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ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。

【第50回衆院選に向けて大阪16区初報】【森山浩行】「大阪アブナイ。予算委員として副幹事長として感じる」維公共闘崩れ、維新・公明・立憲の団子レース制するか

2023年12月03日 21時08分22秒 | 森山浩行 大阪16区
[写真]演説する森山浩行さん、きょう令和5年2023年12月3日、大阪16区の堺東駅(堺市堺区)で、宮崎信行撮影。

 何も悪いことをしていないのに、次の第50回衆院選の大阪16区の6度目の選挙で、維新の候補者と初めてたたかう羽目になった、立憲の森山浩行さん(3期)はきょう、岡田克也幹事長とともに堺東駅前で演説しました。

 森山さんは「岡田幹事長の下で副幹事長・災害危機管理局長をしており、午前0時ごろ、フィリピン地震の津波の情報連絡室を立ち上げましょうと連絡したばかりだ」とアピール。先日衆議院予算委員会で首相らに聞いたら、「全国では66%の学校に体育館の空調がある。堺はゼロ」と語り、「大阪ワクチンの開発に数百億を使ったが、でけへんからもうやめます。期待を膨らませるけど中身が伴わないという政治・行政が大阪でははびこっている」と述べました。

 森山さんは「2025年万博の予算がどんどん膨らんでいる。全体でなんぼになるか聞いたら、分からへんという。なんでやねんと聞いたら、府、市、協会に任せていて国は分かりません。それでできたのが、木製のリング。344億円。東京スカイツリーが400億円でできたそうです。釘を一本も使わないと知事がおおみえを切ったが、釘は使っています。その場その場でデマカセをいい、全体像が見えず、なんとなく万博と言ったらみんな喜ぶんちゃうか、景気よく感じるんとちゃうか。そういう感じですすめてきた大阪の行政というのをかえていかなきゃならない。」とし、「古い政治、利権の政治、しがらみの政治。大阪はアブナイ」と語りました。この文脈では聴衆から大きな拍手を浴びました。








[写真]森山、岡田両氏の街頭演説会のようす、2023年12月3日、宮崎信行撮影。

 第50回衆院選は来年の5月ごろにあるのではないかとの観測があります。「10増、10減」は「5都県、10県」で大阪府内19選挙区の区割りは変わりません。第45回衆院選から5連続で、「公明党の北側一雄対立憲の森山」の一騎打ちが続いています。前回森山さんは惜敗率86%の高率で近畿ブロックで議席を得ました。

 ところが、4月に大事件が起きました。都構想の住民投票を発議するためには、府議会と市議会の両方の過半数が必要ですが、維新に有利な区割りとなり、初めて大阪市議会でも単独過半数をえました。このため、4回続いた「維公共闘」が崩れ、維新が候補者を立てました。

 このため、立憲の現職・森山浩行さん、維新の新人・黒田征樹さん、公明で衆転をはかる山本香苗・同党参院政審会長、参政党新人の4人が立つことになりました。

 維新が先行。この後、ある調査では、立憲・森山さんがくらいつき、与党・公明の現職の後継者である山本さんが追いかけているという調査もあります。半数前後が「答えない・投票にいかない」なので情勢は大きく変わる可能性があります。また、現職は与党副代表の座にいながら6月解散説を信じて疑わず、堺市長選挙のさいちゅうに、衆議院代替わりの挨拶周りをしたとの情報を聞いた友好政党地方組織が鼻白んだという、一方の当事者からの情報もあります。

 ちろん17区の馬場代表ですら前回は得票率53%。堺市では維新の風も少しだけそよ風になります。団子レースですから可能性はどの候補予定者にもあります。

 一つ前の任期では、念願の予算委員として、スガ首相長男の問題で、総務省の元、前、現の3局長と高橋洋一内閣官房参与の「4つのクビをあげる」(野党国対用語)お手柄。これが辛勝につながったのでしょう。今の任期では、当選の府連代表、予算委員、党副幹事長、国対副委員長をつとめています。

 「国権の最高機関」の「優越する院」の衆議院の本会議の出口は不思議なもので、様々な立場の人が交差します。森山副委員長は、統一教会ヒアリングの民間参考人、先輩・後輩議員、国対幹部、他の野党議員、若手・中堅新聞記者、各省国会連絡室員らと良好なコミュニケーションをとっています。今、政治家として最も充実しているように、私の目からは見えます。この任期では奥さんは地元張り付きで、東京の大学に通う長男と宿舎暮らしですが、予算委員会のため土日に地元に帰れない週が初めて発生。父と長男で、休日の表参道を2人で歩き、「東京もええな」との話し合いました。なお、筆者の判断で、この森山エピソードは4月の統一地方選よりも前に出すことは延期していました。そして、長男は自分の分野の大学から自分の分野の希望する会社に内定し、次男も堺で夢を追いかけ受験勉強中。ノリにノッテますが、それと維新旋風は全く別。




[写真]森山さんを応援する岡田克也幹事長、中百舌鳥で、14年前の2009年8月25日(火)、宮崎信行撮影。

 政権交代直前の中百舌鳥ですが、コンサート会場のようでした。私は内心で盛り上がり過ぎだと懸念していました。風はアッというまに逆風になります。岡田幹事長は3週間後に「外相に左遷される」という与党でしか考えられない仕打ちを受け、3年3カ月で政権は終わりました。それと、この十数年、森山さん(52歳)と私(49歳)の共通の友人がこの世を去りました。日大卒でおそらく政策担当秘書になりたかった人、明治卒で定数2で2人とも自民党だった県議、東大卒でNHKニュースにもレギュラーで出ていたかなり著名な作家・教員・経営者。そのたびに、どういうことだったのだろうと話し合ってきました。

 小雨はやみつつも、寒風かつ強風というコンディションでしたが、本人、スタッフ、ボランティアに迷いがない印象がありますから、政治アナリストはあながち無風区と決めつけないでいただきたいと思いました。

 以上です。

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