火星に行く日と火星に帰る日(2)

2017-10-04 21:23:26 | 童話
その時、火星では
『これから地球の勉強を始めるよ。』
理科の先生が大きな画面のパソコンで地球の映像を映しました。
すばらし望遠鏡とハットスル望遠鏡と地球探検車で見た地球の画像でした。

『わぁ、青くてきれいだなあ。』
『誰か住んでいるのかなあ?』
『いっぱい住んでいるんじゃないかなあ。』
『それでは、地球探検車のキュウリシオを見てみよう。これが地球探検車の画像だよ。平らな所をゆっくりと進んで行くのには、このタイヤの大きさがちょうどいいんだよ。だけれど、時々休憩しながら進んで行くんだよ。そして、頭の所に付いている黒い傘みたいなのがアンテナで、画像の電波を火星に送ってくるのだよ。』
『わぁ、すごいなあ。』
『これは、着陸船から撮った画像だよ。それでは、この3つの画像を見ながら、みんなで話し合いをしましょう。』

『地球はどうして緑色や青色なのかなあ。』
『誰かが青色のインクをこぼしたんだと思います。』
『先生がテストを採点する時に青色のインクを使うから、インクをこぼしたのは地球にいる先生だと思います。』
『誰かがホウレン草を食べている時にこぼしたんだと思います。』
『これは山に生えている木と海にある水の色です。それでは、この赤い火星を地球のように、緑色の山や青色の海にするのはどうすればいいのかなあ。』

『地球から木を持って帰って植えればいいと思います。』
『水も地球の川と海から持って帰ればいいと思います。』
『地球から木を持って帰って植えるのはどうしたらいいのかなあ?』
『大きな木は重たいので、小さな苗木を持って帰って植えればいいと思います。』
『地球から海の水を持って帰るにはどうしたらいいのかなあ?』
『みんなが水筒に入れて持って帰るといいと思います。』
『う~ん、それだと、たくさんの人が持って行かないといけないねえ。』