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引越しいたします。

月刊現代6月号佐藤優×福田和也対談、ウイグルも話題

2005-05-02 23:52:49 | 国際・政治
gendai200506

あの外務省分析官で鈴木宗男氏の事件で逮捕された、「国家の罠」の佐藤優氏が文芸評論家の福田和也氏と
月刊誌「現代」6月号で対談をしている。
5月24日追記 慈燕堂さんのブログで内容紹介されています。(感謝)
「瀬戸際の日本外交、国益、情報、ナショナリズムとは何か。」
これがまた興味深い。各方面から絶賛されている「国家の罠、外務省のラスプーチンと呼ばれて」であるが、リンクを拝受している梶ピエール先生のブログ
でも高い評価を受けている。
内容については念仏の鉄さんのブログにおまかせする。また、各新聞の書評はこちら

日露関係が専門であった、佐藤氏であるがこの対談では対中国関係にも多く話題がさかれている。福田氏が社会主義市場経済が無茶な制度であるから中国にそのひずみがいつか出てくるといったのに対して、佐藤氏は半分賛成で半分反対であるとし、ゲルナーのナショナリズム論に基づくと、中国は産業社会になろうとしているゆえにそのナショナリズムが勃興する。そしてそれゆえ、チベットやウイグルなどと摩擦が生じてくるという。

また、佐藤氏はロシア専門家であるがゆえにどうしても中国を西からみると「新疆ウイグル」が大変気になるというのだ。そして佐藤氏は「日本には戦前から新疆研究の蓄積があり、これを現実の政策に使う体制を整えるべきだ」と断言している。
当ブログにとって大変興味ある発言だ。これも彼が外務省「地政学派」である所以だろう。また、先のキルギス「チューリップ革命」の折、中国軍の軍事介入も考えられたという、すごい情報も話題になっていた。とにかく新疆ウォッチャーにとっても必見の対談であると思う。また、同じ号にはあの平野聡氏が寄稿しているのも見逃せない。