山で三方を囲まれた地に住んでいるためでしょうか、思わずレンズを向けてしまう日の出や夕焼けの光景に出会うことが多々あります。このときも、上空が明るくなる頃から、ひつじ雲が山並みを額縁とするカンバス(空)の大部分を占めるようになりました。
日の出のときを待ちながら(午前5時頃)
手持ちのレンズを広角側(17 mm)にセットしてもカバーできないほど、雲は広がっていました。
ところで、「うろこ雲」、「いわし雲」、「ひつじ雲」との名はその形に由来した俗称です。気象庁では、雲を十種類に分類しています。その分類によりますと、今回の雲は中層雲(2〜7 kmの上空によく現れる)としての「高積雲」に相当すると判断されます。
高積雲 : 白または灰色の小さなかたまりが比較的規則正しく並んだ雲。モザイク状、ロール状、レンズ状になる。ときには塔状になることもある。巻積雲と似ているが、違いは、現れる高さが低いことや一般に陰をもち、ひとつひとつの大きさが巻積雲(いわし雲、うろこ雲とも呼ばれる)よりも大きい。まだら雲、ひつじ雲とも呼ばれる(気象庁HP > 防災の学習関連資料 >いろいろな雲)。
朝日が山頂の右側から昇りはじめましたときに
このような雲が一面に広がることは、上昇気流と下降気流による強い対流で、水蒸気と水滴、氷晶との間の変化が広い範囲で起きていることを物語っています。下降気流のところでは雲が消えるために青空が見えますし、上昇気流のところでは温度が下がるために雲ができるからです。空を見上げて、「水」という奇跡の物質での状態変化(気体、液体、固体)が無数の箇所で進行していることを想いながら、シャッターボタンを押しました。
北東方向での雲の広がり
雲の輝きと雲間に見える青空、これらの対比が印象的でした。
太陽の周りに光環が現れ、雲全体が朝日に染まりはじめました
太陽光が眩しくなりましたので、この光景を肉眼では直視できませんでしたが
太陽が昇り、日の出方向でのひつじ雲の大部分が消えましたときに(午前6時半頃)
雲ファンてしては一息つきましたときの景色です(北方向)。
ー 4月24日、桐生市にて ー
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「気象庁HP > 防災の学習関連資料 >いろいろな雲」には、わかりやすい説明と典型例での画像が添えられています。
上層雲(5〜13 kmの上空によく現れる)として、巻雲、巻積雲、巻層雲。 中層雲(2〜7 kmの上空によく現れる)として、高積雲、高層雲、乱積雲。 低層雲(2〜7 kmの上空によく現れるが、積雲や積乱雲の雲頂は中層や上層まで達することが多い)として、層積雲、積雲、層雲、積乱雲。
もっとも私たちはイワシ雲と言っていたように思います。ですが羊雲の方があっているような気がしますね。
そちらの様子をお知らせいただきありがとうございました。
気象庁の資料では、いわし雲とひつじ雲が区別されています。その資料には、「いわし雲(うろこ雲)は高さ5,000〜1.3000 mに現れる巻積雲(とても小さいな白いかたまりが規則的に並んだ雲)であり、ひつじ雲(まだら雲)は高さ2,000から7.000 m に現れる高積雲(白色または灰色の小さなかたまりが比較的規則ただしく並んだ雲である。いわし雲(うろこ雲)は小石を並べたようなものやさざ波のようなものがあり、ひとつひとつの雲が離れていることが多いが、つながっていることもある。ひつじ雲(高積雲)はいわし雲、うろこ雲(巻積雲)に似ているが、一般に陰をもちひとつひとつの雲が巻積雲よりも大きい」とのような説明が添えられています。
当方も巻積雲であるか高積雲であるかで迷いましたが、雲に陰が見えることから、このときの雲は高積雲(ひつじ雲)であると判断しました。いわし雲とひつじ雲は、雲の方向に手を向けて指(小指、中指の先)の大きさとの比較で区別できるとも言われていますが、当方はあまりにも距離が違うものの間での比較に違和感をもっています。
松山地方にお住まいとのこと、かつて仕事で松山に向かったときの体験を思い出しています。搭乗機の着陸前に見た美しい景色、街並み、食べ物が旨かったなどは、当方にとりまして印象的でした。
レスが長くなりましたが、お寄せいただきましたコメントに感謝いたします。