僕の背中(1)

2020-01-07 06:43:30 | 童話
小学校の運動会の徒競走で、僕は、みんなの背中を見ながら走っていましたが、僕の背中を見ながら走っている友達はいませんでした。
また僕はビリになってしまったのです。

次の日、お父さんさんが
『テレビで見たんだけれど、ヒザを高く上げて走る練習をすると速く走れるようになれると言っていたよ。』
と言ったので、お父さんと一緒に、公園で練習を始めました。

『もっとヒザを高くあげて! もっともっと、高くあげるんだ!』
そして、1時間くらい練習して僕達はお家に帰りました。お風呂に入っている時にお父さんが
『じつはね、お父さんも走るのが速くなかったんだ。だから、お前は走るのが速くなってほしいんだ。』と言いました。
『うん、僕ガンバルよ。』
『よしっ、がんばれば速く走れるようになれるよ。』