部は先日のNHKBS「にっぽん縦断 こころ旅」に登場した。

 

視点を移動して。右中央(低い山の奥)に見える建物は群馬県庁(前橋市)である。

 

ところで、浅間山の山肌は白みを帯びている。冬ならば雪と言うことになるが、これはもしかして火山灰によるものであろうか。そして、山頂付近を覆っている雲の一部は噴煙であろうか。これらについて、遠望では答えが出せそうにもない。ちなみに、浅間山の噴火警戒レベルは2である。


浅間山の画像(追加)

 

浅間山の左側(南)には八ヶ岳連峰がある。このスポットでは、権現岳、赤岳から蓼科山までの稜線を一望できる。

 

蓼科山(2530 m)に雲がかかるときを狙って。手前のテーブル・マウンテンは荒船山(1423 m)であり、最奥の市街地は高崎市である。

 

追加画像。高崎白衣観音の高さは42 mである。そして、展望台から白衣観音までは30 kmほど離れている。

 

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6月28日午前10-11時頃白葉峠付近(群馬県桐生市・栃木県足利市の境界)。

EOS 6D、EF 70-200 mm F4L、Law、Lightroom 5(現像)。


都会での展望、東京都庁展望室にて

2015-06-22 | 雑感

先月の下旬、私達は東京都庁の南展望室で地上202 mから360°の展望を眺めてみた。展望室からの眺めはかなり霞んでいたが、画像処理をするとそれなりの眺めが現れてきた。

南西方向にて。眺めのキーワードは多様性であろうか。

 

南東方向、東京タワーが高層ビルに囲まれている。

 

南南東方向であろうか。緑地は代々木公園である。

 

 夕日を浴びて。

 

西方向。富士山は強い霞で見えなかった。

 

 

この日、私達は都内に住んでいる家族のところに向かい、生まれたばかりの新メンバーに乾杯した。そして、帰路では、都会での眺めとラッシュアワーの大混雑に遭遇した。

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5月27日17-17時半。ニコン(コンパクト)Coolpix P7700(1200万画素)、RAW、SILKYPIX Developer Studio Pro 6(試用版)。

 


(続)梅雨入り直前での遠望、赤城山にて、2015年6月

2015-06-15 | 赤城山

今月上旬に、関東平野の広さを実感しつつ、東方向には筑波山、南方向には富士山と奥秩父連山、そして西方向に は浅間山、草津白根山、四阿山、八ヶ岳連峰、南アルプス、北アルプスを遠望することができた。前記事に続いて、長七郎山(1579 m)及びそれに至る道で撮った画像をアップロードする(地点 A、B,C)。

 

 

地点A(小沼見晴)にて。

小沼から長七郎山や小地蔵岳に登るところに、小沼見晴と言われるスポットがある。ここからは富士山が見えるとされている。しかし、6月頃に(とくに、日中に)、富士山が見えることは稀である。右下の案内板には、冬での眺めがプリントされている。

 

 地点Aにて。この場所から眺める武尊山には何か風格のようなものがある。なお、五輪尾根にはツツジ(シロヤシオやレンゲツツジ)が多く生えているが、この尾根を歩く人は多くない。

 

地点B(小地蔵岳から長七郎山に至る尾根)にて。

尾根道では東方向の展望に、自ずと視線が向く。このときは、強い北風を飛ばされないようにと、木の枝を掴みながら歩いた。道には崖のそばを通る箇所がある。当然のことながら、そのような場所での展望は素晴らしい。

撮ったとき、日光白根山(2578 m)の山頂は雲で覆われていた。皇海山(2144 m)も百名山の一つに選定されている。深田久弥は庚申山 (日光、足尾)→ 鋸山 → 皇海山のルートを歩いている。

 

 男体山(日光、2486 m)では、袈裟丸山(1979m)に遮られているために、山頂が僅かに見えるに過ぎない。

 

地点Bから山頂(地点C)に至る道にて

東方向に筑波山がはっきりと見えた。なお、宝篋山は展望の山として知られている。そして、大平山(栃木県栃木市)は筑波山や富士山の展望台である。大平山で見る筑波山の形は美しい。余談ながら、大平山からは筑波山の双耳峰に間から朝日が昇る光景が撮れると聞いたことがある。

 

自分が住んでいる場所の近くの山はどれだろうか。山肌の濃淡(斑模様)は針葉樹(杉や檜)と広葉樹が混合していることや強い風によって樹木の葉が揺れていることによる。

 

地点B(長七郎山の山頂)にて、南方向。

 

今更のことながら、この有様によって群馬には畑が多いを実感させられる。

 

地点B(長七郎山の山頂)にて(西方向)。

6月にしては驚くほど、視界が遠方まで広がっていた。荒山や地蔵岳の緑と対比させて青みがかった遠景を眺める。遠近法を感じながらの展望、これが長七郎山に登るときの楽しみである。

 

浅間山から北アルプスまでのクローズアップ。浅間山の山頂部を除いて、どれもが花と展望の山である。ところで、榛名山(榛名山、榛名富士、相馬山)を、立体感を感じながら眺めることも面白い。

 

四阿山から左側(北側)のクローズアップ。これも花と展望の山々をリストアップすることになる。

 

 浅間山から四阿山まで。北アルプスがこれらの山々の間に見える。

 

北アルプスをクローズアップすると。

 
カシミール3Dによる山座同定

 

以上は荒山の右(北)方向の展望である。

ところで、この日は荒山の左(南)方向の視界も良好であった。

 

八ヶ岳連峰に加えて、南アルプス(甲斐駒ヶ岳)などを視認することができた。しかし、私は大きなミスをした。 南アルプスを望遠で撮ることを忘れてしまった。ここでの画像は焦点距離30 mmで撮ったものをトリミングしたものである。


カシミールによる山座同定

 

長七郎山の山頂では、強い北風で火山性の土がかなり舞い上がっていた。しかし、半径150 km程度までに広がった展望をたっぷりと楽しむ(?)ことはできた。それにしても、山頂において容赦なく吹きつけてくる細かな粒状の土には閉口した。


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 6月4日 12-14時、長七郎山の尾根と山頂にて。

 


梅雨入り直前での遠望、赤城山にて、2015年6月

2015-06-12 | 赤城山

赤城山は関東平野とその周辺の山々の展望台である。今月上旬に、関東平野の広さを実感しつつ、東方向には筑波山、南方向には富士山と奥秩父連山、そして西方向には浅間山、草津白根山、四阿山、八ヶ岳連峰、南アルプス、北アルプスを遠望する機会があった。ここでの画像は長七郎山(1579 m)で撮ったものである。

長七郎山、赤城山内での位置(カシミール3Dによる鳥瞰図)

 


最奥の双耳峰が筑波山である。赤城山と筑波山は約100 km離れている。この季節、筑波山がはっきりと見えることは多くない。

 

カシミール3Dによる展望図

 

広角で撮った展望から

 

この日は乾燥した北風が強く吹いていたので、畑が多い区域では土埃が舞い上がっていた。

 

この山が見えると、何となくうれしくなる。手前の稜線は奥秩父連山である。

 

 

どの山頂に登っても、広大な展望に出会ったであろう。荒山(1571 m)を入れての展望。荒山は展望と花の山である。

 

 

荒山の右方向の展望は次回に。

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 6月4日 12-14時、長七郎山の尾根と山頂にて。


赤城山散策、おとぎの森(オトギの森)、2015年6月

2015-06-10 | 赤城山

赤城山の南面に、おとぎの森(オトギの森)と呼ばれるとスポットがある。先週土曜日、私達は小沼からオトギの森まで周回してみた。道は小沼の水門(南側)先でで沢沿いコースと山中コースに分岐している。沢は、小沼を水源とする流れ(粕川)が火山性堆積層を浸食して生じた深い谷になっている。

 


木漏れ日の光景を眺めながら、私達は沢沿いの笹が多い道を歩いた。



森に近づくにつれて滝の音が響いてきた。沢の流れが別の崩壊地に落下する地点に、小滝と呼ばれる滝がある。前夜の降雨で、落下する水量はかなり多くなっていた。余談ながら、これほどまでに水量が多い小滝の画像を、私はインターネットでヒットしたことがない。

 

森の名は、木々の枝振りがお伽の風景を思わせるかのように変化していることに由来するらしい。確かに、森にはミズナラの大木が多く、それらの樹形は多様で面白い。

 

 

森とその周辺にはツツジが多い。しかし、森の中ではヤマツツジの花が少しばかり咲いているに過ぎなかった。今年はシロヤシオの花付きが良くない。

 

森の端は急な斜面になっている。銚子の伽藍があるからだ。伽藍は沢の流れが岩を浸食してできた地形である。今は緑の季節、森から見ようとしても、険しい岩壁の大部分は木々の葉で隠されている。

 

しかし、伽藍の先には関東平野とその奥の秩父山地の展望が広がる。緑に覆われた伽藍と青みを帯びた遠景との対比によって、あたかも出口の扉が開かれたときのような開放感を、私達は味わった。


奥秩父連山は雲で覆われていたが、武甲山(秩父市、石灰岩採掘地)を確認することはできた。 ちなみに、森と武甲山は約80 kmほど離れている。

 

森の中での案内板や説明板

 

 
なぜ、この説明板が立てられているのであろうか。

 

帰路(森から小沼)では山中コースを辿った。

 

このコースでは、随所でヤマツツジの花が木漏れ日を受けていた。

 

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6月6日午後12-15時。小沼  → 小滝 → おとぎの森(下る)。おとぎの森 →(作業道跡)→ 小沼(登る)。

 


昨日の赤城山から、2015年6月

2015-06-07 | 赤城山

低い山では山肌が新緑から深緑に変化したが、赤城山では新緑が依然として美しい。昨日(6日、土曜)、私達はツツジが咲いている新緑の山内を散策した。

鳥居峠にて利平茶屋(谷間)方向を望む(11時半頃)

 

鳥居峠にて、覚満淵(湿原)、大沼(おの、おおぬま、カルデラ湖)、五輪尾根を望む(11時半頃)

覚満淵は渇水状態になっている。前夜の降雨も水不足の解消までには至らなかったようである。レンゲツツジの蕾が開き始めている。ところで、レンゲツツジは湿地を好む。レンゲツツジが増えることは湿原の灌木化が進むことでもある。

 

小沼(この、こぬま、火口湖)の湖畔にて南方向を望む(12時頃)

湖畔では、レンゲツツジ、ヤマツツジ、ドウダンツツジの花が開いていた。しかし、シロヤシオでは、昨年と同様にほとんど花が開いていない。一作年は花付きがよかったが。

 

小沼の湖畔にて南方向を望む(16時頃)

私達がオトギノ森方向から戻ってきたとき、この方向の展望は開けていたが、富士山は見えなかった。

 

白樺牧場にて(帰路、17時頃)

 往路(午前中)は数人の駐車場の案内係がいるほど混雑していたので、私達はこの場をパスした。

 

 
山陰に入っている部分があるが、逆光条件でのレンゲツツジの花の彩りはそれなりに濃い。

 

 


赤城山のレンゲツツジの花が美しい時季、2015年6月

2015-06-05 | 赤城山

赤城山ではレンゲツツジの花が美しい時季となった。昨日は北風が強く吹いたが、それを物ともせずかのように、見晴山や白樺牧場を訪れた人々は華麗なレンゲツツジの花を楽しんでいた。


「見晴山にて(県道4号前橋赤城線沿い)(午前10-11時頃)」

道標の奥に写っている山頂は黒檜山(最高峰、1828 m)である。

 

荒山方向(見晴山の展望台付近にて)。余談ながら、荒山や鍋割山の登山口の一つである姫百合駐車場(県道4号前橋赤城山線沿い)は満車状態であった。レンゲツツジ、ヤマツツジに加えてアズマシャクナゲが荒山などで咲いているからであろう。荒山の右裾奥に写っている山は奥秩父(埼玉県)の山である。

 

 鈴ヶ岳方向にて

 

ツツジの花の帯。ここではヤマツツジも見頃となっていた。帯はレンゲツツジとヤマツツジとの混成(ハブリッド)であろうか。

 

陽光を浴びる花々

 

ダケカンバやシラカンバを背景として

 

「隣接している白樺牧場にて」

往路では駐車場が混んでいたので、この画像は午後3時頃に撮ったものである。緑の生地に紅の模様はこの時季限定版である。

 

白樺牧場で眺めた地蔵岳。強い風で樹木の葉が裏返しなっている。青空は梅雨入り直前となっていることをを全く感じさせないものであった。

 

「小沼周辺にて」

レンゲツツジやヤマツツジの花が美しかった(午後12時頃)。




 

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 この日は、強い北風と乾燥を反映して、赤城山がはっきりと見えた。画像は往路で撮った赤城山である。深田久弥はその著書で「暖かく我々を包容してくれる山のよい代表である。」との(ような)表現を赤城山に与えている(日本百名山、新潮社、1991年)。山内での山頂は、右から黒檜山、駒ヶ岳、鳥居峠、小地蔵岳、長七郎山、地蔵岳(旧中央火口丘)、荒山(非対称形の鋭峰)、そして鍋割山である。

 

当然のことながら、それぞれの山頂(私の場合は長七郎山)では、富士山、筑波山、浅間山、北アルプスなどを含めて広大な展望が登山者を待っていた。

 

撮影: 6月4日午前および午後。

 


水辺に群生するクリンソウの花、日光・千手ヶ浜にて、2009年

2015-06-03 | 

水辺に似合うサクラソウ科の花と言えば、クリンソウ(九輪草)になるだろう。日光・中禅寺湖の千手ヶ浜はクリンソウの群生地として著名である。ここでの画像は6年前(2009年)に撮ったものである。

 

 

水辺での折れた古木、倒木、緑が映える水面などが、クリンソウの群生地に野趣の雰囲気を与えていた。

 

 

 

長い花茎の先に輪生する花は水面に良く映える。



クリンソウは湿地を好んで生育する。自生種の花の色は赤(稀には白)であるとされている。

群生地ではそれ以外の色の花も咲いていた。それは自然交配によるものであろうか。

 

 

 

 

 

環境省・日光自然環境事務所がネットで公開しているスライド用資料「課題1 奥日光地域の外来植物  課題となっている植物の現状と経緯」には、ここでのクリンソウが外来植物である可能性及び自生植物である可能性についての詳しい説明がある。どちらかであるかは別として、このときも多くの人々が群生地を訪れていた。

 

水辺から離れた場所にて

 

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撮影:2009年6月上旬(そのときのRAW画像を再現像、2015年6月)。

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栃木県立日光自然博物館のホームページによると、千手ヶ浜のクリンソウが開花したとのことである(6月1日)。

 


春の花が終わると植生の荒廃が目に付く、鳴神山にて

2015-06-01 | 鳴神山と周辺

今年も、固有種のカッコソウなどを観るために、多くの人々が鳴神山を訪れた。この山は山腹が杉林で覆われているために何の変哲もなさそうに見えるが、花の山としての知名度は年々高くなっている。しかし、残念なことに、踏み込みや盗掘の跡が増えることも事実である。例えば、先週はこのようなスポットが目に触れた。


登山道沿いでは、ヒイラギソウの群生地が踏み込みによって分断化され始めた。カメラマンが気に入った位置で花を撮ったのであろうか。

この群生地は遷移や降雨による土砂崩れで衰退しつつあるが、衰退化が加速されたようである。


ある山の持ち主から、こんな話を聞いたことがある。持ち山での自生地(クマガイソウ)を公開したら、カメラマンによる踏み込みで荒れ始めたので、公開を止めることにした。


ここでは、踏み込みや盗掘の跡が明白である。残っている株は僅かである。

 

歴然とした盗掘の跡。昨年から生えている株が増え始めたにもかかわらずである。

 

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それでも、沿道でヒイラギソウやフタリシズカなどの残花を見かけると、幾分かほっとする。

 

 

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5月29日午後3-5時頃、コツナギ橋口登山道にて、曇りから雨。


明るくない話題は自分の性に合わないので、4月上旬に撮った画像を付け加える。このときは、鳴神山から雲のベールが離れなかった。このようなとき、山頂や尾根ではどのような幻想的な光景が現れていたのであろうか。桐生市梅田町にて(東側)