こつなぎの写真ノート

身近な自然の彩りを楽しみながら

日の出前のブルータイムでの彩り(その2)

2024-07-08 | 朝景

 

 

 

日の出前の透明で濃いブルーの彩りに、わたくしは惹かれています。そして、自分達の街を囲む山並みは広大な日本庭園での借景であり、その借景の上に浮かぶ雲は何にも換えがたい自然の造形であると想像しています

この日、墨で描かれたような雲が浮かぶ構図が自分には印象的でした。コロナ禍以来できなかった美術館巡りを再開したいと思いながら、わたくしはブルータイムでの彩りにレンズを向けました。

 

ー 7月2日、桐生市にて ー

 


梅雨の晴れ間に(その2)、 日の出前(ブルーアワー)での彩り(7月)

2024-07-02 | 朝景
今日は午後から梅雨時らしい空模様が続いている。しかし、日の出前のひととき、現在の天気からは想像できないほど濃いブルーを基調する彩りが上空に広がった。
 
4時頃から晴れるとの予報を信じて、わたくしはまだ暗い時間帯に散策路での展望所に向かった。昨夜からの雲が残っていて、地平線の彼方から届く赤い太陽光に染まることを期待したからだ(日の出(群馬)、4時29分)。ところが、上空には雲が全く浮かんでいなかった。半ば唖然としてつぶやいた。梅雨時でも、これほどまでに透明な空が現れることもあるのかと!
 
3時50分
日の出前、いわゆる「ブルーアワー」の時間帯である。4日後に新月となる月と木星と思われる天体が濃いブルーの空で輝いていた。なお、朝日はこの山頂付近から昇る。
 
 
 
三日月型の月は地球照(地球からの反射)を伴っていた。画像では、月面に露出を合わせているので地球照が写っていない(正午月齢 25.6、月の出 0:56)。
 
 
4時頃
朝焼けがはじまった。北東から北方向の山並みの上が濃い赤橙色に染まった。あまり高くない位置で進行しているように見えるが、朝焼けは奥の深い山並み上空での出来事である。より高い山上で眺めたくなったが、今回はこれ以上の移動を止めて、シャッターボタンを押した。
無限を想わせる濃いブルー、そして視覚に深く訴える濃い赤橙色。これらは自分にとってきわめて印象的であった。
 
 

 
 
4時20分
突然、山頂付近に薄い雲が発生して朝焼け色を帯びた。雲は風が吹きはじめて気温が下がったことによるものである。昨夜の願いが通じたのであろうか。
 
 
4時21分」 月が入るアングルで
 
 
 
4時25分
薄く広がる雲とそれに囲まれた月(他の展望所にて)
 
 
 
この後は、周囲が明るくなったので、撮影を止めて帰宅した。
 
 
ー7月2日 、桐生市にて ー
 
 

ときには爽やかな雨上がりの朝を迎えたい

2024-05-08 | 朝景

先月後半から、3月までの寒さは何であったろうかとの思わせるような天候が今月5日まで続いた。気象庁の全国観測値ランキング(日最高気温の高い方から)に、自分達が住んでいる街の名が2回(6位(4月28日)、5位(5月5日))ほど載った。一転して今日は、午後から雷雨とそれに続く小雨で幾分か肌寒い天気になっている。

ところで、雨が降ったときの翌朝において晴れると、当地では必ずと言えるほど周りの山並みに霧が立ちのぼる。アップした画像は先月下旬に出会った早朝での深緑、霧、青空によるコントラストである(午前6時頃)。

 

 

 

 

霧に包まれる1,000 m 峰(この峰は市街地商店街からも見える)

 

この日、朝日は山頂の右側(南側)から昇った。山頂から朝日や月が昇る時期もある。

 

 

 

 

 

朝日を浴びる雨に濡れた庭の住人達

ツクシシャクナゲ(筑紫石楠花)

 

クマガイソウ(熊谷草)、雨に濡れた葉が活き活きとしている。

 
ヤブラン(藪蘭、キジカクシ科ヤブラン属の多年草、本州、四国、九州、沖縄に分布)

昨年の葉をすべて切ったら、新しい葉が多く出てきた。

このものは耐寒性、耐暑性に優れ、病害虫による被害もほとんど受けないので、造園や緑化用草花として広く利用されている(みんなの趣味の園芸、NHK出版)。庭においても、植えたわけでもないのに、このものは定住者になった。

 

 


市街地周囲の山並みが昇り始めた朝日で赤く染まって(3月)

2024-04-01 | 朝景

今日も早朝からはっきりしない空模様が続いている。昨日は一昨日にも増して気温が高くなり(最高、27.5℃)、花粉と黄砂が飛散したために、視界はクリヤーでなかった。ところで、先週のある日(27日)のことであったが、今日を含めて三日間での状態からは想像できない位まで、日の出直後に周囲の山並みが赤く染まった。

 

この日、終日雨模様であった前日とは異なり朝から晴れるとの予報が出されていた。それではと、午前5時頃から散策コースの展望スポットで日の出のときを待った。

赤く染まる1,000 m 峰

 

通常、当地では前日に雨が降り翌朝は晴れると周囲の山並みが立ちのぼる霧で覆われる。このときは霧は山並みを覆うまで広がらなかった。日の出とともに冷たい北風が吹きはじめたからであった。結果として、視程(視界)はきわめて良くなった。

 

ー里山でのモルゲンロートー

モルゲンロート(ドイツ語)は朝日で山肌が赤くなるシーンである。登山の世界において、モルゲンロートとの表現は高い山を対象にしているようだが、ここではその対象を里山まで拡張してみた。

 

日の出直後にて(午前5時半頃)

 

吹き寄せる北風は冷たかったが、

それに耐える価値があるほど、里山のモルゲンロートは当方にとって印象的であった。

 

 

山城址がある山頂(城山、361 m)も赤く染まったので、そこを望遠(300 mm)でクローズアップした。山城址はソメイヨシノなどで囲まれている。

ソメイヨシノが満開になったときに、このときのようなモルゲンロートが現れることを期待して

 

そして、西側の山林も赤く染まった

 

モルゲンロートが強く現れたのは、日の出直後の太陽光がいつもより赤かったためである。前日の雨で増した大気中の水蒸気によって波長の短い青系の光は大気中で散乱されたが、波長の長い赤系の光はあまり散乱されずに山肌まで届いたからだ。余談ながら、黄砂が飛来しているこの三日間において、モルゲンロートは全く見られなかった。黄砂が赤系の光までも散乱したためであろう。

 

朝日がさらに昇ると青系の光も届く。結果としてモルゲンロートは消えた

 

ところで、前日において終日雨模様であったにもかかわらず、

視界はこの時季にしては稀なほど透明であった(午前7時頃)

 

ー庭の花々、近くの尾根から昇った朝日を浴びてー

 

ゲンカイツツジ(玄海ツツジ、園芸種、光源氏)

葉の展開に先がけて、花が開く。花の色は光が当たる程度に応じて変化する。

 

ミツマタ(三椏)

 

 

クリスマスローズ(原種系)

午前10時頃までしか日が当たらないコンクリート壁のそばに飛んだ種子によるもの

茎の高さは 20 cm程度である

 

ー撮影、3月27日ー

 

 


ある日での朝景と夕景 2023年11月

2023-11-14 | 朝景
今週は冬型の気圧配置によって寒暖差の大きい天気でスタートした。当地でも、昨日は夜明け時から周囲が濃い霧で包まれた。ところが、午前6時過ぎ霧に切れ間が生じて、数分間のことながら、その切れ際が朝日で異様な色に染まった。



そして、市街地を囲む山並みが濃い霧の中から現れた。



自分達が住む街の名「桐生」はしばしば霧が発生することにも由来すると聞いたことがある。どのような理由で「霧生」が「桐生」に転化したのか、歴史的背景を当方は知らないが。
それにしても、市街地において標高 300 m 程度の山並みが霧の中から姿を見せる風景は、半盆地地形の場に広がる当地ならではのものかもしれない。




山並みにレンズを向けているとき、上空からマガン(?)と思われる群れからの鳴き声を聞きたので、あわててレンズを群れに向けたが。




日中は透明な青空が広がった。そして日の入りのときが近づくと、西側の山並みの長い影が、朝とは対照的な風景を生みだした。






この日の風景において、キーワードは「大きな変化」であった。

撮影:11日(最高気温16℃、最低気温 4℃)。



日の出を待って 2023年11月

2023-11-12 | 朝景
今日は冬の到来を想わせるような日差しのない寒い天気になりましたが、この頃は近くの尾根から朝日が昇る光景にレンズを向けることが多くなりました。朝日が昇る時間帯では、気温の変化にともなって、そのときまで日の出方向を覆っていた雲が消えたり、逆に雲が発生して朝日に染まるなど、空模様が短時間のうちに変化するからです。

このときは、朝日が昇る直前に生まれた小さな積雲(わた雲)の群れが朝日に染まりました。
















桐生市にて。



秋の空 (その6)  澄んだ青空の朝を迎えて 2023年10月

2023-10-30 | 朝景

今日は、限りなく澄んだ青空が近くの山並みの上に広がりました。ちなみに、昨日の空模様は不安定であり、雨、曇り、晴れ、雨、そして晴れへと目まぐるしく変わりました。



このところ、夜間においてかなり冷え込むようになりましたので、山肌の緑は艶を失っています。澄んだ青空と移行期での不透明な色を帯びた山肌はなんとなくアンバランスな組み合わせに見えます。山肌での紅葉化が早く進むことを期待しています。



この画像は、昨日、雨が止んだ後の朝の景色です。市街地を囲む山並みに霧がかかる景色は、地元びいきの一人として魅力的であると思っていますが。



さて、今朝は太陽が強く輝きましたので、電柱での隙間から太陽を覗き、カメラマジックを楽しんでみました。撮影では、光芒を発するフィルターは使っていませんが、隙間は2つの点光源として効果を発揮しました。



東方向の山並みです。昨夜は月齢15の月が矢印の位置から昇りました。



昨夜は月が木星に接近すると発表されていました(国利天文台HP)。当方の視点では、月が顔を出すと同時に現れた木星が、満月の明るさに負けることなく光を放っていました。


画像は望遠190 mmで撮りました。両者は望遠 200 mmでも同時に撮影できるまで接近しました。


30日、29日(夜)、霧生市にて。




待望の秋晴れにレンズを向けて 2023年9月

2023-09-24 | 朝景

今日は、先週後半までのかなり蒸し暑い状態とは対照的な空模様になっている (アメダス観測値、気温28℃、湿度 35%、風速 2 m/sec、午後2時)。結果として、「暑さ寒さは彼岸まで」との慣用句を実感させるような天気が早朝から現時点まで続いている。

昨夜の予報から期待した朝焼けは不発に終わったが、長袖シャッツでも肌寒さを感じさせる北風が吹いていた(午前5時半)。




午前7時頃から巻雲(すじ雲)などの上層雲が現れた。


先週まで色濃く山肌を覆っていた緑が褪せはじめた。



先週(22日)のNHK番組「チコちゃんに叱られる」では、「秋の空が高いのはなぜ?」との問題が出された。その問いに対して、答えのヒントになる青空と雲が今日は現れている。


そして、レンズによるハレーションがはっきりと現れるほど、今日の太陽は輝いている。



撮影 24日午前5ー11時、桐生市にて。


今年の「中秋の名月」は29日(金)である。しかも、19時に望(満月)になると公表されている。今日のような空模様がそのときまで持続することを願いながら。



周囲の山並みが朝霧に包まれて、梅雨の晴れ間に(2023年6月)

2023-06-14 | 朝景

関東地方に対しても梅雨入りとの気象情報が出された。連日、上空は厚い雲で覆われているが、ときには雲が切れて思わぬ景色が現れる。昨日では、午前6時頃から梅雨の晴れ間を思わせるような空模様が1時間ほど続いた。

 

 

周囲の山並みでは、雨で濡れた山肌が日差しで温められると、濃い霧が立ちのぼる。これは、何度見ても見飽きない梅雨の晴れ間にふさわしい風景である。

 

 

色彩の乏しい厚い雲で覆われるこの時季、雲間に見える青空はひときわ美しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この後は、典型的な梅雨の空模様が今日まで続いている。

 

ー13日午前6−7時、ホワイトバランスは太陽光に設定した ー