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ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。

高額療養費で衆厚労委決議、「長期にわたる患者の家計に与える影響」の計算プログラムを委ねる、今秋以降の議論で活用の見通し、自公を含む全会一致

2025年04月21日 07時11分27秒 | 第217通常会 2025年1月召集
[写真]国会議事堂、先月27日、宮崎信行撮影。

 先週水曜日(令和7年2025年4月16日)、衆議院厚生労働委員会は全会一致で「高額療養費制度の適正な見直し手続きに関する件」を決議しました。

 この中には「政府は働きながらがんの治療を受ける患者など長期にわたって高額な医療費のかかる患者が適切な自己負担額で高額療養費制度を利用できるよう」「長期にわたり高額療養費の支給を受けたものの、療養に必要な費用の負担の家計に与える影響を分析考慮する」とし、厚生労働省などに対して、計算のプログラムを求めました。

 過去には山井和則さんらの議員立法「子どもの貧困対策の推進に関する法律」(平成25年)のプログラム規定で、政府が「相対的貧困率」という制定時に一般的でなかった数値を計算発表し、現在は内外の政策議論で広く使われています。

 予算委員会最終盤で、立憲民主党内の会合に、菅内閣で自公が健康保険の対象にした不妊治療が長引いている当事者が出席し、発言がありました。が、決議では、「働きながらがんの治療を受ける患者など」に限られました。

 藤丸敏・厚生労働委員長の読み原稿の全文は以下の通り。

 次に厚生労働関係の基本政策に関する件について調査を進めます。この際、高額療養費制度の適正な見直し手続きに関する件について決議をいたしたいと存じます。

 本件につきましては、先般来各会派間においてご協議をいただき、今般、原案がまとまりましたので、委員各位のお手元に配付しております。委員長から案文を朗読し、趣旨の説明に代えたいと存じます。

 高額療養費制度の適正な見直し手続きに関する件

 政府は働きながらがんの治療を受ける患者など長期にわたって高額な医療費のかかる患者が適切な自己負担額で高額療養費制度を利用できるよう、今後の制度変更は以下のことを考慮と手続きを経た上で行うこと。

 長期にわたり高額療養費の支給を受けたものの、療養に必要な費用の負担の家計に与える影響を分析考慮するとともに、必要かつ適切な受診への影響に留意すること、政令を定める前に審議会委員として参加を認めるなど、長期にわたり高額療養費の支給を受けたものその他、関係者の意見を聞くこと右決議する。

 以上であります。お諮りいたします。ただいま読み上げました下半分を、本委員会の決議とするに賛成の諸君の起立を求めます。起立総員。よって、本件は、本委員会の決議とするとともにすることに決しました。この際、福岡厚生労働団地から大臣から発言を求められておりますので、これを許します。福岡厚生労働大臣ただいまのご決議につきましてはその趣旨を十分尊重いたしまして、努力してまいります。どうぞなお、本決議の議長に対する報告および関係方面への参考送付等については、委員長にご一任願いたいと存じますが、ご異議ありませんか?なしご異議なしと認めます。よって、そのように決しました。


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