時間の番人(2)

2017-10-11 21:12:36 | 童話
僕は、昨日と今日の境目は夜の12時なので、眠くてもがまんして起きていて、家の中で何が変わるのか、部屋中を見ていた。
だけれど、僕は寝てしまって、何が変わったのか分らなかった。

『残念だなぁ。今晩、もう一度12時まで起きていて、何が変わるのか見てみよう。』
そして、12時まで起きていたけれど、家の中は何も変わらなかった。
『家の中には、時間が変わるのは時計だけだなぁ。』
だけれど、12時まで家の外にいる事ができないので、他を探す事にした。
学校でお昼ごはんを食べている時に急に暗くなって、その次に明るくなったので、気が付いたら僕は家でお昼ごはんを食べていた。

『あれっ、ここは学校じゃないんだ。時間が進んだのか後戻りしたのかなぁ?』
『ねぇお母さん、今日は何曜日なの?』
『何言っているの、日曜日だから、お昼の12時に、あんたが家にいるでしょ。』
『そうか、時間が進んだんだ。だけれど、夜の12時でないのに、どうして急に時間が進んだのかなぁ。そうか、日にちが変わるのは、夜の12時だけれど、時間はずっと続いているので、夜の12時でなくても、時間は変わっているんだ。』