100才の小学生(3)

2018-02-01 21:30:11 | 童話
ある日、猿さんが小学校に来て
『僕もみんなの友達になりたいなあ。』
と言ったので、みんなが相談して小学校の友達にすることにしました。
この村には猿さんが居なかったのですぐ仲良しになりました。だけれど、犬さんは猿さんが嫌いでケンカばかりしています。
みんなは困って山田熊太郎さんに相談しました。
だけれど、山田熊太郎さんも『困ったね、困ったね。』と言いました。

ある日、みんなが居る時に山田熊太郎さんが転んで足をケガしました。
その時、犬さんが一番早く山田熊太郎さんの所に走って来て
『山田熊太郎さん、大丈夫?』
と聞きました。
山田熊太郎さんは
『少しすねを擦りむいただけだから大丈夫だよ。』
と言いました。
その時、猿さんが布を持って来て
『これを包帯の代わりにするといいよ。』
と言って山田熊太郎さんのケガの上から巻いてあげました。 そして、犬さんと猿さんは後ろ足で立って山田熊太郎さんの右肩と左肩を支えて、山田熊太郎さんの自宅まで連れて行ってあげました。
そして、小学校に帰って来る時に、犬と猿は、
『重たかったね。』
『うん、重たかったね。』
『山田熊太郎さんが早く良くなるといいね。』
『うん、きっとすぐ元気になるよ。』
と仲良くお話しをしました。

そして、田中トメさんと鈴木ヨシさんが、動物達から聞いて山田熊太郎さんの家にお見舞いに来ました。
『山田熊太郎さん、ケガの具合はどうなの?』
『痛いの?』
と聞きました。すると、山田熊太郎さんが
『転ぼうとして転んだので、あまり痛くないんだよ。』
と言いました。そして
『これで犬と猿は仲良くなっただろう。』
と言いました。
鈴木ヨシさんと鈴木ヨシさんは
『あらっ、そうだったの。』
『そうよね、山田熊太郎さんのおかげで犬さんと猿さんが仲良くなってよかったわね。』
と言いました。

そして、次の日、山田熊太郎さんが元気になって小学校に来て、みんなに
『みんなに心配をかけたが元気になったよ。特に犬さをと猿さん、ありがとうね。』
と言いました。
犬さんと猿さんが、
『良かったね。』
『うん、良かったね。』
と言いました。