【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

福井照大臣&消費者庁、「無所属の会」のみに本会議答弁修正ペーパーで採決当面先送りに、消費者契約法改正案

2018年05月21日 19時56分39秒 | 第196回通常国会(2018年1月召集)働き方 カジノ

[画像]ペーパーが、無所属の会にしか来ていないことを指摘する、黒岩宇洋衆議院議員、2018年5月21日、衆議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

(投稿1時間後の午後8時にタイトルを変更するなど書き換えました)。

 第196回通常国会は、残り1か月となりました。

 最大野党立憲民主党が、反権力志向が強いため、徹底的な抵抗路線をとる気配があります。議会政治であり、国会は国民の代表ですから、やるなら、私も応援します。

 野党7党では、維新が自公と修正協議。2013年「特定秘密保護法」2015年「改正労働者派遣法」に続き、2018年「働き方改革関連法案」(196閣法63号)も、衆議院の採決前に、自公維3党合意で強行採決される見通しとなりました。維新は議席減っているんですけど、国会議員団幹部は変わらないですかね。なんかもらったの?

 そんななか、きょうの委員会では、消費者庁が、「大臣の本会議答弁を修正する」というむちゃくちゃ重大なペーパーをどういうわけか、野党6党の中で、我が、無所属の会にだけ配布していたことが発覚。副総理・内閣府担当大臣を歴任なすった岡田克也さんが代表であることに忖度したのか、まさか野党を分断しようとしたのか。野党再編が相次ぐ中、たんなるエラーでしょうが、無所属の会の黒岩さんは、野党各党がもらっていないことのみを問題視して、すぐに抗議。そのまま採決は流れました。無所属の会が野党共闘を後押しした事例と言えそうです。残り1か月、いろいろあるから、こんなことすぐ忘れるでしょうが、きょうは、無所属の会が議会制民主政治を守った、というところです。

【衆議院消費者問題に関する特別委員会 平成30年2018年5月20日(月)】

 恋愛感情につけこんだデート商法で「無効」などを盛り込んだ、「消費者契約法改正案」(196閣法55号)の審議。与野党がきょう採決することに合意して、始まりました。ところが、「福井照大臣の本会議答弁と委員会答弁に齟齬がある」と追及している、無所属の会の黒岩宇洋さんの質疑中に、消費者庁が、その議員と、自民党、公明党にだけ説明ペーパーを示していたことが発覚。ペーパーを示されなかったと訴える立憲など野党各党の声を、黒岩さんが引き取り、抗議。けっきょく、整理には時間がかかりそうだとの判断で、委員会そのものが散会されました。次回の日程は未定。

【衆議院法務委員会 同日】

 「民法18歳成年法案」(196閣法55号)。あす午前9時から、教育団体、消費者団体などから参考人質疑をすることを決定して、散会しました。

【衆議院情報監視審査会 同日】

 傍聴が許された状態で開会し、そのまま、すべてインターネット中継もされました。

 すでに公開されている、「平成29年度年次報告書」について、前内閣情報官らから話を聞きました。

 委員は、与党の長老と、野党の記者出身者という雰囲気になってきています。質疑では、サードパーティールールの重要性や、日本はもっと公開情報を分析できるようにしなければならないという、情報・諜報全体に対する意見が出ました。また、与党の長老からは、特定秘密も大事だが、行政文書も大事だ、との指摘が出ました。2013年特定秘密保護法には、強く反対した当ブログですが、国会での歯止めに関しては、大野元裕さんのいる参議院情報監視審査会のみならず、衆議院情報監視審査会も与野党が議会政治の矜持を示している、ような印象を持っています。

【参議院決算委員会 同日】

 「平成28年度決算」の省庁別審査は、4日目となり、厚生労働省と環境省。残すは国交省だけだと思います。

 先週は、予算委員会のテレビ入り集中審議だったので、この委員会はありませんでした。

 会計検査院長が要求あった事項の報告。その後、厚生労働大臣、環境大臣の答弁がありました。

このエントリーの本文記事は以上です。

(C)2018年、宮崎信行。

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Miyazaki Nobuyuki