原発絡みで私の舌鋒は電力会社批判一色に染まっていたが、ここにきて中国電力からの発表は私にとってウェルカ
ムのものだ。一つは当初の設計仕様であったはずの原発耐用年数40年は踏襲すべきではないかとしている点、最
終的な決定ではないが、ごく当たり前のことなのに『後出しジャンケン』のように、とって付けたような屁理屈で、
耐用年数が延ばされていいはずはない。
40年になる1号機の廃炉を検討するとした案件は、他の電力会社から小さな声しか聞こえず、今なお稼働年数延
長にしがみ付く姿しか目に入ってこないから、中国電力がイニシアチブをとって推進して欲しい。
もう一つは、離島に於ける安定した電気確保のためのディーゼル発電から新たな蓄電設備を使う取り組みだ。以前
から再生可能エネルギーの検討をされていたが離島はその変動が大きい為に具体化には到らなかった経緯がある。
今回は異なるタイプの蓄電池を使ったハイブリッド蓄電池システムと再生可能エネルギーの組み合わせによる安
定供給の実現を目指す。何が何でも原発に依存する体質は消費者からは支持されない。(原発反対がやや過半数と
いうことから)
原発以外にもこうした可能性を追求していく姿勢こそが大切ではなかろうか。燃料コスト、発電効率の良さばかり
に気を取られ、人間の英知では制御できない危険性を孕(はら)んでいることは東電が証明している。
人は何かを得るために何かを失うとしたら、自分で責任のとれるものだけを失うべきで、他人の生活や幸せを失わ
せることは犯罪である。原発再稼働に前のめりになっている政府と経済界にはいつもながら失望ばかりだが、中国
電力の姿勢が本物であってくれることを切に願うばかり。
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