【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【枝野立憲】公約小出し第9弾は若者「ヤングケアラーの早期発見」を打ち出す、「国公立大学半額」「私立大学・専門学校生家賃補助」

2021年10月07日 22時38分54秒 | 立憲構成員である読者を想定した2021-22選挙・組織情報
 枝野幸男代表は、きょう2021年10月7日、国会内で記者会見し、第49回衆院選(今月31日投票)の公約小出し第9弾を発表しました。あすも午前10時から記者会見の予定。

 ヤングケアラーの早期発見を、おそらく政党公約として初めて打ち出しました。「なんでもかんでも学校の先生に頼るのは良くないが」と前置きしつつ、「現状全体像は誰も分かっていないと思います。まずは早期発見」としました。立憲民主党では前身政党で山井和則さん(京都6区)らが「子どもの貧困対策法」をつくり、厚生労働省に対して相対的貧困率を計算し発表。我が国の状況は世界的に悪いことが政策指標として明らかになりました。

 このほか、国公立大学の授業料半額、私立大学・専門学校生への給付型奨学金拡充と、家賃補助制度も打ち出しました。

 枝野さんは「若い時代の選択で格差が固定化されない流動性のある社会をつくっていきたい」と意気込みを、自信満々に語りました。

 私・宮崎信行は「時々、感情がこもっていない言葉を発することがある」と十代の頃から言われています。意図があってから言葉を発する日本式ではなく、とくに意味なく額縁を指さして「この絵は好きかい」という会話で間を持たせる米国式の会話をしているだけで、感情がこもった後からでないと、言葉を発していけない日本式は陰湿で閉鎖的だと考えます。

 そのうえで、感情を込めて断言すれば、枝野は総理の顔になってきたと感じます。

 以上です。

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Ⓒ2021年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki、宮崎機械株式会社。

【あす10/8の国会】あすは岸田文雄首相の所信表明演説、衆議院委員長人事、開会式

2021年10月07日 22時27分20秒 | 第205回臨時国会(2021年10月)新首相が衆議院を解散へ
[写真]参議院本館(右)と参議院議員会館をつなぐブリッジ、宮崎信行が許可を得て撮影・所持・掲載。

 第205回臨時国会で選出された岸田文雄第100代首相は、あす8日、所信表明演説をします。事前の報道では「成長戦略と分配戦略の両立」に言及する見通し。分配に「戦略」をつけるのは初めて。

 岸田内閣は、党役員、組閣、副大臣、政務官人事を済ませました。あすの衆議院本会議では常任委員長の選挙などをする見通し。

 天皇が出席する開会式も行われます。

 以上です。

【2021年秋の国政統一補欠選挙】参議院山口県区と静岡県区で告示

2021年10月07日 22時23分24秒 | 国政統一補欠選挙
[写真]静岡県や山口県の東京事務所、東京「紀尾井町」地区で、先月2021年9月、宮崎信行撮影。

 2021年秋の国政統一補欠選挙がきょう10月7日(木)告示され、自民党前職の衆議院・知事転出に伴う、静岡県区と山口県区(ともに改選定数1)の火ぶたが切られました。

 静岡県の無所属は、榛葉賀津也・国民民主党幹事長のスカウトで、榛葉氏の真価が問われます。

 投票日は第4日曜日の、10月24日(日)。第5日曜日には第49回衆院選を迎える初めてのパターンとなります。補選の結果が衆院選に与える影響は軽微だと予想されます。

 以上です。

「機械」は「人間」を解放するだろうか、JAM芳野・日教組清水体制スタート19歳で専従の芳野友子さん「女性の底上げ」で主導権発揮、逆女工哀史が始まるか

2021年10月07日 22時13分51秒 | その他
[写真]連合の芳野友子会長(JAM副会長)=右=と清水秀行事務局長(日教組中央執行委員長)、きょう2021年10月7日、宮崎信行撮影。

 連合=日本労働組合総連合会=の第17期執行部が発足した翌日となった、きょう令和3年2021年10月7日(木)、お披露目記者会見が東京「神田地区」の貸会議施設「TKP」で開かれましたので、行ってきました。

 土俵際に追い込まれてからの逆転ホームランの印象とはいえ、女性初の芳野友子新会長の登場に、連合取材歴が長い宮島巌「FACTA」代表取締役編集長も、淀んだ空気が一層された感じがするとの認識で一致しました。

 まったく異色の取り合わせで、芳野友子会長とコンビを組む、清水秀行事務局長は日教組=日本教職員組合=中央執行委員長。

 芳野会長は、「JAM(ジャム)」。こちらは「ものづくり」「中小」との冠がつきがちですが、機械をつくる会社の労働組合。日教組は人間つくり。諏訪・富岡地域などの繊維産業で働く女性の女工哀史から日本の労働運動は発祥しています。JAMは機械なので、労働争議で打ち壊しの対象となった機械の方をつくっていることになります。人間づくりの日教組は組合員自身の過密労働・非正規が問題になっています。

 芳野新会長は好意的に受け止められ、女性のきめ細かさで、NHK女性アナウンサーや朝日新聞女性記者による記事が既に紹介されました。


[写真]松浦昭彦・連合会長代行(UAゼンセン会長)、きょう2021年10月7日、東京「神田地区」で、宮崎信行撮影。

 本命視されていた、UAゼンセンの松浦昭彦会長は、連合会長代行に就任。こちらは、2018年メーデー中央集会(代々木公園)で加藤勝信厚生労働大臣から一人だけ名指しで感謝されていて、私は気にしていた人物です。

 また、川本淳・自治労委員長も会長代行を続投。冒頭あいさつで、連合地域協議会は、自治労が担っているという趣旨の発言をして、私は驚きましたが、どうやら情報を本部に上げていきたいという意味だったようです。

[写真]連合の川本淳会長代行=自治労中央執行委員長=、きょう2021年10月7日、宮崎信行撮影。


 筆者・宮崎信行は、1998年の第3代鷲尾悦也会長・笹森清事務局長体制から連合をブランクありで23年取材しています。但し、もともと父と私は機械販売会社のオーナー社長で、独占販売権を持っていたメーカーの多くはJAMを構成しています。定年延長になるかどうかは景気次第という、人間より機械が偉い会社で、売上の波も大きいのですが、社員の人はそれなりにスムーズの人生を歩んでいるし、理系では国立大学院卒業生の憧れの職業。付き合いのあるメーカーは役員全員が男性のワースト企業と雑誌で取り上げられていましたが、ミシンメーカー「JUKI」(東京)の芳野さんは、19歳から専従。

 23年経ちましたが、さきほどからの電子版記事のカギかっこの半数前後が私の質問に対する、4人のお答えでした。


[写真]そろって右を向く、第17期連合執行部。

 内輪受けな話で恐縮ですが、きょうのTKP会議室では冒頭ハプニングが。冒頭の写真撮影で、永田町一有名なフォトジャーナリスト・堀田喬カメラマンの要望で、全員がそろって起立。この際に、後ろの「連合」のメッセージボードが傾きました。



 とっさに松浦代行が直し、芳野会長がマイクとアクリル板を直しました。私は2018年の当時の会長のぶら下がり取材で「国民民主党共同代表の2人が中央執行委員会であいさつしたが、その際の、自治労と日教組の中執はどういう反応だったか」との問いに、「出席していたかどうか分からない」と答えられ、スタッフの誰もフォローしないというあっけにとられる光景に出くわしました。きょうの芳野新体制では、一人スタッフが入り、もう一人のスタッフも走って応援にかけつけました。笹森さんが目を光らせていた頃には当たり前の光景だったと思います。

 「総連合会」というよりも、「産別評議会」という印象で、芳野さんもその方向性を認めました。「パワフルな女性」(NHK女性記者)だった岡本直美NHK労連議長らが敷いた女性代表のコースを経て、芳野さんが会長ということで、全労連議長も女性ですので、「女性の底上げ」は十分に期待できそう。「正規・非正規」の問題は未知ですが、私自身1998年の立場と大きく異なり、独立した少資本家として、機械は必ず人間を幸せにできることをお約束したいと思います。


[写真]きのう2021年10月6日の第17回定期大会での芳野友子会長、帝国ホテル、連合撮影・提供。

 労働者も少資本家も、日本のデフレ脱却と成長と分配の是正に向けて、連帯して、ともにやろうではありませんか。がんばろう。

 以上です。

【連合】芳野友子新会長「立憲と共産の閣外協力枠組合意を盾に、共産党が選対に入り込み政策をねじ込もうとする動きが地方連合会から報告されている」

2021年10月07日 13時52分10秒 | 立憲構成員である読者を想定した2021-22選挙・組織情報
[写真]連合の芳野友子会長、きょう2021年10月7日、東京「神田」地区の貸し会議室施設で、宮崎信行撮影。

 連合の芳野友子会長は、昨日6日の就任以来初めて記者会見し、先週9月30日の「共産党は合意した政策を実現する範囲での限定的な閣外からの協力とする」とした立憲民主党との政権枠組み事前合意について「連合推薦候補の選対に共産党が入り込み、政策をねじ曲げようとする動きがある」と語りました。

 女性初の連合会長となった芳野さんは記者から問われ次のように答えました。「連合はこれまでも共産党の閣外協力はあり得ないということを主張しております。現場を見ていますと、現地では連合推薦候補者の選対に共産党が入り込んで両党の合意を盾にさらなる共産党政策をねじ込もうとする動きがあるのは事実かと思います。実態が地方連合会からも報告を受けています。立憲民主党は今、現場で混乱を来さないように選対をコントロールしていただくことを求めていく」と述べました。

 芳野さんは岸田文雄首相(自民党総裁)とも枝野幸男立憲民主党代表とも会ったことがないと明言しました。

 会長代行となった松浦昭彦さんは、UAゼンセン会長の立場で、衆院選で立憲民主党と国民民主党を応援するとしました。

 会長代行の川本淳・自治労委員長は、連合地方協議会は自治労が「多く担っている」とし、地協と連合中央本部の橋渡しをしたいとしました。

 事務局長となった清水秀行・日教組委員長は「給特法は長時間労働の温床となっている」とし、改正をめざしていくとしました。

 芳野さんは冒頭「何分このような記者会見は初めてです」とし「不慣れな面もあるかと思いますがよろしくお願いします」としていましたが、「選対に共産党が乗り込む」発言は、私も会場でのけぞってしまいました。芳野さんは19歳から37年間専従ということですので「組合用語」が出てしまったのかもしれません。

 さはさりながら、女性初会長による新しい風はあり、「女性枠」は当面維持しながら、非正規労働で苦しむ女性の「言葉は悪いかもしれないが、全体の底上げ」に決意を示しました。私は「総連合会ではなく、もはや産別協議会」という印象を持っており、それに対して芳野会長は「合意」を重視する考えを示しました。「分裂」の土俵際から「合意」へと大逆転の公算も見えてきました。

 芳野さんは最後に「連合としては大きな塊をこれでも求めてきているので、この先も求めていきたいと思います」と語り、衆院選後から参院選前にかけての立憲民主党と国民民主党の合併に期待を寄せました。

 以上です。