[写真]連合の芳野友子会長(JAM副会長)=右=と清水秀行事務局長(日教組中央執行委員長)、きょう2021年10月7日、宮崎信行撮影。
連合=日本労働組合総連合会=の第17期執行部が発足した翌日となった、きょう令和3年2021年10月7日(木)、お披露目記者会見が東京「神田地区」の貸会議施設「TKP」で開かれましたので、行ってきました。
土俵際に追い込まれてからの逆転ホームランの印象とはいえ、女性初の芳野友子新会長の登場に、連合取材歴が長い宮島巌「FACTA」代表取締役編集長も、淀んだ空気が一層された感じがするとの認識で一致しました。
まったく異色の取り合わせで、芳野友子会長とコンビを組む、清水秀行事務局長は日教組=日本教職員組合=中央執行委員長。
芳野会長は、「JAM(ジャム)」。こちらは「ものづくり」「中小」との冠がつきがちですが、機械をつくる会社の労働組合。日教組は人間つくり。諏訪・富岡地域などの繊維産業で働く女性の女工哀史から日本の労働運動は発祥しています。JAMは機械なので、労働争議で打ち壊しの対象となった機械の方をつくっていることになります。人間づくりの日教組は組合員自身の過密労働・非正規が問題になっています。
芳野新会長は好意的に受け止められ、女性のきめ細かさで、NHK女性アナウンサーや朝日新聞女性記者による記事が既に紹介されました。

[写真]松浦昭彦・連合会長代行(UAゼンセン会長)、きょう2021年10月7日、東京「神田地区」で、宮崎信行撮影。
本命視されていた、UAゼンセンの松浦昭彦会長は、連合会長代行に就任。こちらは、2018年メーデー中央集会(代々木公園)で加藤勝信厚生労働大臣から一人だけ名指しで感謝されていて、私は気にしていた人物です。
また、川本淳・自治労委員長も会長代行を続投。冒頭あいさつで、連合地域協議会は、自治労が担っているという趣旨の発言をして、私は驚きましたが、どうやら情報を本部に上げていきたいという意味だったようです。

[写真]連合の川本淳会長代行=自治労中央執行委員長=、きょう2021年10月7日、宮崎信行撮影。
筆者・宮崎信行は、1998年の第3代鷲尾悦也会長・笹森清事務局長体制から連合をブランクありで23年取材しています。但し、もともと父と私は機械販売会社のオーナー社長で、独占販売権を持っていたメーカーの多くはJAMを構成しています。定年延長になるかどうかは景気次第という、人間より機械が偉い会社で、売上の波も大きいのですが、社員の人はそれなりにスムーズの人生を歩んでいるし、理系では国立大学院卒業生の憧れの職業。付き合いのあるメーカーは役員全員が男性のワースト企業と雑誌で取り上げられていましたが、ミシンメーカー「JUKI」(東京)の芳野さんは、19歳から専従。
23年経ちましたが、さきほどからの電子版記事のカギかっこの半数前後が私の質問に対する、4人のお答えでした。

[写真]そろって右を向く、第17期連合執行部。
内輪受けな話で恐縮ですが、きょうのTKP会議室では冒頭ハプニングが。冒頭の写真撮影で、永田町一有名なフォトジャーナリスト・堀田喬カメラマンの要望で、全員がそろって起立。この際に、後ろの「連合」のメッセージボードが傾きました。

とっさに松浦代行が直し、芳野会長がマイクとアクリル板を直しました。私は2018年の当時の会長のぶら下がり取材で「国民民主党共同代表の2人が中央執行委員会であいさつしたが、その際の、自治労と日教組の中執はどういう反応だったか」との問いに、「出席していたかどうか分からない」と答えられ、スタッフの誰もフォローしないというあっけにとられる光景に出くわしました。きょうの芳野新体制では、一人スタッフが入り、もう一人のスタッフも走って応援にかけつけました。笹森さんが目を光らせていた頃には当たり前の光景だったと思います。
「総連合会」というよりも、「産別評議会」という印象で、芳野さんもその方向性を認めました。「パワフルな女性」(NHK女性記者)だった岡本直美NHK労連議長らが敷いた女性代表のコースを経て、芳野さんが会長ということで、全労連議長も女性ですので、「女性の底上げ」は十分に期待できそう。「正規・非正規」の問題は未知ですが、私自身1998年の立場と大きく異なり、独立した少資本家として、機械は必ず人間を幸せにできることをお約束したいと思います。

[写真]きのう2021年10月6日の第17回定期大会での芳野友子会長、帝国ホテル、連合撮影・提供。
労働者も少資本家も、日本のデフレ脱却と成長と分配の是正に向けて、連帯して、ともにやろうではありませんか。がんばろう。
以上です。