山の納屋に機械を戻しに行ってみると、進入路下の廃田にイノシシが入り、土を
ひっくり返していた。昨年正月の大雪でイノシシの子供が餓死し、数が減ってい
ると聞いていた。事実、この辺りでも昨年はイノシシの出没情報はなかった。
だから久々のお出ましというになる。
多分、小屋の奥の方から来ているからと、そちらに行ってみると案の定、少しだが
土を掘り起こし餌を漁っている。荒らし方や足跡を観察するに、どうも一頭のよう
だが、所謂ウリ坊と言われる子供ではない。爪の幅が5~6cmくらいだから大物で
もない。土の起こし方から見て餌が豊富にあった様子はないから、今後もお出ま
しになるのかは分からない。
以前勤めていた職場仲間が定年退職を迎えるからと、小お祝い会の誘いがあり、
もう暫くしたら出発だ。私の同期はもう、すっかりと捌けてしまったが、後輩たちも
そんな歳になったのかと、改めて自分を確認する。
私は50歳を自分の定年と決めて退職した。未だ馬力も気力もあったが、それは
退職後の自分の人生に使うつもりでいた。そうした時、私の新しい門出に送り出し
てくれたメンバーを新たな門出に送り出す。一番賑やかだった男は残念ながら癌
にやられた。思い出話の中で彼を偲ぶことになるだろう。
掘り起こした跡 足跡のドアップ
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