こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

秋の空 (その6)  澄んだ青空の朝を迎えて 2023年10月

2023-10-30 | 朝景

今日は、限りなく澄んだ青空が近くの山並みの上に広がりました。ちなみに、昨日の空模様は不安定であり、雨、曇り、晴れ、雨、そして晴れへと目まぐるしく変わりました。



このところ、夜間においてかなり冷え込むようになりましたので、山肌の緑は艶を失っています。澄んだ青空と移行期での不透明な色を帯びた山肌はなんとなくアンバランスな組み合わせに見えます。山肌での紅葉化が早く進むことを期待しています。



この画像は、昨日、雨が止んだ後の朝の景色です。市街地を囲む山並みに霧がかかる景色は、地元びいきの一人として魅力的であると思っていますが。



さて、今朝は太陽が強く輝きましたので、電柱での隙間から太陽を覗き、カメラマジックを楽しんでみました。撮影では、光芒を発するフィルターは使っていませんが、隙間は2つの点光源として効果を発揮しました。



東方向の山並みです。昨夜は月齢15の月が矢印の位置から昇りました。



昨夜は月が木星に接近すると発表されていました(国利天文台HP)。当方の視点では、月が顔を出すと同時に現れた木星が、満月の明るさに負けることなく光を放っていました。


画像は望遠190 mmで撮りました。両者は望遠 200 mmでも同時に撮影できるまで接近しました。


30日、29日(夜)、霧生市にて。




十三夜の月と月光彩雲 2023年10月

2023-10-28 | 月、月光彩雲
今朝はこの時季にしては稀な雷雨でスタートしたが、日中は青空と雲が互いに主役の座を競いあう空模様になった。そして、今は東の空で満月前夜の月が輝いている。

さて、昨夕は旧暦9月13日での月、「十三夜の月」が午後5時頃に近くの尾根から昇った。


尾根付近に霞がかかっていたので、月は予想以上に赤味を帯びた姿で現れた。わたくしたちはその美しい月が昇る光景をしばらく眺めていた。


秋の空は変化に富んでいる。僅かの間に、綿雲(積雲)が空を覆うことがあった。流れる雲の位置に応じて、色と形が変化する「月光彩雲」が現れた。









雲が去ると、十三夜の月(月齢 12.4(正午))が澄んだ夜空で輝いた。あたかも、肉眼でも天の川が見えた夜空を子供時代の懐かしい思い出とせざるを得ない当方に対して、月は「我が見えない夜空は味気ないだろう。」と語りかけているようであった。




27日、午後5ー9時頃、霧生市にて。撮影でのホワイトバランスはオート設定。月光彩雲での撮影条件:例えば ISO感度 1250、絞りF値 6、シャッタスピード 1/6秒。



秋の空 (その5) 赤城山を渡良瀬川で眺めて、澄んだ青空のもとで 2023年10月

2023-10-21 | 山を眺める
今週の空模様に刺激されて、秋の衣をまとった赤城山を、車と人の往来が少なくなる休日に、渡良瀬川に架かる橋の上でのんびりとした気分で眺めてみた。

限りなく澄んだ青空のもとで、赤城山はどっしりとした山容を構えていた。



午前9時過ぎであったので、かなり霞んでいるのではと予想していたが、橋で眺めた山体の姿はきめてクリヤーであった。

ところで、わたくしは、この方向(東)から眺める赤城山に魅せられている。富士山に次いで広い裾野はあまり見えないが、この方向から眺める山体は均整がとれていると思うからだ。

今朝(22日)、河川敷きで撮った画像を追加する。




山体を望遠でクローズアップしてみた。

画像(1)中腹より高い部分において、紅葉が進んでいる。




望遠画像(2)右の山頂から、黒檜山(1,828 m)、駒ヶ岳、篭山、鳥居峠、小黒檜山。黒檜山は桐生市の最高地点である。



追加画像(22日)。今朝は黒檜山に雲が架かっていた。黒檜山の山頂付近において雪を被っているにように見える状態が山内のライブカメラ映像に現れた。




流れの奥に赤城山



赤城山、市街地、そして里山(広角2枚によるパノラマ)。赤城山は別格の存在として遠近感を醸しだしている。



市街地中心部と市街地に張り出している山並み(300ー500 m)。現在、市役所の新築工事が行われている。




橋にて。午前9時において、気温 19℃、湿度 49%、風速 3 m(アメダス観測値)。






21日、渡良瀬川・錦桜橋(桐生市)にて。
22日、画像追加など。




秋の空 (その4) 夕日に染まる薄い雲と細い月 2023年10月

2023-10-18 | 月、月光彩雲
今日は、夕日に染まる薄い雲、夕刻になって見えるようになった細い月、そして日中での澄んだ青空が、秋の彩りとして印象的であった。

日の入り(群馬)は午後5時5分であったが、その20分後に山並みの上空に現れた雲が赤く染まった



月齢 3.4 の細い月が、幾分か赤く染まった薄い雲の方向に沈み始めた。午後5時半すぎにて、月の入り(群馬)は午後7時であった。



月が赤く染まる雲にさらに近づくことを期待したが、この直後に夕焼けは終わった。そして、月は暗い雲で覆われた。



*****
ところで、日中は、典型的な秋晴れが午後5時頃まで続いた。午後3時頃まで、限りなく澄んだ青空が頭上に広がった。





秋の空   (その3) 澄んだ青空に下弦の月 2023月10月

2023-10-15 | 月、月光彩雲
今日は朝から雨模様にて市街地周囲の山並みは濃い霧で覆われていれていたが、午後1時過ぎから急に雲が消えて、秋そのものの青空が広がった。このようなときは、澄んだ夜空に月が輝く場面を期待したくなるが、今日はまさに新月(朔)を迎えている。

閑話休題、先々週では、澄んだ青空で目立った下弦の月にレンズを向けてみた。

6日での月
午前6時頃にて。前夜9時に昇った半球状の月が、頭上で朝日を浴びていた。


下弦のときは午後11時であったので、画像の月は下弦を迎える前の状態であったが、許容度を緩やかにして「下弦の月」に仲間入りさせた。


月は、青空が明るくなっても容易に視認できる状態であった(午前8時半頃)。


その後は持続的に追跡しなかったが、午前11時頃に月は見えなくなった。


7日での月
前夜11時に下弦となった月は、ごく自然に視界に入る状態であった。午前7時頃




月の入りは午後1時過ぎであったが、自分の視点では正午に、月は近くの山林の沈んだ。



12日での月
午前5時半頃では、月齢27の細い月が雲間で輝いた。朝焼けの雲間で細い月が輝く場面を期待したが、このときの朝焼けは不完全燃焼で終わった。なお、月の出は午前3時であった。



*****
雨が止んで。今日(15日)午後1時過ぎにて


雨で濡れた山肌には、幾分か秋の気配が感じられる。

*****
桐生市にて。青空のもとでの月は望遠200 mmで撮影、トリミング。





秋の空 (その2) ひつじ雲が大河の流れのように配列して 2023年10月

2023-10-12 | 

今週から、当地でも秋の訪れを感じさせる空模様が続いている。透明な青空に浮かぶ、すじ雲(巻雲)、うろこ雲(巻積雲)、ひつじ雲(高積雲)などの雲が、低い湿度とあいまって、さわやかな雰囲気の景色を創りだしている。

桐生川にて(上流方向、北方向)



一作日のことであったが、波状雲状のひつじ雲が川の流れを想わせるように一定の方向に集まりはじめた。

桐生川にて(下流方向、南方向)。並びはじめたひつじ雲と太陽光による彩雲



間もなく、それらの流れは互いに接近して、大河の流れに変化した。


流れは、手持ちの広角レンズ(17 mm)ではカバーできないほどまでに広がり長くなった。人が通らなければ、散策路に寝転んでゆっくりと見上げていたかったが


流れが下流で狭まってしているは、遠近法の効果によるものである。




大河は約20分後に消え去った。秋の空は変わりやすい。

*****

これまでに桐生川の流れの方向に雲が並ぶ景色を何度か見てきたが、ひつじ雲が大河の流れのように密集して一定の方向に配列している景色に、今回初めて出会った。

なお、桐生川(一級河川)は東と西側を山並み(300-1000 m)で囲まれた半盆地地形の区域を流れている。当日は北風(上流から下流方向)が吹いていた。


*****
10月10日午前、桐生川にて。EF 17-43 mm F4L、太陽光、RAW → JPG。



秋の空 (その1) 2023年10月

2023-10-10 | 桐生川・紅葉{桐生川)


今日は、昨日までの日中においての鬱陶しい空模様と対照的に、透明な青空に上層雲が浮かぶ景色が広がった。午前中、しばしば空を見上げながら、当方は桐生川堤防上の散策路を歩いた。長袖シャッツでは汗ばむほどの暖かい日差しを浴びながらであった。









午後のひととき、上空が灰色の雲で覆われて雨が少し降ったが、4時半頃には画像の空模様に戻った。




10月10日、桐生市、桐生川にて。最高気温28.5℃、湿度50%(午後2時、アメダス観測値)


昨朝の空模様、束の間の晴れ間に、彩雲、波状雲、そしてうろこ雲 2023年10月

2023-10-09 | 




当地では、今日も雨模様にて周囲の山並みが濃い霧で包まれている。そして、先日までの暑さは何であったろうかと思わせるほどまで、気温は下がっている(最高気温 16℃、最低気温12.5℃、湿度91〜98%、アメダス観測値)。ところで、束の間のことながら、昨日は午前7時頃から、波状雲、それによる彩雲、そしてうろこ雲が青空の一角を占めることがあった。




波状雲が太陽の位置まで広がりはじめた。



太陽を隠して眺めると、波状雲は彩雲に変化していた。


冒頭およびこの光景はカメラに任せて間接的に眺めた(ISO感度100、シャッタースピード1/1250秒、絞りf 値 20)



他の方向では、波状雲とうろこ雲が、秋の到来を明示する青空を背景として広がった。






この後は、上空が雲で覆われ、秋らしい青空が現れることはなかった。明日(10日)は、晴れて最高気温が27℃に達するだろうとの予報が出されている。このごろは気温までもが乱高下している(苦笑)。

 ところで、新聞報道によると、今年は酷暑を避けた蚊が10月に活発化するらしい。気温 35℃ 以上では木陰で休憩している「ヒトスジシマカ」が吸血活動が活発化するとのこと。ヒトスジシマカは炭酸ガス(二酸化炭素)を巧みに感知し、成虫になると人を追い回す(朝日新聞、10月9日朝刊、第一面)。余談ながら、当方は感染症の中間宿主になりそうな野生動物や家畜を刺す蚊を極度に嫌っている。



富士山のライブカメラ映像(その8) 朝日で輝くレンズ雲などの光景

2023-10-08 | 富士山ライブカメラ映像

ネットワークシステムと撮影機材の進化により、各地から魅力に満ちたライブカメラ映像がインターネットで公開されている。「富士五湖TV」は富士山の周辺30箇所以上のビューポイントにカメラを設置し、これらのポインドでの映像をリアルタイムで公開している。

映像には、雲を生みだす高峰によるものならではの唖然とするほど美しい光景が、しばしば現れる。ここでは、2020年にダウンロードした映像を紹介する。なお、ダウンロードした映像は「富士五湖TV」(または同TVへの紹介リンク)と表記すれば、個人による使用が許されている。




最初の画像は、山頂の上空で大きなレンズ雲が朝日に染まって輝いている場面である。朝霧高原、2020年2月中旬、午前6時頃。「富士五湖TV」のHPには「ライブカメラ殿堂」との項目が設けられている。この朝焼けは、殿堂入りに値するほど稀な光景であろう。


*****

笠雲による影が朝日に染まる上空の雲に伸びている。太陽の高度が低いからこそ現れる、高峰に起因するみごとな光景である。朝霧高原、2020年10月上旬、午前5時40分頃



つるし雲になりそうなレンズ雲の朝焼け。朝霧高原、2020年9月上旬、午前5時20分頃



仮に眼前にこの光景が現れるならば、気分が高揚してシャッターボタンを押すであろう。朝霧高原、2020年10月上旬、午前5時50分頃



本栖湖(千円札)。ここでの高峰の姿はまことに端麗である。2020年10月上旬、午前5時40頃


千円札では山体の水面への映り込みが描かれている。このような瞬間での映り込みが映像に現れてほしいと思う、現地に短時間では到着できないところに住んでいる者として。


*****
私的な画像として、真夜中での高峰、月、星空の組み合わせ。
知人一家が朝霧高原でキャンプしたときに撮った画像から(ISO感度 4000、シャッタースピード 2秒、絞り f 値 1.3、午前1時過ぎ、8月下旬)






ダウンロードした画像は、元の画像とかけ離れない程度の画像処理とセキュリティチェックを行っている。



蔵王連峰でのお釜(火口湖)と熊野岳  2013年9月(改稿・再投稿)

2023-10-06 | 山登り



五色沼と呼ばれる湖沼は、全国で幾つぐらいあるのだろうか。蔵王山のお釜も五色沼と呼ばれている。季節や時間帯などに応じて、水面の色が大きく変化するからである。しかし、お釜(御釜)がはっきりと見える機会は多くないと言われている。 

9月下旬(土曜日)、わたくしたちは知人に会うために山形市に向かった。東北自動車道での混雑(渋滞)にうんざりした、わたくしたちにとって、蔵王エコーラインは格好のエスケープルートであった。蔵王山の苅田岳駐車場は順番を待つほど混んでいたが、なんとか駐車スペースを見つけることができた。


急いで、わたくしたちは苅田岳を経て、馬の背(外輪山、1,766 m)そして熊野岳(蔵王最高峰、1,827 m)に向かった(片道、徒歩約1時間)。

苅田岳付近の展望所にて

 

苅田岳レストハウス付近で眺めた熊野岳周辺。稜線に熊野神社(左)と避難小屋(右)に見える。稜線の手前は馬の背である。

 

苅田岳付近の展望所は観光客でかなり混雑していたが、馬の背や熊野岳まで歩いている人々は少なかった。ところで、馬の背周辺からのお釜の眺めは、苅田岳付近の展望所でのそれと一味違っている。

馬の背で出会った人と共に、午後の日差しを背後から受けてお釜を眺めた。水面の色は日差しや見る位置によっても変化した。奥(中央)は五色岳(中央火口丘、1,672 m)である。

 

活火山であるが、蔵王山はコマクサなどが咲く花の山である。道沿いには、「高山植物保護のために、立ち入らないでください。」との注意書き板が随所に立てられていた。


馬の背から稜線上の避難小屋(噴火時)に向けて。登山コースに杭が立てられている。杭は霧(ガス)が立ちこめたときのコース案内用にとのこと。杭の数と高さから、蔵王が霧と豪雪の山であることを、わたくしたちは納得させられた。


避難小屋付近から稜線を歩き、熊野神社に着いた。ここで、尾根を縦走してきた宮城県の若者達と出会った。好天に誘われて登ってきたとのことであった。若者達との会話は楽しかった、もっとも、若者達が「谷川岳」をほとんど知らなかったことを意外に思ったが。群馬県人として、わたくしたちは魔の山と言われてきた「谷川岳」がいわゆる全国区の山だと思っていたからだ。

山形県側から吹いてくる強い風は9月の下旬とは思えないほど寒かった。急ぐあまり、ウィンドブレーカーを持たずに登ってきた「お上りさん」(わたくしたち)に対する「山の神」からの罰は厳しかった。

 
設けられていた避難所

 

熊野神社付近をはじめとして、稜線での展望は興味深いものであった。寒さを忘れために、わたくしたちは広くて歩き易い稜線を歩き回った。


雁戸山(1,487 m)に至る稜線と背後の山々。

 



*****

熊野岳での苅田岳(1,747 m)方面を眺める。右端に見えるには苅田岳神社である。

カシミールによる山座同定
A

 *****

下山では、御釜に近いルートを歩き、五色岳(中央火口丘)などを望遠レンズでクローズアップした。

五色岳(御釜の壁)では、かなりの崩壊が起きている。壁には噴火が繰り返された形跡がはっきりと残っている。そして、人々が歩いた跡(ルート}ができている。




「お釜と称する山上湖は蔵王の至宝とも言うべき存在で、それのために馬ノ背の逍遙は一段と精彩を加える。直径三百六十米、ほぼ円形の湖水で、そのふちの東半分は、削り取ったように断崖になっていて、その崖に横縞が入っている色彩が、何とも言えぬ微妙な美しさを呈している。鉄錆色とでも言うか、それを主調に、いろいろの色が混じっているので、一名五色沼の称がある。お釜の水は妖しく濃い緑色で、噴火口特有の一種凄惨な趣がある。 (深田久弥、日本百名山(蔵王山)、新潮社、1991年)」

 

日差しが傾いているときの眺めは素晴らしかった。わたくしたちはいつまでもこの場所を離れたくなかった。あたかも、ルーブルでモナリザの目に魅入られた人々の如くに。

 



終わりの画像は午後4時頃に馬の背付近で撮った。

ドライフラワーのようになったヤマハハコの姿が蔵王での気象条件が厳しいことを物語っている。ところで、左側の地形は火口形成に伴う地面のズレによるものであろうか。




再び、眺めるチャンスがあることを願って。余談ながら、このときを含めて、わたくしたちは3回ほど蔵王山を訪れたが、うち1回はお釜が視程数メートルの霧で覆われていた。

撮影 2013年9月21日、午後2〜4時、ホワイトバランスは太陽光。再現像  2023年10月(RAW → JPG)。