昔々、友人の家はお父さんがサラリーマンの兼業農家でイチゴ栽培をしており、収
穫の時期になると『家中がイチゴの臭いで嫌になる』と嘆いていた。選果してやや不
良のものでも食するには十分だから時々、会社に持ってきて皆に振舞っていた。
当時も今もイチゴの値段は安い部類ではなく、臭いが嫌になるほど大量のイチゴを
目の前にすることなどないから、無理やり想像してみても彼の言葉を受け入れること
は出来なかった。
私が自分でイチゴを作り始めた15年前くらい、実はとても赤く熟れてどう見ても不味い
はずはない風体をしているのに、口にすると『梅干し食べてスッパマン』の台詞がぴっ
たりの酸っぱさだった。育て方や肥料のやり方を勉強し、まともなイチゴができるのに
2~3年かかった。今は毎年3畝(うね)くらい作って、充分に食べられるようになった。植
える場所や苗は沢山あるから、大量に作ろうと思えばそれは可能だったが、適当な量
が3畝となった。今年は昨年の苗をそのまま残し、新しい苗を植えたのでいつもの倍以
上の苗が収穫期を迎えている。
ここのところ、連日でKg単位の収獲で、孫の所は勿論、普段は順番が回らない近所に
も配っている。それを家に持ち帰り暫く家に置いておくとイチゴの臭いが充満してくる。
外から帰って来ると、その臭いの強烈な事。友人の言っていた事は本当だった。幾ら美
味しいものだからと言って、『適』の語が外れると美味しさを通り越してしまうものだ。
イチゴ畑は電気柵を張り、その上に防鳥網でガードしているから、収穫は網の下をくぐ
りながらだから、腰が痛くなってくる。今日は収穫の途中で嫌になり止めてしまったから、
明日はまたまた大量に収穫しなければならなくなった。
丁度この時期、スナップ豆、絹サヤエンドウの収獲も重なり、面倒な作業が続くので、収
穫の有難さと混ぜ合わせ、ガラガラポンでチャラと言ったところ。
イチゴの臭いが嫌になる、贅沢なことだと思うがなー・・・・
今日は、これから所属するNPOの総会に出掛け、懇親会で少しばかり酒を頂こう。
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