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宮崎信行の国会傍聴記 ニュースサイト

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が3党協議を現地で取材したり国会中継を見たりして雑報を書いています。

召集は26日(月)に、菅首相「越・インドネシア初外遊」を「日本国会での一言目」より優先で、調整

2020年10月04日 20時35分13秒 | 第203回臨時国会(2020年10月下旬)菅首相初答弁
[写真]衆議院の本会議の傍聴(一般先着順、議員紹介とも)の入り口、3年前2017年、宮崎信行撮影。

 第203回臨時国会は、10月23日(金)召集説と10月26日(月)召集説がありましたが、令和2年2020年10月26日(月)になることが確実となりました。

 所信表明演説をして菅義偉首相が国会で初めて言葉を発します。

 遅い方の日程案が採用されたのは、菅首相が、初外遊として、ベトナム・インドネシア2か国を訪問することで調整が進んでいるから。

 ベトナムはTPP(CPTPP、TPP11)現加盟国。英国が日英通商協定を橋頭保にTPP11加盟をめざすことを首相・国際貿易相が同国国会で表明していますが、正式な外交ルートではないので、日越首脳会議では話題にならないかもしれません。日本からの原発輸出は2016年に越政府が「撤回案」を同国国会に提出し、承認されましたので、これも議題にならないでしょう。

 しかし、越、インドネシアとも、「新型コロナウイルスワクチンの調達・開発」については必ず議題となります。ならないわけがありません。ワクチンを協力して確保する枠組みをめぐって、菅首相が日本国会で述べていない方針にもとづく提案をすることはありえます。

 日本首相が就任したときは「アメリカにご挨拶初外遊」が多かったのですが、米人口は3・7億人で、越インドネシア両国は3・6億人(越0・9億人、インドネシア2・7億人)。十分ふさわしい外交日程となります。但し、初外遊で菅首相が「レガシー候補」をアピールする政治的思惑は、現段階ではさっぱり不明です。

 この「26日(月)召集」について、官邸から自民党国会対策委員会への連絡ミスがあったことが分かりました。森山裕国対委員長が先週9月30日に、安住淳立憲民主党国対委員長に「23日説」に言及。ところがその日の午後に、坂井学官房副長官(衆議院)から外遊があるので26日にしてほしいと言われ、森山委員長が二階俊博同党幹事長に報告。与党も26日しかないと動いたようです。森山委員長は同日、激おこぷんぷん丸だったという観測もあります。

 「縦割り排除の、見えない官邸」に自民党国対も翻弄され始めました。坂井学さんは菅首相の自民党総裁選出馬記者会見の司会をつとめました。しかし、筆者・宮崎信行が現場で確認した限り、国会議員の同席者は坂井さんだけだったようです。そうすると、菅さんの最側近は、坂井・現官房副長官しかいないことも考えられます。秋の臨時国会は「マイナスの給与法案」を政府が出すことも考えられることから、今回の二階・森山国対と菅・坂井官邸の隙間風でハプニングの公算も考えられます。

 安住委員長はあす5日(月)に野党国対委員長連絡会議を招集。「日本学術会議法にもとづく推薦者リストの首相による任命漏れ」を徹底追及することで合意。その足で、森山国対委員長に申し入れます。6日・7日の衆参内閣委員会も含めた集中審議の開催を要望するとみられます。また森山委員長が「26日召集」をあす安住委員長に伝えた場合は、その場で、安住委員長が「外遊(調整)が国会よりも先になること」に抗議するかもしれません。

 霞が関の本省勤務のキャリアはこれから2週間半、さぼれそうです。

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インターネット版官報

Ⓒ2020年、宮崎信行 Miyazaki Nobuyuki

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