安保関連法案を巡って、かつてない国民の声が湧き上がっています。
この新聞は、7月17日の朝日新聞です。
2004年から2006年にかけての、イラク派兵でに、陸自の方の自殺について、元自衛隊中央精神病院の福間詳さんが書いています。
派兵されたのは、5480人。
自殺者は21人。
日本の年間の自殺者は、毎年、3万人弱なので、すごい確率です。
そのうち、イラク派兵も原因と、政府が認めたのは、3人。
福間さんは、サマワの宿営地に出向き、約3千人の心理調査にあたったそうです。
「非戦闘地域」でのストレスは、どんなものだったのか。
以下、福間さんの記事より
不眠、イライラ、集中できない、フラッシュバック。
精鋭たちは、イラクでは体力的に充実し、精神的にも張り詰めているためエネルギッシに動いていた。
帰国して、普通のテンションに戻ったとき、ギャップの大きさから精神の均衡を崩した。
自殺に至らなくても、未遂や精神を病んだ利した隊員は少なくない。
サマワの宿営地は、生活環境が過酷なうえ、攻撃を受ける可能性もあり、緊張度は高かった。
同じサマワのオランダ兵は死者もでた。
アメリカで、問題になっている、イラク帰還兵のPTSDは、コンバット(戦闘)ストレスとも言われ、目の前で敵を殺したり、見方が殺されたりしたときに起きる参事を経験したときに起きるショックによる「高度ストレス障害」
自衛隊は、人間関係や仕事の単調さなどによる「低ストレス」で、質的に全く違う。
上官が意見を聞いてくれないなど、人間関係のこじれ。
給食係は、仕事が単調で達成感が得られにくいなど。
逃げ出してしまいたい。銃で自分を打とうかと思った。
一部の、緊迫した場面を除けば、情報不足、裁量権のなさ、不適切な評価といった要因からストレスをため込んだ。
過緊張でも、急に休ませてはいけない。「荷卸し」によって、気が抜けると、ストレスは悪化する。
リハビリが必要。
また、原隊に戻ると、通常任務をしていた隊員との間の、齟齬や、1日2万4千円の危険手当へのやっかみでのいじめなどある。
以上、同新聞記事より抜粋。
安全保障法制が変わって、実際に自衛隊が派兵されれば、どういうことになるのだろう。
PTSDの可能性もある。
過緊張の起こる、特殊な環境であることには間違いない。
任務を終えても、普通に戻れるのだろうか。
死亡が、「公務災害」と認定されれば、約1億円の補償金が遺族に支払われるそうだ。
実際に、派兵されるのは、一般の自衛隊員。
政府は、上記の事実をどう見ているのだろうか。