食道がんと闘う自然爺の活動

自然の中での暮らしに憧れ、自作の山小屋を起点に自然と戯れていたが、平成21年10月、食道・胃がんが見つかり手術。

『回顧録、癌の背景』

2013年01月03日 17時35分55秒 | 回顧録

闘病記だの顛末記だとか勝手に名前をつけていたが、どれもこれもしっくりとこない。

思案していたらごく当たり前の回顧に戻りついたので、纏めつつある『病気顛末記』を

この名称でブログに載せる事にした。最初にお断りとして、過去のブログ掲載分と比

較して時期や内容にズレやニュアンスの違う箇所が出て来るかもしれないが、肝心な

ところに大きな食い違いはないと思うので大目にみて頂きたい。

また、1日の掲載量は数百文字を目安にするので、編集された章や節のような構成に

なっていないので、その日の終わりは節の途中になったりすることも。

回顧の後に、掲載すべきことがあれば、日記形式のものを載せていきたい。

 

『回顧録、癌の背景』

私は昭和40年からお世話になった会社を平成9年、50歳6か月で退職し、所謂第二

の人生を歩み始めた。世間的に言えば自己都合退職になり、しかも年齢的に再就職

は困難な状況で前途洋々とはほど遠い船出である。普通ならこういう書き出しになろう

が、少し違うのは再就職の意志はなく、妻に迷惑を掛けない形で自分の夢を追い始め

る、その船出だから暗い前途ではないのだ。

山林を購入し、そこに自作のログハウスを建ててみたい、こんな構想を持っていたが検

討していく度に夢は削られて現実と向き合わなければならなくなり『妥協』がしゃしゃり

出て来る。

昔からの友人、糸さん(故人)の紹介により15000㎡山林を購入した。ログハウスには挑戦

出来なかったが、自作の山小屋を建てて木工細工、山の環境整備、畑仕事、自学で木

炭作りなど、自然と戯れる日々を過ごし、1年に1回の人間ドック受診し全てが順調に流れ

ていたように思う。煙草を1日に2箱くらい吸っていたから、村の推奨する肺がん検査のヘ

リカルCTは何度か受診したことがある。ヘリカルCTは数ミリの癌細胞を見つけることが出

来るもので、個人負担は7,000円だったが、高いとは思わなかった。

さて、人間ドックでは肝臓機能の内、アルコール障害を示すγ-GTPが90から100台に上

昇したり下がったりを除けば、異常らしいものはなかった。当然の事、医者はアルコールに

関する数値が高いから『酒を控えろ』と口うるさい忠告をする。

退職後、自由を謳歌するあまり自分に課した規律を守らず、怠惰の日々になり身を持ち崩

す、ありふれたパターンの昼間から酒びたり・・・・・なんて事はなく、相変わらずの仕事で忙

しくしていた。当時、禁酒・禁煙なんてこれっぽっちも考えたことはなかったから、いくら医

者から少々のことを言われても『少し減らして・・・』と自分に言い聞かせるものの効果はない。

 

『仕事初め』

もう何年も前にもなるが父の俳句を纏め小冊子を作ったことがある。広告の裏紙や小さな紙

切れなど利用できる紙に、千に近い数百首の俳句が詠まれていた。寝たきりで仰向けのま

ま震える手で綴る字は読み難く、しかも難解な漢字が使われていたから編集するのにとても

苦労した覚えがある。

そうした句の中に『新春の初仕事は道具研ぎ』という意味のものがあり、これを機に私の年明

けの初仕事はカンナやノミを研ぐことにしたのだ。

大体、正月の三が日は仕事を休むものだろうが、私の仕事初めは儀式のようなものだから、

一月三日と決まっている。

                 普段よく使うノミを研ぐ


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