[写真]演説に感動して「グータッチ」を求める男性聴衆と岡田克也さん(左)と水野もとこさん(右)、東京・江戸川「平井」で、きょう2021年10月11日、宮崎信行撮影。
東京16区(江戸川区の大半)。前回は、立憲民主党公認の水野素子(水野もとこ)さんの船堀4丁目の臨時事務所開きで、連合東京会長ら50人前後が集まったという話。その日の早朝に初鹿明博元議員が不出馬を表明した。そこまでお伝えしました。
今回は、初鹿さんの地元「平井地区」で岡田克也さんを迎えての演説会がありました。この「平井」ですが、江戸川区で唯一、荒川の右岸にあり「川中島」の地勢。徳川家康が始めた2世紀にわたる公共事業・利根川東遷事業によって東京23区に「川中島」は珍しい。区役所から一番遠いけど、東京駅には一番近い地域にもなります。このため初鹿都議が2009年に出馬した際は、他地区に広がりを見せたようで、23ポイント差をひっくり返す小選挙区当選で、民主党小選挙区勝ち上がり当選の中で最大のビハインドを逆転した選挙区でした。私はそこまで地滑り的に勝利することもないと思いましたが、案の定政権ごと地滑りしました。その後初鹿さんは、他人が出る区長選の直前も、東日本大震災翌朝も朝の駅頭活動を続けて長く議席を維持してきましたが、議員辞職しました。
きょうの街頭演説では水野候補予定者、岡田さんを含めて6人の弁士が登場し、うち3人が女性。元都議会議員の女性、米山久美子さんが登場しマイクを持ち「かなり久しぶりです。私のことをご存知ないかもしれません。私は初鹿さんより前の都議会議員です。今回立憲民主党は初鹿さんでなく、水野さんを公認しました」と紹介しました。元都議さんも28年ぶりに登場してご苦労だなという感じがしますが、初鹿さんの地元・平井地区の人にも、水野さんは初鹿さんの正統な後継者だと印象付けました。私が水野さんの会合を取材した中で「初鹿さん」の固有名詞は初めて。
[写真]「初鹿さんの後継」のメッセージを伝えた弁士6人のうち3人が女性に、同。
そして、同じく平井が地元の立憲・滝沢やすこ区議は「ここはゼロメートル地帯。水野さんなら国と交渉できる」、江戸川生活者ネットワークの本西みつえ区議は「水野さんはシングルマザーとして2人のお子さんを育ててきた。水野さんは聞く力を持っている」とエンパワー。
水野さんは「JAXA職員で、保育園は午後9時15分までだったのに、小学校の学童保育は午後6時まで。当時は選挙に出ようと思っていなかったが、議会の陳情にいったら政策が変わった。イノベーションは違う発想が必要で、日本の政治は発想が偏っている。黄色い服を着た宇宙母さん水野もとこにお聞かせください」と聞く力をアピールしました。
[写真]演説する水野もとこ候補予定者、同。
岡田さんは「この選挙には3つの争点があります。1つは安倍菅政権9年間の総括。2つ目は岸田総理で変わるのか。3つ目は野党はどうするのか」と語り、「日本の民主主義が大きく後退した。私が国会で質問するときは1時間の質問に対して200時間準備している。安倍さんは権限がないのに、一斉旧交を要請した」とし、岡田さんは「後遺症としてその時の学力格差が残っている」との独自の見解を示しました。岡田さんは「岸田総理になっても何も変わっていない。総裁になるための他の派閥の世話になったが、当選したときに自分で人事をしますと言えばよかった。驚愕した。幹事長の甘利さんは麻生派、政調会長の高市さんは安倍さんの子飼い、総務会長の福田さんは細田派。財務大臣の鈴木さんも麻生派。(萩生田)経産大臣は安倍さんの子飼い。9年間何も変わっていないというのが岸田内閣。どうかみなさん、これから選挙がやってくる」とし、30議席ないし50議席増やして与野党伯仲国会をつくりたいとしました。
[写真]岡田克也さん、同。
岡田克也 20211011
ところで、宮澤内閣以来30年ぶりの「宏池会」出身の首相が生まれましたが、岡田さんと水野さんの母校「東大法学部」は宮澤内閣以来30年間総理大臣が出ていません。
そして、最後に60歳前後の聴衆の男性が感動して、岡田さんとグータッチ。前々から、都内での枝野代表、海江田代表などの街頭演説では最前列で腕組みをした60歳前後の男性が聞き込んでいる光景を、前々から見ます。ちなみに、会社員の方々は58歳と62歳では全然違うとお考えでしょうが、私も含めた非会社員にとっては60歳前後なら別に何も変わりません。その腕組みをして、非自民の演説を聞き込む60歳男性の影響力ですが、自民党の組織力の前にはひとたまりもありません。小さな声を聞く力、声なき声を聞く力がふたたび立憲民主党に備わってきたように感じます。
蛇足ですが、初鹿さんについて被害届を警察に出した女性は、現在は対立する政党の現職地方議員です。このことは福山幹事長も知っており、煮え切らない態度だとされることもありました。初鹿さんも大人の意味での誠意ある対応ができなかったのかなと思いますが、「民主しぐさ」でそういう作法を知らないのかもしれないし、そもそも金が無かったのかもしれません。
それはさておき、今週木曜日に解散、来週火曜日に公示、31日投票です。
東京16区には、自民党現職で前国土交通副大臣の大西さん、立憲新人の水野さん、共産新人の太田さん、維新元職の中津川さん、N党の田中さんが立候補します。
以上です。
東京16区(江戸川区の大半)。前回は、立憲民主党公認の水野素子(水野もとこ)さんの船堀4丁目の臨時事務所開きで、連合東京会長ら50人前後が集まったという話。その日の早朝に初鹿明博元議員が不出馬を表明した。そこまでお伝えしました。
今回は、初鹿さんの地元「平井地区」で岡田克也さんを迎えての演説会がありました。この「平井」ですが、江戸川区で唯一、荒川の右岸にあり「川中島」の地勢。徳川家康が始めた2世紀にわたる公共事業・利根川東遷事業によって東京23区に「川中島」は珍しい。区役所から一番遠いけど、東京駅には一番近い地域にもなります。このため初鹿都議が2009年に出馬した際は、他地区に広がりを見せたようで、23ポイント差をひっくり返す小選挙区当選で、民主党小選挙区勝ち上がり当選の中で最大のビハインドを逆転した選挙区でした。私はそこまで地滑り的に勝利することもないと思いましたが、案の定政権ごと地滑りしました。その後初鹿さんは、他人が出る区長選の直前も、東日本大震災翌朝も朝の駅頭活動を続けて長く議席を維持してきましたが、議員辞職しました。
きょうの街頭演説では水野候補予定者、岡田さんを含めて6人の弁士が登場し、うち3人が女性。元都議会議員の女性、米山久美子さんが登場しマイクを持ち「かなり久しぶりです。私のことをご存知ないかもしれません。私は初鹿さんより前の都議会議員です。今回立憲民主党は初鹿さんでなく、水野さんを公認しました」と紹介しました。元都議さんも28年ぶりに登場してご苦労だなという感じがしますが、初鹿さんの地元・平井地区の人にも、水野さんは初鹿さんの正統な後継者だと印象付けました。私が水野さんの会合を取材した中で「初鹿さん」の固有名詞は初めて。
[写真]「初鹿さんの後継」のメッセージを伝えた弁士6人のうち3人が女性に、同。
そして、同じく平井が地元の立憲・滝沢やすこ区議は「ここはゼロメートル地帯。水野さんなら国と交渉できる」、江戸川生活者ネットワークの本西みつえ区議は「水野さんはシングルマザーとして2人のお子さんを育ててきた。水野さんは聞く力を持っている」とエンパワー。
水野さんは「JAXA職員で、保育園は午後9時15分までだったのに、小学校の学童保育は午後6時まで。当時は選挙に出ようと思っていなかったが、議会の陳情にいったら政策が変わった。イノベーションは違う発想が必要で、日本の政治は発想が偏っている。黄色い服を着た宇宙母さん水野もとこにお聞かせください」と聞く力をアピールしました。
[写真]演説する水野もとこ候補予定者、同。
岡田さんは「この選挙には3つの争点があります。1つは安倍菅政権9年間の総括。2つ目は岸田総理で変わるのか。3つ目は野党はどうするのか」と語り、「日本の民主主義が大きく後退した。私が国会で質問するときは1時間の質問に対して200時間準備している。安倍さんは権限がないのに、一斉旧交を要請した」とし、岡田さんは「後遺症としてその時の学力格差が残っている」との独自の見解を示しました。岡田さんは「岸田総理になっても何も変わっていない。総裁になるための他の派閥の世話になったが、当選したときに自分で人事をしますと言えばよかった。驚愕した。幹事長の甘利さんは麻生派、政調会長の高市さんは安倍さんの子飼い、総務会長の福田さんは細田派。財務大臣の鈴木さんも麻生派。(萩生田)経産大臣は安倍さんの子飼い。9年間何も変わっていないというのが岸田内閣。どうかみなさん、これから選挙がやってくる」とし、30議席ないし50議席増やして与野党伯仲国会をつくりたいとしました。
[写真]岡田克也さん、同。
岡田克也 20211011
ところで、宮澤内閣以来30年ぶりの「宏池会」出身の首相が生まれましたが、岡田さんと水野さんの母校「東大法学部」は宮澤内閣以来30年間総理大臣が出ていません。
そして、最後に60歳前後の聴衆の男性が感動して、岡田さんとグータッチ。前々から、都内での枝野代表、海江田代表などの街頭演説では最前列で腕組みをした60歳前後の男性が聞き込んでいる光景を、前々から見ます。ちなみに、会社員の方々は58歳と62歳では全然違うとお考えでしょうが、私も含めた非会社員にとっては60歳前後なら別に何も変わりません。その腕組みをして、非自民の演説を聞き込む60歳男性の影響力ですが、自民党の組織力の前にはひとたまりもありません。小さな声を聞く力、声なき声を聞く力がふたたび立憲民主党に備わってきたように感じます。
蛇足ですが、初鹿さんについて被害届を警察に出した女性は、現在は対立する政党の現職地方議員です。このことは福山幹事長も知っており、煮え切らない態度だとされることもありました。初鹿さんも大人の意味での誠意ある対応ができなかったのかなと思いますが、「民主しぐさ」でそういう作法を知らないのかもしれないし、そもそも金が無かったのかもしれません。
それはさておき、今週木曜日に解散、来週火曜日に公示、31日投票です。
東京16区には、自民党現職で前国土交通副大臣の大西さん、立憲新人の水野さん、共産新人の太田さん、維新元職の中津川さん、N党の田中さんが立候補します。
以上です。